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第四部 第四部 古の古代帝国公爵家の野望
クラス対抗戦8 三択で学園長の座右の銘が判らずに振り出しに戻りました
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我が二年E組には幸先の良い1問正解だった。
「我が国の南の岬の名前は」
ピンポン
「はい、二年A組」
「トゥ-ロン岬です」
しかし、第二問はグレースが取った。
「第三問は我が国の主食は」
ピンポン
「はい、1年A組」
「米です」
クラリスが答える。
なかなかアルマンは取れなかった。
「はい、3年A組は戻って下さい」
アド達が2回休みから復帰する。
「第四問です。10の10乗は」
ピンポン
「はい、復活した3年A組」
「100億です」
「ハイ正解」
「流石に殿下計算高いです」
「その計算高さでフランを諦めて早くもララさんに乗り換えたんですね」
司会の言葉尻を捉えてピンク頭が言ってくれた。
「ちょっと待て、司会。俺はフラン一筋だぞ」
何かアドが言っているが、私はむっとして明後日の方を向いた。
「ちょっとローズさん。去年も言いましたけれど、誹謗中傷は止めなさい」
「すみません」
不エリシー先生の声にピンク頭は首を竦めた。
フェリシー先生が厳しい目つきでピンク頭を見ているが、おそらくピンク頭はほとんど堪えていないはずだ。
「交代じゃなくてフェリシー先生の補講にすれば良いのに!」
私のつぶやきは皆の苦笑を誘った。
「先生。フランさんが先生の補講がまた受けたいそうです」
余計なことをピンク頭が言ってくれた。
「何言っているのよ。それはあなたでしょう」
「二人共それほど受けたいのですか? それは考えないといけませんね」
先生の言葉に私とピンク頭は真っ青になった。
「第五問です」
問題読んでいるベルタン先生は無視して続けてくれて、私はほっとした。
いつの間にか4クラスが横一線で並んでいた。
「旧帝国の公爵家である」
ピンポン
「しまった」
アルマンが叫んでいた。
完全に問題の途中だ。アルマンは焦ってしまったのだ。
「はい、2年E組」
「ちょっとアルマン、どうするのよ」
「すまんメラニー」
メラニーの怒り声にアルマンが謝る。
「で、答えは?」
「シュタイン家」
司会の促す言葉にカンでメラニーが答えるが
「はい、違います」
ブーと言うブザーとともにアルマンとメラニーのゴンドラが一段下がる。
「問題の続きは公爵家であるシュタイン家が我が国では有名ですが、ガレア地方を治めていた公爵家は何家でしょう」
ピンポン
「はい、一年E組」
「ヴェヴル家です」
ヴァンが答えた。
「はい、正解です」
「くっそう」
アドが悔しがる。
「さすがシルヴァン殿下。教養がお有りです」
それから次々に問題が出るが、アルマンはなかなか取れない。
なおかつ、2回もお手つきして、一問も取れなかった。
12問終えたところで三年A組が四問、二年A組が三問、一年A組と一年E組が二問だった。
「さて、ここから恒例の3択クイズです」
司会が案内する。
「二年A組には頑張ってほしいです」
「さすがローズさん。自分のクラスの応援ですか?」
「殿下の三年A組も応援します」
司会の言葉にピンク頭はブレずに言う。
「昨年優勝の二年E組はどうですか?」
「昨年はまぐれでしたね。クラスの番号と同じでドンケツですね」
ピンク頭が好きに言ってくれるんだけど。
「メラニー、頼むわよ」
私はメラニーを信じていた。
メラニーが私にピースサインを送ってきた。
「おおおお、メラニーさんは余裕みたいですが」
「悪あがきですよ」
「司会、ピンク頭の贔屓がすぎるぞ」
バンジャマンが叫んだ。
「誰がピンク頭よ」
ピンク頭が言い返してきた。
「そこ、二人共止めなさい」
フェリシー先生の言葉で二人は慌てて黙った。
「さて、第13問です」
「学園長先生の座右の銘を次から選んで下さい。1.為せば成る 2.千里の道も一歩ずつ 3.長い物には巻かれろ」
「そんなの長い物には巻かれろに決まっているじゃない。いつも陛下の取り巻きやっているし」
