転生薬師はエリクサーを作る! 〜完成には入手難易度激ヤバの20素材が必要らしい〜

異世界人(願望)

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第1章 異世界転生から、店を建てるまで

1話 転生 そして

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 はぁ、はぁ、逃げないと、車は、入れないくらいの森の中だ、ここなら逃げられるかもしれない。
 
 くそっ、あのクソ親父が反社なんかから、金を借りなければ、今も楽しく、薬の研究ができていたはずなのに。
 

 ああ、最悪だ!


 
「おい!逃げるな!」

 
 まずい! もう追っ手が

 
「ッ!」
 
「逃げるな! 売れるものはなさそうだし、体で売らせろ!」
 

 ッ!
 
 
 
 
 
 あぁ。
 
 沈んでいく
 
 意識が、
 
 沈んでいく。
 
 腹から、刺されたところから、大事なものが抜けていくような気がする。
 
 あぁ。
 
 
「もう一度人生をやり直したいですか?」
 
 なんだろう。優しい女性の声だ、走馬灯かな?
 
 そうだな、やり直したいか。やり直したくないかなら、やり直したいな
 
 
「そうですか。それでは、あなたを転生させます。そして、すいません」
 
 
 なんで謝るんだろう。
 
 
 なんだろう、何かに引き込まれて……
 
 
 
 
 
「オギャア、オギャア」
 
「おぉ! 生まれたぞ。よーし、お前の名前は、リンだ。リン=フォン=フレミング、素晴らしい名前だ」
 
「ふふふ、あなた、そんなに、持ち上げたらリンが怖がっちゃうわ」
 
「それもそうか。この子は後継という地位に縛られることはないだろう。楽しく、生きてくれるといいな」
 
 ……えっと、まさか、転生している!?
 
 
 ~~~
 それから少し経って
 
 
 どうやら俺は、アレク王国の、辺境伯を務めるフレミング辺境伯家の5男として生まれたらしい。まあ、2男と4男は若いうちに未知のはやり病で死んでしまったらしいけどね。
 
 そしてこの世界には、魔法とやらがあるらしい。
 
「リン様。念のためオムツ取り替えますよ」
 
「……」
 
 
 
 
「はい、取り替えられましたよ」
 
 
 この世界の文明レベルは、建築を見るにおそらく中世レベルだろう。ただ、魔法のおかげで、衛生面や、食事は、現代でも高水準な、いわゆる日本レベルの衛生面、食事と言えるだろう。
 
 
 すごいな、魔法。その名に恥じない
 
 まあ、食事や衛生面は大分辺境伯バフが入っている気がするけども
 
「本当にリン様は、賢いです。全く泣かないですもん。これまで、かなりの子供を見ているけど、リン様は、ダントツに賢くて本当に助かります」
 
 そりゃあ、中身は成人を迎えた、大人だぞ。
 
 それにしても、この人、赤ちゃんに向けてお世辞でも言っているのか?
 
 すごい人だな。色んな意味で
 
 
 ……それにしても、どうやって魔法を使うのだろうか。前使うところを見た感じでは、何かを念じたら、手から水が出てきたんだけど、うーん、何を念じればいいのかさっぱりわからないな
 
 そういえば、この世界にはレベルと、スキルがあるそうだけど、ステータスはないっぽいな。
 
 
 
 
 
 まあ、そのうちわかるだろうし、大丈夫か。
 そう言えばテレビとかでは、異世界に転生した主人公が、一回魔力を使い切ったら、魔力量が増えている。みたいなことがあったけど、あれもやってみたいな。
 
 魔法とかがあるってことは魔力もあるんだろうけども、それっぽいのは見つかっているんだけど、自分の意思で動かせないんだよな
 
 うーん。動かないものを無理に動かすのは絶対に体に悪いだろうし、やめておくか
 安全第一。安全第一。
 
「リン様、それでは」
 
 あ、いなくなった
 
 そういえば今日何か予定があるみたいに父さんと母さんと、メイドさんたちがどたばたしてたけど、なんだろう
 
 
「今日は忙しいのに来てくださってありがとう」
 
「いえ、辺境伯様の願いとあらば、どんなところからもやってきますよ」
 
「それはうれしいね」
 
「あちらが今日才能診断をする息子さんですか」
 
「ああ、そうだ。まあ、早速頼むよ」
 
「わかりました。どれどれ」
 
 誰だこのじいさん
 うーん
 いかにもな老人魔法使いだな
 まあ、父さんの知り合いっぽいな、うん、だいぶ権力ありそう
 
 話を聞く限りは、俺の魔法的な資質を確かめるのか。
 
 薬関連の素質があったらいいんだけど 
  
「ふむ、水属性魔法と治癒魔法の素質。それと何かの強力な素質といったところですな。そして奥様のエルフとしての素質は、自動翻訳、長寿の2つを引き継いでいます。そして、精霊視が潜在的能力として深層心理に眠っているように見えます」
 
「そうか。治癒魔法とは、珍しいな。治癒魔法を使うならば、薬師か、司祭といったところか。まあ、あんな薄汚れた教会なんぞにはいかせんがな。それと、その属性だったら、もう魔法を使えるようにしても問題ないかな?」
 
「まあ、そうですね。どうします? 使えるようにしますか?」
 
「ああ。頼む」
 
「……ハァッ!」
 
 なんか、体が楽になった気がする。
 
 
 
 あ! 動かなかった魔力が動かせるようになった。じゃあ、手のほうに持ってきたら……
 
「おお、水泡ですか」
 
 やった! 水が出た。魔法を使えたぜ。
 
 これは大きい進歩だぞ!
 
 しかも水属性だろ! だったら、常に清潔な水が、手に入れられるってことじゃないか!
 
 よっしゃあ!
 
「もう魔法を使えるとは、天才の証だな」
 
「そうですね。ちょっと、水を触りますね……うん、やはり、少量ながら回復効果がありますな。おそらく、何も障害はないでしょう」
 
「おお、それはめでたい。ハルにも伝えてこねば」
 
「そうですか。私もついていきますよ」
 
 
 行っちゃった。うーん、多分体の中に、魔法を使わせないように、詰め物みたいなのを入れてたのかな?
 
 うーん、それが一番しっくりくるな。
 
 たぶん、火属性とかだったら、大変なことになるからだろうな
 
 とりあえず、さっそく魔力を使い切ってみるか
 
 ……
 
 念じるだけで使えるって、楽だな
 
 というか、母さんエルフだったんだな。確かに、ちょっと耳がとがってたな。
 
 それで、前から少し疑問に思ってた、なんで、現地の言葉がわかるのかは、エルフの血を引いているからか
 
 それと、長寿。かぁ、だいぶ薬の実験ができそうだな。やったぜ!
 
 
 
 
 うーん、ちょっと疲れてきたな。
 
 
 あれ? 目の前が
 
 
 ~~~
 
