戦神の加護を得た幼女は無敵です! 大国の王子達を顎で従えてダンジョン制覇に向かいます

古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され

文字の大きさ
10 / 14

連れて行かないと大声で叫びだそうとしてくれたので仕方なしに、お邪魔虫2人も連れて行くことにしました

しおりを挟む
 そして、お泊まり会が始まった。

 本来は私達三人だけのお泊まり会が始まるはずだったんだけど、何故か私達三人以外に二人も余計にいるんだけど……

 お人形を片手に私のお城で、イリーナが、遊んでいた。

「お兄様、どう言うことよ?」
 私はお兄様を問い詰めた。
「それは、ブラッドに聞いてくれ」
 お兄様の視線の先のブラッドを見ると、
「いやあ、俺が色々と準備していたら、『私もお泊まり会に行く』って聞かなくてだな」
 ブラッドが頭をかいてくれるんだけど……

「お前の方こそ、あれは何なんだ?」
 ブラッドの指差す先には最果てのダンジョンについて書かれた書物を読んでいるモンモンがいた。
「それはお母様に言ってよね」
「でも、モンモンは何か気付いているみたいだぞ」
 お兄様が私の顔を見てきた。
「ごめん、モンモンは古代ボフミエ語に堪能なのよ。お兄様から借りた書籍を読むのを手伝ってもらっていたら、
『凄いわ! 光ゴケが、こんなにたくさんあるなんて、信じられない。それも金色に輝いているなんて、伝説のウルトラ光ゴケに違いないわ。お願い、アリス! 私も連れていって!』って、頼まれたのよ。
 私はなんのことって、知らない振りしようとしたんだけど、モンモンは野生の勘が鋭いから、私達の作戦に気付いたのかもしれないわ」
「どうするんだよ?」
 お兄様が白い目で見てきた。
「まあ、モンモンは寝るのが早いから、モンモンが寝たら、イリーナも寝ると思うわ」
 私が楽観して言うと、
「そんなに上手くいくのか?」
 お兄様の疑い深そうな視線が私に突き刺さったけれど、イリーナ連れてきたのはブラッドなんだから半分はそちらの責任じゃ無い!
 私も少しむっとした。


 そして、夜になった。
 私のベッドに三人で入っても、中々二人は寝なかった。

「ウルトラヒカリゴケはそれはきれいな金色に光るのよ。これだけ揃っていたら、さぞや素晴らしい風景に違いないわ」
 将来は薬師になりたいとか、ふざけたことをのたまっているモンモンが目を輝かせていた。絶対に寝ない気満々じゃん!
「ねえ、モンモン、そのヒカリゴケの金色の草原ってどこにあるの?」
「この入ってすぐのところにあるのよ。ヒカリゴケから作った薬は稲や麦が育つのにも役に立つんですって」
「そうなんだ。私は次のページに載っているモンスターウルフの魔石が欲しいのよね。ここに多いんですって。真っ赤に光ってとてもきれいなペンダントになるそうよ!」
 何故か、モンモンとイリーナは意気投合して、最果てのダンジョンについて語り合い出したんだけど……
 ちょっとブラッド、どうなっているの?
 この調子だとイリーナも行くつもり満々なんだけど……
 話が違うわ!

 仕方が無い。寝たふりしてみよう。
 私は寝息を立て始めた。

 そうしたらどうだろう。
「モンモン、冒険服持ってきたの?」
「薬草採取用に作ったわ。イリーナは?」
「私は剣術の稽古の時に着る服が丁度ぴったりだと思って」
 私が寝たふりしていたら、今度は二人でパジャマを脱いで、冒険者の格好に着替え出してくれたんだけど……

「あ、あなた達、何しているのよ?」
 思わず起き上がった私に、
「アリス、私達を置いていこうとしても無駄よ」
「そうよ。私は絶対にモンスターウルフの赤色の魔石をゲットするんだから」
 モンモンとイリーネが言い出してくれた。

「ちょっとあなた達。何を言っているかわかっているの? 今回行くのは最果てのダンジョンは、世界に沢山あるダンジョンの中でも一番難しいダンジョンとして有名なのよ! そんなところに行って無事で帰ってこれると思っているの?」
 私が二人を脅すと、
「アリスがいる限り大丈夫よ」
「お兄様もいるんだし、ちゃんと私達を守ってくれるわよ」
 モンモンもイリーナも自分で戦う気は全くないみたいだった。

「あのね。本当に危険なんだし、魔物もわんさかいるわよ」
「だから言っているじゃ無い。魔物もアリスがいたら逃げ出すから大丈夫だって」
 モンモンがとんでもないことを言い出してくれたんだけど、
「私を見ても逃げ出さないわよ」
「そうかな、魔物は魔力を感じるからアリスが近付いたら余程愚かでない限り逃げ出すわよ」
「下手な魔物はお兄様に任せておけば大丈夫よ。フランク様もある程度は剣が出来るんでしょう?」
 二人は私が脅しても全然びくともしてくれないんだけど……
 完全に物見遊山に行く気分満載なんだけど……
 余計なお荷物二人も連れて行く私の身にもなってほしい。
 これは駄目だ。

 どうやって置いていこうか?
 でも、私は眠りにつかせる魔法は苦手だった。
 下手にやると宮廷中に広がって眠り姫の世界になってしまうし……

「置いていこうとしても無駄よ」
「そうなったら、大声で叫んでやるんだから」
 私の心を見透かしたみたいに二人が言い出してくれたんだけど……


「おい、まだか?」
 いきなりブラッドが、天井から顔を覗かせてきた。
「お兄様、驚かせないでよ」
 イリーナが驚いて天井を見た。
「そろそろ出かけた方が良いんじゃないか」
 お兄様まで顔を出してくれた。
 ミアとビアンカがいるときに、お兄様と内緒の話があるときはこうしてよく、天井裏を伝って連絡したんだけど……

