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第四章 王立高等学園
学園祭での脚本出来上がる
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その日はクリスにとって不思議な日だった。
クリスを見た瞬間いつもは傍若無人なヘルマンが逃げ出したのだ。
ボフミエのみんなも避けていった。
フェビアンなんてクリスを見ると合掌していったのだ。
アレクもギクッとするし、アルバートなんて最敬礼してきた。
何なんだろうと自分のしでかしたことを全く理解していないクリスだった。
エステラの脚本は中々読む時間が無くて、結局昼休みに食事をしながらエステラの脚本を皆で読むことになった。
話はこの王立学園を舞台にしていた。
主人公は平民出身のシャラ。
シャラザールの化身だ。
10歳の時の馬車の事故で、自らシャラザールと化して
その時一緒に乗っていて助けたのが、その国の皇太子だった。
そして15歳の時王立学園が舞台になる。
年の同じシャラは皇太子エリオットと
その婚約者の公爵令嬢オリビア。
軍事大国の王子アーバンらと学園生活を楽しむ。
天然のシャラは王子たちの心をつかむが、他の令嬢たちの嫉妬を一人受ける。
ゴミ箱をひっくり返されたり、教科書に落書きされたり。
それを健気に躱していくシャラ。
軍事大国の王子と皇太子はシャラを取り合う。
皇太子は昔助けてくれたのがシャラだと知る。
魅かれあう二人。
軍事大国の王子はシャラに告白するが、振られてしまう。
そして卒業パーティーで実はシャラをいじめていたのがオリビアであるとエリオットに断罪される。
エリオットとシャラの二人は幸せになったのだ…
しかし、そこに軍事大国がこの国にアーバンを司令官に侵略してくる。
普通に戦ってもこの国は勝てない。
シャラはシャラザールと化して攻撃することを決意する。
しかし、二度目にシャラザールになる事は死ぬことだった。
戦神とかしたシャラザールは軍事大国軍を魔人と化したアーバンもろとも壊滅させた…
「シャラ、殺してくれ。まだ人の心のあるうちに。頼む」
アーバンはシャラに懇願した。
涙まみれになってシャラは剣を構える。
「アーバン。ごめん」
両手を広げたアーバンにシャラは剣を突き立てていた。
剣から光が漏れて魔人と化したアーバンも剣を握ったシャラもその光は飲み込んで昇華していった。
二人は天に還っていった…
クリスはそれを読んで涙目になっていた。
「シャラがかわいそうです」
イザベラが泣きながら言う。
「ま、こんなものでないか」
オーウェンが言う。
「オーウェン様。何ですかその態度。なんか鬼畜皇太子みたいです」
イザベラが言う。
「本当ですわ。本来なら戦わなければいけないエリオットがシャラだけに行かすなんて。
本当に鬼畜です」
とナタリー。
「えっ俺?いや、この話が演劇としていいかどうかを答えただけで」
オーウェンが慌てて言う。
「オーウェン様は施政者ですもの。私たち下々の者を犠牲にしてよくやった
とか言いつつのうのうと生き残られるんですわ」
イザベラが言う。
「でも、国王だったらこれは仕方がないと思いますわ」
エカテリーナが言う。
「そうですよね。やっぱり王族って平気で切り捨てるんですよね。平民とかを」
「そうとは言いませんけど、何かを切り捨てなければいけない時は仕方が無いですわ。
王族は国を存続させないといけないのですから」
エカテリーナが言い切る。
「あなたたちも大変ね。いざとなったら平気で部下を切り捨てるっておっしゃってますけど」
イザベラがエカテリーナの取り巻きのアリサらに言う。
彼女らは戸惑っていた。
まあ、エカテリーナなら当然見捨てるのではないかと日頃の言動から推察はしていたが。
「えっちょっと待ってよ。私は切り捨てるなど言ってないわよ」
エカテリーナが慌てる。
「でも、シャラを見捨てるのは当然なんですよね」
「あくまでも劇の中での話よ」
エカテリーナは言う。
しかし、取り巻きの3人は白い目でエカテリーナを見ているように見えた。
「オーウェン様もこういう時は平気で私を見捨ててくださいね」
クリスが言う。
「いや、それは無いだろ。そんなことはしないよ」
「でも、国が存続するためなら臣下を平気で見捨てるんですよね」
「いや、ちょっと待って。それは無いから。ちょっとアルバート助けてよ」
オーウェンは慌てて言った。
せっかく仲直りしたのに、また振出しに戻るなんてとんでも無かった。
「クリス様。冷たい王子はほっておきましょう。クリス様は私が守ります」
アルバートが言い切る。
「ちょっと待てアルバート。自国の皇太子に言う事か」
「何度も言いますように、私はクリス様の騎士ですから。主人はクリス様ただ一人です」
「さすがアルバート様。皇太子がこのように冷たい方なんて。私もクリス様に忠誠を誓いますわ」
イザベラが言う。
「クリス様。私もクリス様の騎士にしてください」
ナタリーまで言う。
「いや、ちょっと待ってよ。俺はシャルを見捨てるなんて一言も言っていなよ」