 はっ! だいぶ強引だったな。抗う間もなく、眠りについたな。いや、こういう場合は気絶だな
 
 にしても、魔力、少し増えている、かもしれない。うーん、ちょっと増えてそう。これからは、寝る前にこれをやり続けるか。よく寝れないときにいいだろうしな……にしても、これしか増えなかったら、1年で3倍が限界だな
 
 元の量が、多かったらあの人が驚いてたはずだし、多分一般人よりも高い、くらいな気がするな
 
 となると、そこまでの成長は見込めないな
 
 まあ、増えてるだけ、ありがたいと考えるか。
 
 
 ~~~
 5年後
 
 ふむふむ、へぇ、この世界の薬って、こうやって作るのか。
 
 そして、薬草は、こういうのが使われることが多いのか。
 
 魔力草ね。うーん、山奥で見つかりやすいのか。
 
 でも、山奥には魔物が多いからな。
 
 まあ、これが原因で薬草の値段が高くなってるんだろうけども。薬草の栽培には、膨大なコストがかかるから、見合ってないのか。
 
 でもなぁ、この機構を見る限り、改良は無理ではなさそうなんだけど……
 
 でもなぁ、どう考えても、今の知識じゃ無理だし、この手の魔力工学も学ばないと改良は無理か
 
 でも、あったほうが便利だしな。それに、長寿だから、相対的に見てその労力はコストに見合っているはず
 
 10年もあれば、覚えきれるか。こういう専門書を父さんに買ってもらって、今、魔法について学んでるように、専門の人を招いてもらって、教えてもらうか
 
 それにしても、ちゃんと魔法を修めないと、薬は作らせてもらえないなんて、ケチだなぁ。
 
 ……そういえばこの世界の薬はポーションっていうんだったな。
 
 うーん、なれないけども、そういうもんだと思って適応していかないとな
 
 月見草ね。非常に珍しい薬草で使えばどんな難病でも治せる”エリクサー”を作れる!?
 
 ただ、他にもたくさんの珍しい薬草や、素材と、圧倒的な技術力が必要なのか
 
 めちゃくちゃ難しいけども、一回作ってみたいよな。ま、いつかできるだろう
 
 
 
 さぁてと、もっと、薬草の本を読みこんでいくとしますか
 
 ~~~
 翌日
 
 うーん、眠い
 
「坊ちゃま、朝ですよ……って! 夜更かししてたんですか!」
 
「そうだよ」
 
「お眠りください」
 
「いいよ、まだ読めるし。眠らなくていいもんね」
 
「坊ちゃま!?」
 
「いいって言ってるじゃん」
 
「……はぁ、奥様に伝えますか?」
 
「え、それはちょっと」
 
「じゃあ、ね て く だ さい!」
 
「えぇ。分かったよ」
 
 
「はぁ、昼になったら起こしに来ますね」
 
「はーい」
 
 
 
 
 
 ふふふ、バカめ、読むに決まってるじゃないか。
 
 
 こちとら、脳がキマってるんだ。
 
 誰も俺を止められないぜ
 
 
 えーと、ふむふむ、へぇ、ポーションの質には薬草の濃度が関係するのか。
 
 えーと、作り方のおさらいをすると、まずは、元になる薬草を切り刻んだり、すりつぶしたり、薬草にあった方法で混ぜ合わせて液体状にして。そのあとに少しおいて、魔力を流した後に、30分以上置いたら完成だから、おそらく濃度ってのは切り刻んだりすりつぶしたりする過程のところか
 
 不純物が混ざらないように。というよりは、効能がない部分を入れないように気を付けるってことか
 
 面倒だけど重要な工程だな
 
「やっぱり、まだ寝てませんでしたね」
 
「へ……」
 
「寝てください!!!!」
 
 
 この日、メイドの大声が屋敷に響き渡ったとか
 
 
 
 
 このあと、俺は1時間の格闘の末、眠らせられた。
 
 
 
 熟練のメイドには、勝てなかった、か
 
 
 
 ―――――――――――――――――――――

 <アレク王国>
 世界の中でも、平和を重んじる国として有名
 まともな貴族が多い
 地理的には、魔族の領域と接している
 比較的実力主義である
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