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第四部 第四部 古の古代帝国公爵家の野望
後輩に物理を教えることになってしまいました
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「ちょっとあんた達、何を私を馬鹿にしてるのよ!」
「ローズ、そんな事よりもあなたも勉強しなさいよ」
「そんな事って何よ! この聖女様を馬鹿にするなんて許されないんだから……」
頭にきたピンク頭とそれを嗜めるグレースにらを無視して、我がクラスは皆、必死に勉強する体制に入ったのだ。
テストまで3週間、今年もA組に勝てるのだろうか?
私も人のことは言えない。
礼儀作法と魔導理論と物理さえ出来たらなんとかなるのだ。
でも、礼儀作法……考えるだけで蕁麻疹が出るから無理!
魔術理論……何回も言うように何も考えずに出来るのに、理論を考えるなんて無駄だと心の底から思っているので無理!
残るは物理だ。
物理……
何でこんな科目あるんだろう?
ゲーム制作者が余程物理が好きだったのか? あるいは嫌味で入れたのか?
本当にこの世に物理の授業があるのが信じられない!
今学期の単元は熱力学なんだけど、熱力学って何? 比熱って何?
だめだ、完全に判らない。
こういう時のアド頼みだ。
私は今はアドを許していないんだけど、この前も教えてくれたし、絶対にアドは教えてくれるはずだ。
ということで私は一人で図書館に行ったのだ。去年は図書館にいたし……
まだ、アドは許していないど、クラスのためには必要なことだ。
と自分を言いくるめながら探したのだ。
図書館の中に入ると、流石にまだ一年生はほとんどいないが、必死に勉強している多くの三年生がいた。それも、アドのAクラスではなくて、下位貴族のB組や平民のC組からE組の生徒が大半だ。何しろ三年の成績が就職に直結するのだ。
就職しなくても良い領主やその妻になるのが決まっている高位貴族と違って、低位貴族や平民は試験の成績で王宮に雇ってもらえるのか、それとも大手の商会に雇ってもらえるのか等々決まってくるのだ。
皆、目の色が違う。
必死に勉強していた。
そんな中、アドを探したのだが、いなかった。
もっともアドは王太子だから就職する必要はないし、考えたらここにいるはずはなかった。
そもそも、アドは天才なのだからテスト勉強しなくてもトップは決まりだった。おそらく。
努力しないと点数取れない私と違うのだ。
そう思うと、自分の出来なさかげんにうんざりしてくる。
よく考えたら、そもそも、アドが図書館なんかにいるわけはないのだ。
生徒会か王宮の執務室にいるのだろう。
王太子のアドはいつも忙しいのだ。
それを思うと、こんなところで学園生活を謳歌していて良いのか? と思わず思ってしまった。
まあ、学園生である今のうちだけだし、友人知人をたくさん作ることは絶対に将来の役に立つはずだ!
もっとも前世で学園生活を謳歌できなかったので、今一生懸命楽しんでいるだけなのだが……
そう、私は目一杯頑張っている……そう思うことにした。
図書館の一番上まで来てアドがいないことを知って私はがっかりした。
仕方がない、こうなれば自分で勉強するか……私は空いている図書館の座席の一角を見つけてそちらに座ろうとした。
その席の横で頭を抱えて物理の教科書を開いている生徒がいる。
見ている単元は去年のわたしと同じところだ。ということは一年生だ。
なかなか難しいよね、そこ!
私はその生徒に親近感を持った。
「ここ座っても良い?」
「はい」
頷いた生徒は私を見上げて固まっていた。
「フラン先輩!」
「ヴァネッサさん!」
そこには私が初めて寮に案内した一年E組の女生徒がいたのだった。
思わず私達がおおきな声を上げると
「「しーーーー」」
周りから怒りの声が飛んで来た。
「「すみません」」
思わず私達は謝っていた。
「どうしたの? 頭を抱えて」
私が小声で聞くと
「物理が全然わからないんです」
ヴァネッサが頭を抱えていた。
「物理は難しいわよね」
「先輩は優秀だから良いと思うのですが、私このまま行くと赤点取りそうで」
青くなってヴァネッサは言う。
「何言ってるのよ。私も赤点取りそうだったのよ」
「本当ですか」
私の言葉に思わずハイテンションでヴァネッサが答えてしまって
「「「しーーーー」」」
更に皆に白い目で見られてしまった。
さすが人生のかかっている三年生は怖い!
