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第三部 ルートン王国交換留学編
騎士団長の息子と決闘して魔道剣を投げつけて失神させてしまいました
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「おい、貴様を何する」
私に手を握られて、慌ててふためいて江戸時代が飛び退った。
「ああ、ゴメン、ゴメン。私、一度、決闘ってものをしてみたかったの。でも、アドもヴァンも痛いのは嫌だってやってくれなくて、あなた本当に良い奴よね」
私は満面の笑みを浮かべて騎士団長の息子にお礼を言っていた。
「えっ、いやって、お前おかしくないか。なんで決闘って言われて喜んでいるんだよ!」
江戸時代がブツブツ言うんだけど、決闘申し込んでおきながら、それを受けると怒るってどういう事なの?
「別に女だから他の男に代ってもらってもいいぞ」
江戸時代は親切のつもりで言ったらしかったが、
「なんでよ。せっかく決闘できるのよ。そんな美味しいところ、他の奴に譲るわけ無いでしょ」
私はアルマンとオーレリアンを睨みつけた。
「へえへえ、俺達はフランのお楽しみを邪魔しないよ」
アルマンが両手を上げて言ってくれるんだけど。
「おい、本当にいいのか」
江戸時代が確認してくる。
「女だから加減してやるがそれでも顔に傷がつくかもしれないぞ・・・・」
「お前本当に馬鹿だよな。フランに決闘吹っ掛けるなんて」
呆れてアルマンが江戸時代に言っているんだけど
「馬鹿とはなんだ馬鹿とは。貴様も一緒に片づけてやろうか」
江戸時代が怒ってアルマンに突っかかろうとした。
「ちょっと江戸時代、私と決闘だからね」
慌てて私がその腕をつかむ。相手がアルマンに代わったら、私が決闘できないじゃない。
「容易くさわるな。それに俺はエドガルドだ」
エドガルドが私の手を振り払った。
「本当に神経質なのね。エドガルドね。で、あなた達が私に負けたら二度と私に逆らわないのね」
私が貴族一同を微笑んで見渡した。
「ふん、それは俺達が言うことだ。俺が勝ったら二度と逆らうなよ。
放課後、奥の森の広場に16時だ。獲物は魔道剣だ。良いな! 間違っても先生に言うなよ」
「あんたこそね」
エドガルドはそう言うと私の言葉を無視して去っていった。
「ちょっとフラン。良かったの?」
「ちょっとフラン、大丈夫なの? 確かにあなたは素振りで訓練場破壊したけれど、エドガルド様は騎士団長の息子なのよ」
メラニーとテオドラが心配して聞いてきた。
でも、二人の心配する観点が違うんだけど。
「有難う。テオドラ。あなただけよ。私の身を心配してくれているのは」
私がテオドラにお礼を言った。
「いや、メラニーさんも心配しているじゃない」
「そんなわないでしょ。メラニーは私がエドガルドに怪我させたらどうしようってそちらの心配しているのよ」
「まあ、それもそうだけど、それよりも、今度は森に巨大なクレーター森の中に作ってくれたら誤魔化しようはないわよ」
「えっ、そこなの。心配する所」
テオドラは目が点になった。
「だって、フランがあんな男に負けるわけないわよ」
「あなた達もそう思っているの?」
テオドラが私達の後ろで頭を抱えているオーレリアンとアルマン見て聞いた。
「だってフランはドラゴンと戦っても両手で捻り倒せるんだぜ」
「そんな訳ないじゃない」
アルマンの言葉にテオドラは冗談だと思ったみたいだ。
「そうだ。アルマン、それは違うよ。片手で一ひねりだ」
オーレリアンが否定してくれるのかと思いきやさらにひどいこと言うんだけど、さすがにそこまでひどくはない・・・・はずだ?
「まさか」
「本当だって。何しろ陛下達が外交問題になったら大変だからって必死に留学を阻止しようとしていたのに」
「陛下ってどういう事?」
「ちょっとオーレリアン」
「ゴメン、まあ、そこは無視して」
オーレリアンをにらみつけると慌ててオーレリアンは誤魔化そうとしてくれたけど、テオドラは不審そうな顔をしている。本当にオーレリアンの奴、よけいな事を言いやがって。私が睨みつけるとアルマンの陰に隠れてくれたんだけど・・・・
まあ、いいわ。
私は決闘にワクワクして放課後を待っていたのだ。
でも、授業中も休み時間もあいも変わらず、私の斜め前のガスペルの挙動が不審だった。
私を見て何か言いたそうにしては、首を振るし、エドガルドらに睨まれて黙るし、何が言いたいんだろう?