私は大声で言っていた。
「おおおおっとここで、フランソワーズさんの問題発言が出ましたけど」
「学園長の補講ですかね」
司会にピンク頭が言う。
まあ、私は学園長の補講ならば怖くもなんともないんでけど……
「さて、ではオープンして下さい」
カードが出される。
「おおおおっと。今回フランソワーズさんの3を押したのは自分のクラスの二年E組だけです。他は全て1か2にしました」
「流石に去年フランさんの言う通りにして皆間違いましたからね。同じ手には引っかかりません」
「では正解はえっ」
司会が固まってしまった。
何故か学園長が真っ赤になっているんだけど。
「正解は3です。長い物には巻かれろ」
「ええええ! 学園長がそんな心構えで良いんですか」
ピンク頭の言葉にお前が言うなと私は思ったが、まさか、私もそれが正解だとは思っていなかった。
「うそ!」
「それはないだろう」
グレースとアドが叫び声と共に殆どのゴンドラが一番下まで下がってくれた。
我がクラスのゴンドラだけが1段上がる。
「学園長先生。これは本当なんですか」
司会が聞く。
「学園長はおべっか使いだから仕方がないよね」
「何を言っているフランソワーズ君。それは違うぞ」
学園長が私の独り言に反論してきた。
「これはエルグラン初代国王陛下の座右の銘なのだ」
「えっ」
「そんなのあったか」
アドとヴァンが文句を言う。
「陛下は20年間、前王朝の圧政に我慢されたのだ。その時の初代ラクロワ公に『力のない時は長い物に巻かれて、我慢するのです』と言われて必死に耐えられたのだ。私もそれにあやかって、その言葉を使っているのだ」
学園長はそう胸を張っていうんだけど。
「へええええ、じゃあ学園長は今は何に耐えられているの?」
私の大声が響いた。
「そんなのフランのわがままに決まっているだろう」
「そらそうだ」
バンジャマンとアルマンが言ってくれるんだけど。
絶対にそんな訳はない……はずだ!
*********************************************************
フラン「私は学園長の苦手は絶対にフェリシー先生と王妃様だと思う」
ジェド「それは姉上ですよね」
二人の会話でした。
続きはまた今夜!
「我が国の南の岬の名前は」
ピンポン
「はい、二年A組」
「トゥ-ロン岬です」
しかし、第二問はグレースが取った。
「第三問は我が国の主食は」
ピンポン
「はい、1年A組」
「米です」
クラリスが答える。
なかなかアルマンは取れなかった。
「はい、3年A組は戻って下さい」
アド達が2回休みから復帰する。
「第四問です。10の10乗は」
ピンポン
「はい、復活した3年A組」
「100億です」
「ハイ正解」
「流石に殿下計算高いです」
「その計算高さでフランを諦めて早くもララさんに乗り換えたんですね」
司会の言葉尻を捉えてピンク頭が言ってくれた。
「ちょっと待て、司会。俺はフラン一筋だぞ」
何かアドが言っているが、私はむっとして明後日の方を向いた。
「ちょっとローズさん。去年も言いましたけれど、誹謗中傷は止めなさい」
「すみません」
不エリシー先生の声にピンク頭は首を竦めた。
フェリシー先生が厳しい目つきでピンク頭を見ているが、おそらくピンク頭はほとんど堪えていないはずだ。
「交代じゃなくてフェリシー先生の補講にすれば良いのに!」
私のつぶやきは皆の苦笑を誘った。
「先生。フランさんが先生の補講がまた受けたいそうです」
余計なことをピンク頭が言ってくれた。
「何言っているのよ。それはあなたでしょう」
「二人共それほど受けたいのですか? それは考えないといけませんね」
先生の言葉に私とピンク頭は真っ青になった。
「第五問です」
問題読んでいるベルタン先生は無視して続けてくれて、私はほっとした。
いつの間にか4クラスが横一線で並んでいた。
「旧帝国の公爵家である」
ピンポン
「しまった」
アルマンが叫んでいた。
完全に問題の途中だ。アルマンは焦ってしまったのだ。
「はい、2年E組」
「ちょっとアルマン、どうするのよ」
「すまんメラニー」
メラニーの怒り声にアルマンが謝る。
「で、答えは?」