必死に言い訳するオーウェンだったが、皆がオーウェンを見る白い目は変わらなかった。
クリスを見た瞬間いつもは傍若無人なヘルマンが逃げ出したのだ。
ボフミエのみんなも避けていった。
フェビアンなんてクリスを見ると合掌していったのだ。
アレクもギクッとするし、アルバートなんて最敬礼してきた。
何なんだろうと自分のしでかしたことを全く理解していないクリスだった。
エステラの脚本は中々読む時間が無くて、結局昼休みに食事をしながらエステラの脚本を皆で読むことになった。
話はこの王立学園を舞台にしていた。
主人公は平民出身のシャラ。
シャラザールの化身だ。
10歳の時の馬車の事故で、自らシャラザールと化して
その時一緒に乗っていて助けたのが、その国の皇太子だった。
そして15歳の時王立学園が舞台になる。
年の同じシャラは皇太子エリオットと
その婚約者の公爵令嬢オリビア。
軍事大国の王子アーバンらと学園生活を楽しむ。
天然のシャラは王子たちの心をつかむが、他の令嬢たちの嫉妬を一人受ける。
ゴミ箱をひっくり返されたり、教科書に落書きされたり。
それを健気に躱していくシャラ。
軍事大国の王子と皇太子はシャラを取り合う。
皇太子は昔助けてくれたのがシャラだと知る。
魅かれあう二人。
軍事大国の王子はシャラに告白するが、振られてしまう。
そして卒業パーティーで実はシャラをいじめていたのがオリビアであるとエリオットに断罪される。
エリオットとシャラの二人は幸せになったのだ…
しかし、そこに軍事大国がこの国にアーバンを司令官に侵略してくる。
普通に戦ってもこの国は勝てない。
シャラはシャラザールと化して攻撃することを決意する。
しかし、二度目にシャラザールになる事は死ぬことだった。
戦神とかしたシャラザールは軍事大国軍を魔人と化したアーバンもろとも壊滅させた…
「シャラ、殺してくれ。まだ人の心のあるうちに。頼む」
アーバンはシャラに懇願した。
涙まみれになってシャラは剣を構える。
「アーバン。ごめん」
両手を広げたアーバンにシャラは剣を突き立てていた。
剣から光が漏れて魔人と化したアーバンも剣を握ったシャラもその光は飲み込んで昇華していった。
二人は天に還っていった…
クリスはそれを読んで涙目になっていた。
「シャラがかわいそうです」
イザベラが泣きながら言う。
「ま、こんなものでないか」
オーウェンが言う。
「オーウェン様。何ですかその態度。なんか鬼畜皇太子みたいです」
イザベラが言う。
「本当ですわ。本来なら戦わなければいけないエリオットがシャラだけに行かすなんて。
本当に鬼畜です」
とナタリー。
「えっ俺?いや、この話が演劇としていいかどうかを答えただけで」
オーウェンが慌てて言う。
「オーウェン様は施政者ですもの。私たち下々の者を犠牲にしてよくやった
とか言いつつのうのうと生き残られるんですわ」
イザベラが言う。
「でも、国王だったらこれは仕方がないと思いますわ」
エカテリーナが言う。
「そうですよね。やっぱり王族って平気で切り捨てるんですよね。平民とかを」
「そうとは言いませんけど、何かを切り捨てなければいけない時は仕方が無いですわ。
王族は国を存続させないといけないのですから」
エカテリーナが言い切る。
「あなたたちも大変ね。いざとなったら平気で部下を切り捨てるっておっしゃってますけど」
イザベラがエカテリーナの取り巻きのアリサらに言う。
彼女らは戸惑っていた。
まあ、エカテリーナなら当然見捨てるのではないかと日頃の言動から推察はしていたが。
「えっちょっと待ってよ。私は切り捨てるなど言ってないわよ」
エカテリーナが慌てる。
「でも、シャラを見捨てるのは当然なんですよね」
「あくまでも劇の中での話よ」
エカテリーナは言う。
しかし、取り巻きの3人は白い目でエカテリーナを見ているように見えた。
「オーウェン様もこういう時は平気で私を見捨ててくださいね」
クリスが言う。
「いや、それは無いだろ。そんなことはしないよ」
「でも、国が存続するためなら臣下を平気で見捨てるんですよね」
「いや、ちょっと待って。それは無いから。ちょっとアルバート助けてよ」
オーウェンは慌てて言った。
せっかく仲直りしたのに、また振出しに戻るなんてとんでも無かった。
「クリス様。冷たい王子はほっておきましょう。クリス様は私が守ります」
アルバートが言い切る。
「ちょっと待てアルバート。自国の皇太子に言う事か」
「何度も言いますように、私はクリス様の騎士ですから。主人はクリス様ただ一人です」
「さすがアルバート様。皇太子がこのように冷たい方なんて。私もクリス様に忠誠を誓いますわ」
イザベラが言う。
「クリス様。私もクリス様の騎士にしてください」
ナタリーまで言う。
「いや、ちょっと待ってよ。俺はシャルを見捨てるなんて一言も言っていなよ」
必死に言い訳するオーウェンだったが、皆がオーウェンを見る白い目は変わらなかった。
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