まあ、勝負が終わったら問い詰めればいいだろうと私は楽観していたのだ。
そして、ついに決闘の時が来たのだ。
私達が奥の森に行くとそこには1年生の貴族の子弟達が2クラス半ほど、大半の准男爵家の子どもたちが来ていた。
私はそこに泣き虫シルビアも皇太子もダミアンもいないのを確認した。
これで思いっきり出来る。私はワクワクしてきた。
「ほおう、逃げなかったのか」
エドガルドが笑って言ってきた。
「当たり前じゃない。こんな経験二度と出来ないんだから」
私は本当にワクワクしてした。
「エドガルドさまああああ」
「キャーーーー」
「格好いい!」
エドガルドに大声援が送られている。
私の味方はほとんどいなかった。
まあ、ここで勝って掌握して、この学期の目玉、クラス対抗戦に向けて、クラスをまとめるつもり満々の私だったんだけど。
「フラン、この剣だけど、時々壊れるんだ」
そこに心配そうにガスペルが言ってきた。
「えっ、あなたのところの剣は完璧なんじゃないの?」
そのガスペルにルフィナが突っ込んだ。
「あなた今日、挙動不審だし、まさか、アイツラに言われて何か細工したの?」
ルフィナのツッコミに、ガスペルが詰まる。
「ガスペル!」
「フラン、こんな卑怯な試合、止めたほうが良いわ」
ルフィナとテオドラが止めようとしてくれているんだけど。
「二人共有難う。でも大丈夫よ。最悪、剣が使えなくても素手でも勝てるから」
「えっ、フラン」
「そんなの無理よ」
二人に笑って手を振ると私は広場の中央に向かった。
「おい、フラン、本当に大丈夫なのか」
審判の1人になったアルマンが聞く。
「だってエルグランじゃ、卑怯な手を使っても誰も私の相手してくれないのよ。このエドガルドは私の相手してくれるんだから」
私は笑っていった。
「何を言っている。剣の調子が悪くなっても、それは整備したお前が悪いんだぞ」
エドガルドが言ってくる。
「げーー、凄い理論。普通はそうなったらこの試合は無効だぜ」
「良いの、良いの」
アルマンの言葉に私は手を振った。
でも、私の心は怒り狂っていた。
卑怯な手を使っても私の相手をしようとした事には敬意を表するが、卑怯な手を使った時点で私の良心の神様が許さないのだ。
せっかく決闘のワクワク感もこれでだだ下がりになった。
こんなだったら王太子くらいに代わりにやってもらえば良かったかな。
そうしたらコイツラはどうしたんだろう?
私達は二人して睨み合った。
「では、決闘の開始です。どちらかが降参するか意識がなくなった時点で相手の勝者となります」
審判のドミンゴが言ってくれた。こいつもグルなんだろうか?
「では、宜しいですか。レディ・・・・ゴーーー」
なんかレースの開始みたいだ。
私は魔道剣を出した。
さて、どうしよう。剣の先が故障して出なくなっても、私の魔力を流してフランライトセーバーにしてもいいかも。出来るならそうしてみたい。
そう考えた時だ。
いきなり、エドガルドが魔道剣で斬ってきた。
私はそれを受ける。
カキン!
まだ、故障はしていないみたいだ。
何回か斬り合う。
なんかエドガルドの剣筋も弱いし、こんなんじゃ、魔道剣が壊れる前にやっつけれてしまうんだけど。それでよいのか? でも、私はフランライトセーバーにしたい!
私の焦り以上にエドガルドも焦っていた。
「おい、どうなっているんだ」
ってガスペル目掛けて叫んでいるんだけど・・・・私を前にして余所見するってどういう事?
その瞬間、馬鹿らしくなって、私は剣を思いっきりエドガルドに投げつけていたのだ。
「あっ、ゴメン、抜けちゃった」
と言い訳しながら。
ガン!
笑えたことにエドガルドは私の投げた剣を避けることも出来なかったみたいで、もろに顔面にヒット、吹っ飛んでいたのだ。
「キャーーーー」
そして、騒いでいた女どものど真ん中に突っ込んでいたのだ。
エドガルドは完全に気を失っていたのだった。
************************************************************
なんともあっさり勝負がついてしまって欲求不満なフラン。
でも貴族たちは次の手を!