「ちょっと何を覗いてくれているのよ! 私はまだ寝間着よ」
 声を抑えつつ、私は枕を2人に投げつけていた。

 その時だ。

 トントン

 とノックの音がした。

「やばい!」
 私達は慌てて布団に潜り込んだ。

 慌てて寝息をたてて寝たふりをする。

 扉の開く音がした。
 トントンとこちらに歩いてくる足音も……
 私は必死に寝息をたてた。

「アリス様。嘘寝はバレバレですよ」
 ミアの声がした。

 でも、ここで返事したら駄目なのよ。
 この前返事したら大変だった。
「まだ寝ておられなかったのですか? いい加減にお子様はお休みする時間ですよ?」
 とそれから少しの間怒られて、翌日お母様にまたしこたま叱られたのよ。

 しばらくしてミアが出ていく音がした。

 私はほっとした。
 その私の横で寝ていた2人が起き上ってくれた。
 この2人は冒険服だった。
 布団被っていたから見つからなかっただけだ。

 私は盛大なため息をついた。
 こうなったらもう取れる手はひとつだけだ。

「あなた達。どうなっても知らないからね。私の言うことは絶対に聞くのよ!」
 私は二人に念押しするしか道は残っていなかったのよ。
****************************************************
アリスはついに5人で探検に行くことに腹をくくりました。
でも、こんなお遊び気分でダンジョンなんて潜れるのか?
次は探検に出発です。
ご期待下さい
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

過労死して転生したので絶対に働かないと決めたのに、何をしても才能がバレる件

やんやんつけバー
ファンタジー
過労死して異世界転生。今度こそ絶対に働かないと決めたのに、何をやっても才能がバレてしまう——。農村で静かに暮らすはずが、魔力、農業、医療……気づけば誰も放っておかない。チートで穏やか系の異世界スローライフ。

「君は有能すぎて可愛げがない」と婚約破棄されたので、一晩で全ての魔法結界を撤去して隣国へ行きます。あ、維持マニュアルは燃やしました。

しょくぱん
恋愛
「君の完璧主義には反吐が出る」――婚約者の第一王子にそう告げられ、国外追放を命じられた聖女エルゼ。彼女は微笑み、一晩で国中の魔法結界を撤去。さらに「素人でも直せる」と嘘を吐かれた維持マニュアルを全て焼却処分した。守護を失いパニックに陥る母国を背に、彼女は隣国の軍事帝国へ。そこでは、彼女の「可愛くない」技術を渇望する皇帝が待っていた。

悪夢から目覚めたわたしは、気付かないふりをやめることにしました。

ふまさ
恋愛
 ある日、オリヴィアは夢を見た。婚約者のデイルが、義妹のグレースを好きだと言い、グレースも、デイルが好きだったと打ち明けられる夢。  さらに怪我を負い、命の灯火が消えようとするオリヴィアを、家族も婚約者も、誰も助けようとしない悪夢から目覚めたオリヴィアは、思ってしまった。  ──これはただの悪夢ではなく、正夢ではないか、と。

最弱白竜ですが、なぜか学園最強の銀竜に番認定されました

斉藤めめめ
恋愛
竜の血を引く者だけが貴族になれるこの世界で、白竜は最も格の低い竜の証。 白竜の男爵令嬢リーゼロッテは、特待生として国内最高峰の王立竜騎学園に入学する。待っていたのは上位貴族からの蔑みと、学園を支配する四人の御曹司「四竜」。 その筆頭、銀竜公爵家の嫡男ルシアンに初日から啖呵を切ったリーゼは、いじめと嫉妬の嵐に巻き込まれていく。 それでも彼女は媚びない、逃げない、折れない。 やがてルシアンはリーゼから目が離せなくなり―― 白竜の少女が、学園と王国の運命を変える。 身分差×竜×学園ラブファンタジー、開幕。

欠席魔の公爵令嬢、冤罪断罪も欠席す 〜メイリーン戦記〜

水戸直樹
ファンタジー
王太子との婚約――それは、彼に恋したからでも、権力のためでもなかった。 魔王乱立の時代。 王も公爵も外征に出ている王都で、公爵令嬢メイリーンは“地味な婚約者”として王城に現れる。 だが、王太子は初顔合わせに現れなかった。 にもかかわらず、記録に残ったのは「公爵令嬢の欠席」。 抗議はしない。 訂正もしない。 ただ一つ、欠席という事実だけを積み上げていく。 ――それが、誰にとっての不合格なのか。 まだ、誰も気づいていない。 欠席から始まる、静かなるファンタジー戦記。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

やりません。やれないんです。

朝山みどり
恋愛
国の制度変更により、薬の調合・販売には免許が必要となり、長年村で薬師をしてきた祖母は年齢制限のため資格を取得できず、薬師を名乗れなくなった。経験や評判は評価されず、「紙(免許)」がすべてになった。 ダイアナは祖母の店を再開するため、講習と試験を受け、町のポイード薬局で半年間の住み込み見習いを始める。講習では祖母の経験が理論として体系化されていることを学び、学問と実践の両立を実感する。 同室となったマリアと協力しながら、厳格な規格・衛生管理のもとで調薬を学ぶ日々。祖母の知恵と新しい制度の知識を胸に、半年後に胸を張って帰ることを楽しみ過ごしていたが…… 他のサイトでも公開しています。

【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました

いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。 子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。 「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」 冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。 しかし、マリエールには秘密があった。 ――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。 未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。 「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。 物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立! 数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。 さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。 一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて―― 「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」 これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、 ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー! ※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。

処理中です...