「シュタイン家」
司会の促す言葉にカンでメラニーが答えるが
「はい、違います」
ブーと言うブザーとともにアルマンとメラニーのゴンドラが一段下がる。
「問題の続きは公爵家であるシュタイン家が我が国では有名ですが、ガレア地方を治めていた公爵家は何家でしょう」
ピンポン
「はい、一年E組」
「ヴェヴル家です」
ヴァンが答えた。
「はい、正解です」
「くっそう」
アドが悔しがる。
「さすがシルヴァン殿下。教養がお有りです」
それから次々に問題が出るが、アルマンはなかなか取れない。
なおかつ、2回もお手つきして、一問も取れなかった。
12問終えたところで三年A組が四問、二年A組が三問、一年A組と一年E組が二問だった。
「さて、ここから恒例の3択クイズです」
司会が案内する。
「二年A組には頑張ってほしいです」
「さすがローズさん。自分のクラスの応援ですか?」
「殿下の三年A組も応援します」
司会の言葉にピンク頭はブレずに言う。
「昨年優勝の二年E組はどうですか?」
「昨年はまぐれでしたね。クラスの番号と同じでドンケツですね」
ピンク頭が好きに言ってくれるんだけど。
「メラニー、頼むわよ」
私はメラニーを信じていた。
メラニーが私にピースサインを送ってきた。
「おおおお、メラニーさんは余裕みたいですが」
「悪あがきですよ」
「司会、ピンク頭の贔屓がすぎるぞ」
バンジャマンが叫んだ。
「誰がピンク頭よ」
ピンク頭が言い返してきた。
「そこ、二人共止めなさい」
フェリシー先生の言葉で二人は慌てて黙った。
「さて、第13問です」
「学園長先生の座右の銘を次から選んで下さい。1.為せば成る 2.千里の道も一歩ずつ 3.長い物には巻かれろ」
「そんなの長い物には巻かれろに決まっているじゃない。いつも陛下の取り巻きやっているし」
私は大声で言っていた。
「おおおおっとここで、フランソワーズさんの問題発言が出ましたけど」
「学園長の補講ですかね」
司会にピンク頭が言う。
まあ、私は学園長の補講ならば怖くもなんともないんでけど……
「さて、ではオープンして下さい」
カードが出される。
「おおおおっと。今回フランソワーズさんの3を押したのは自分のクラスの二年E組だけです。他は全て1か2にしました」
「流石に去年フランさんの言う通りにして皆間違いましたからね。同じ手には引っかかりません」
「では正解はえっ」
司会が固まってしまった。
何故か学園長が真っ赤になっているんだけど。
「正解は3です。長い物には巻かれろ」
「ええええ! 学園長がそんな心構えで良いんですか」
ピンク頭の言葉にお前が言うなと私は思ったが、まさか、私もそれが正解だとは思っていなかった。
「うそ!」
「それはないだろう」
グレースとアドが叫び声と共に殆どのゴンドラが一番下まで下がってくれた。
我がクラスのゴンドラだけが1段上がる。
「学園長先生。これは本当なんですか」
司会が聞く。
「学園長はおべっか使いだから仕方がないよね」
「何を言っているフランソワーズ君。それは違うぞ」
学園長が私の独り言に反論してきた。
「これはエルグラン初代国王陛下の座右の銘なのだ」
「えっ」
「そんなのあったか」
アドとヴァンが文句を言う。
「陛下は20年間、前王朝の圧政に我慢されたのだ。その時の初代ラクロワ公に『力のない時は長い物に巻かれて、我慢するのです』と言われて必死に耐えられたのだ。私もそれにあやかって、その言葉を使っているのだ」
学園長はそう胸を張っていうんだけど。
「へええええ、じゃあ学園長は今は何に耐えられているの?」
私の大声が響いた。
「そんなのフランのわがままに決まっているだろう」
「そらそうだ」
バンジャマンとアルマンが言ってくれるんだけど。
絶対にそんな訳はない……はずだ!
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フラン「私は学園長の苦手は絶対にフェリシー先生と王妃様だと思う」
ジェド「それは姉上ですよね」
二人の会話でした。
続きはまた今夜!
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