今夜更新予定です!
私に手を握られて、慌ててふためいて江戸時代が飛び退った。
「ああ、ゴメン、ゴメン。私、一度、決闘ってものをしてみたかったの。でも、アドもヴァンも痛いのは嫌だってやってくれなくて、あなた本当に良い奴よね」
私は満面の笑みを浮かべて騎士団長の息子にお礼を言っていた。
「えっ、いやって、お前おかしくないか。なんで決闘って言われて喜んでいるんだよ!」
江戸時代がブツブツ言うんだけど、決闘申し込んでおきながら、それを受けると怒るってどういう事なの?
「別に女だから他の男に代ってもらってもいいぞ」
江戸時代は親切のつもりで言ったらしかったが、
「なんでよ。せっかく決闘できるのよ。そんな美味しいところ、他の奴に譲るわけ無いでしょ」
私はアルマンとオーレリアンを睨みつけた。
「へえへえ、俺達はフランのお楽しみを邪魔しないよ」
アルマンが両手を上げて言ってくれるんだけど。
「おい、本当にいいのか」
江戸時代が確認してくる。
「女だから加減してやるがそれでも顔に傷がつくかもしれないぞ・・・・」
「お前本当に馬鹿だよな。フランに決闘吹っ掛けるなんて」
呆れてアルマンが江戸時代に言っているんだけど
「馬鹿とはなんだ馬鹿とは。貴様も一緒に片づけてやろうか」
江戸時代が怒ってアルマンに突っかかろうとした。
「ちょっと江戸時代、私と決闘だからね」
慌てて私がその腕をつかむ。相手がアルマンに代わったら、私が決闘できないじゃない。
「容易くさわるな。それに俺はエドガルドだ」
エドガルドが私の手を振り払った。
「本当に神経質なのね。エドガルドね。で、あなた達が私に負けたら二度と私に逆らわないのね」
私が貴族一同を微笑んで見渡した。
「ふん、それは俺達が言うことだ。俺が勝ったら二度と逆らうなよ。
放課後、奥の森の広場に16時だ。獲物は魔道剣だ。良いな! 間違っても先生に言うなよ」
「あんたこそね」
エドガルドはそう言うと私の言葉を無視して去っていった。
「ちょっとフラン。良かったの?」
「ちょっとフラン、大丈夫なの? 確かにあなたは素振りで訓練場破壊したけれど、エドガルド様は騎士団長の息子なのよ」
メラニーとテオドラが心配して聞いてきた。
でも、二人の心配する観点が違うんだけど。
「有難う。テオドラ。あなただけよ。私の身を心配してくれているのは」
私がテオドラにお礼を言った。
「いや、メラニーさんも心配しているじゃない」
「そんなわないでしょ。メラニーは私がエドガルドに怪我させたらどうしようってそちらの心配しているのよ」
「まあ、それもそうだけど、それよりも、今度は森に巨大なクレーター森の中に作ってくれたら誤魔化しようはないわよ」
「えっ、そこなの。心配する所」
テオドラは目が点になった。
「だって、フランがあんな男に負けるわけないわよ」
「あなた達もそう思っているの?」
テオドラが私達の後ろで頭を抱えているオーレリアンとアルマン見て聞いた。
「だってフランはドラゴンと戦っても両手で捻り倒せるんだぜ」
「そんな訳ないじゃない」
アルマンの言葉にテオドラは冗談だと思ったみたいだ。
「そうだ。アルマン、それは違うよ。片手で一ひねりだ」
オーレリアンが否定してくれるのかと思いきやさらにひどいこと言うんだけど、さすがにそこまでひどくはない・・・・はずだ?
「まさか」
「本当だって。何しろ陛下達が外交問題になったら大変だからって必死に留学を阻止しようとしていたのに」
「陛下ってどういう事?」
「ちょっとオーレリアン」
「ゴメン、まあ、そこは無視して」
オーレリアンをにらみつけると慌ててオーレリアンは誤魔化そうとしてくれたけど、テオドラは不審そうな顔をしている。本当にオーレリアンの奴、よけいな事を言いやがって。私が睨みつけるとアルマンの陰に隠れてくれたんだけど・・・・
まあ、いいわ。
私は決闘にワクワクして放課後を待っていたのだ。
でも、授業中も休み時間もあいも変わらず、私の斜め前のガスペルの挙動が不審だった。
私を見て何か言いたそうにしては、首を振るし、エドガルドらに睨まれて黙るし、何が言いたいんだろう?
まあ、勝負が終わったら問い詰めればいいだろうと私は楽観していたのだ。
そして、ついに決闘の時が来たのだ。
私達が奥の森に行くとそこには1年生の貴族の子弟達が2クラス半ほど、大半の准男爵家の子どもたちが来ていた。
私はそこに泣き虫シルビアも皇太子もダミアンもいないのを確認した。
これで思いっきり出来る。私はワクワクしてきた。
「ほおう、逃げなかったのか」
エドガルドが笑って言ってきた。
「当たり前じゃない。こんな経験二度と出来ないんだから」
私は本当にワクワクしてした。
「エドガルドさまああああ」
「キャーーーー」
「格好いい!」
エドガルドに大声援が送られている。
私の味方はほとんどいなかった。
まあ、ここで勝って掌握して、この学期の目玉、クラス対抗戦に向けて、クラスをまとめるつもり満々の私だったんだけど。
「フラン、この剣だけど、時々壊れるんだ」
そこに心配そうにガスペルが言ってきた。
「えっ、あなたのところの剣は完璧なんじゃないの?」
そのガスペルにルフィナが突っ込んだ。
「あなた今日、挙動不審だし、まさか、アイツラに言われて何か細工したの?」
ルフィナのツッコミに、ガスペルが詰まる。
「ガスペル!」
「フラン、こんな卑怯な試合、止めたほうが良いわ」
ルフィナとテオドラが止めようとしてくれているんだけど。
「二人共有難う。でも大丈夫よ。最悪、剣が使えなくても素手でも勝てるから」
「えっ、フラン」
「そんなの無理よ」
二人に笑って手を振ると私は広場の中央に向かった。
「おい、フラン、本当に大丈夫なのか」
審判の1人になったアルマンが聞く。
「だってエルグランじゃ、卑怯な手を使っても誰も私の相手してくれないのよ。このエドガルドは私の相手してくれるんだから」
私は笑っていった。
「何を言っている。剣の調子が悪くなっても、それは整備したお前が悪いんだぞ」
エドガルドが言ってくる。
「げーー、凄い理論。普通はそうなったらこの試合は無効だぜ」
「良いの、良いの」
アルマンの言葉に私は手を振った。
でも、私の心は怒り狂っていた。
卑怯な手を使っても私の相手をしようとした事には敬意を表するが、卑怯な手を使った時点で私の良心の神様が許さないのだ。
せっかく決闘のワクワク感もこれでだだ下がりになった。
こんなだったら王太子くらいに代わりにやってもらえば良かったかな。
そうしたらコイツラはどうしたんだろう?
私達は二人して睨み合った。
「では、決闘の開始です。どちらかが降参するか意識がなくなった時点で相手の勝者となります」
審判のドミンゴが言ってくれた。こいつもグルなんだろうか?
「では、宜しいですか。レディ・・・・ゴーーー」
なんかレースの開始みたいだ。
私は魔道剣を出した。
さて、どうしよう。剣の先が故障して出なくなっても、私の魔力を流してフランライトセーバーにしてもいいかも。出来るならそうしてみたい。
そう考えた時だ。
いきなり、エドガルドが魔道剣で斬ってきた。
私はそれを受ける。
カキン!
まだ、故障はしていないみたいだ。
何回か斬り合う。
なんかエドガルドの剣筋も弱いし、こんなんじゃ、魔道剣が壊れる前にやっつけれてしまうんだけど。それでよいのか? でも、私はフランライトセーバーにしたい!
私の焦り以上にエドガルドも焦っていた。
「おい、どうなっているんだ」
ってガスペル目掛けて叫んでいるんだけど・・・・私を前にして余所見するってどういう事?
その瞬間、馬鹿らしくなって、私は剣を思いっきりエドガルドに投げつけていたのだ。
「あっ、ゴメン、抜けちゃった」
と言い訳しながら。
ガン!
笑えたことにエドガルドは私の投げた剣を避けることも出来なかったみたいで、もろに顔面にヒット、吹っ飛んでいたのだ。
「キャーーーー」
そして、騒いでいた女どものど真ん中に突っ込んでいたのだ。
エドガルドは完全に気を失っていたのだった。
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なんともあっさり勝負がついてしまって欲求不満なフラン。
でも貴族たちは次の手を!
今夜更新予定です!
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