「場所を変えようか」
私達はその場を離れると開いていた個室に入った。
「でも、フラン先輩はどうやって勉強したんですか?」
ヴァネッサが熱心に聞いてきた。
「アドにノート見せてもらって」
「えっ、それってよく出来る人なんですか?」
「そうよ、それで教えてもらったの」
アドといってもすぐには誰か判らなかったみたいで、私はホッとした。
今は喧嘩している身だし、あんまり知られたくない。
「いいなあ、先輩は教えて貰える人がいて」
羨ましそうにヴァネッサが言ってきたのだ。
「何なら私が教えてあげようか」
自分の勉強誰で手一杯で、そんな時間がないのに、可愛い後輩の悩みに私は思わず提案してしまったのだ。
先輩という立場と後輩に教えるという魅力に負けてしまったのだ。
それからしばらく、私なりに物理を教えることになったのだが、私はそう言ってしまった事をとても後悔したのだった
****************************************************************
フランの心躍る先輩生活はいつまで続くのか?
今夜更新予定です
「ローズ、そんな事よりもあなたも勉強しなさいよ」
「そんな事って何よ! この聖女様を馬鹿にするなんて許されないんだから……」
頭にきたピンク頭とそれを嗜めるグレースにらを無視して、我がクラスは皆、必死に勉強する体制に入ったのだ。
テストまで3週間、今年もA組に勝てるのだろうか?
私も人のことは言えない。
礼儀作法と魔導理論と物理さえ出来たらなんとかなるのだ。
でも、礼儀作法……考えるだけで蕁麻疹が出るから無理!
魔術理論……何回も言うように何も考えずに出来るのに、理論を考えるなんて無駄だと心の底から思っているので無理!
残るは物理だ。
物理……
何でこんな科目あるんだろう?
ゲーム制作者が余程物理が好きだったのか? あるいは嫌味で入れたのか?
本当にこの世に物理の授業があるのが信じられない!
今学期の単元は熱力学なんだけど、熱力学って何? 比熱って何?
だめだ、完全に判らない。
こういう時のアド頼みだ。
私は今はアドを許していないんだけど、この前も教えてくれたし、絶対にアドは教えてくれるはずだ。
ということで私は一人で図書館に行ったのだ。去年は図書館にいたし……
まだ、アドは許していないど、クラスのためには必要なことだ。
と自分を言いくるめながら探したのだ。
図書館の中に入ると、流石にまだ一年生はほとんどいないが、必死に勉強している多くの三年生がいた。それも、アドのAクラスではなくて、下位貴族のB組や平民のC組からE組の生徒が大半だ。何しろ三年の成績が就職に直結するのだ。
就職しなくても良い領主やその妻になるのが決まっている高位貴族と違って、低位貴族や平民は試験の成績で王宮に雇ってもらえるのか、それとも大手の商会に雇ってもらえるのか等々決まってくるのだ。
皆、目の色が違う。
必死に勉強していた。
そんな中、アドを探したのだが、いなかった。
もっともアドは王太子だから就職する必要はないし、考えたらここにいるはずはなかった。
そもそも、アドは天才なのだからテスト勉強しなくてもトップは決まりだった。おそらく。
努力しないと点数取れない私と違うのだ。
そう思うと、自分の出来なさかげんにうんざりしてくる。
よく考えたら、そもそも、アドが図書館なんかにいるわけはないのだ。
生徒会か王宮の執務室にいるのだろう。
王太子のアドはいつも忙しいのだ。
それを思うと、こんなところで学園生活を謳歌していて良いのか? と思わず思ってしまった。
まあ、学園生である今のうちだけだし、友人知人をたくさん作ることは絶対に将来の役に立つはずだ!
もっとも前世で学園生活を謳歌できなかったので、今一生懸命楽しんでいるだけなのだが……
そう、私は目一杯頑張っている……そう思うことにした。
図書館の一番上まで来てアドがいないことを知って私はがっかりした。
仕方がない、こうなれば自分で勉強するか……私は空いている図書館の座席の一角を見つけてそちらに座ろうとした。
その席の横で頭を抱えて物理の教科書を開いている生徒がいる。
見ている単元は去年のわたしと同じところだ。ということは一年生だ。
なかなか難しいよね、そこ!
私はその生徒に親近感を持った。
「ここ座っても良い?」
「はい」
頷いた生徒は私を見上げて固まっていた。
「フラン先輩!」
「ヴァネッサさん!」
そこには私が初めて寮に案内した一年E組の女生徒がいたのだった。
思わず私達がおおきな声を上げると
「「しーーーー」」
周りから怒りの声が飛んで来た。
「「すみません」」
思わず私達は謝っていた。
「どうしたの? 頭を抱えて」
私が小声で聞くと
「物理が全然わからないんです」
ヴァネッサが頭を抱えていた。
「物理は難しいわよね」
「先輩は優秀だから良いと思うのですが、私このまま行くと赤点取りそうで」
青くなってヴァネッサは言う。
「何言ってるのよ。私も赤点取りそうだったのよ」
「本当ですか」
私の言葉に思わずハイテンションでヴァネッサが答えてしまって
「「「しーーーー」」」
更に皆に白い目で見られてしまった。
さすが人生のかかっている三年生は怖い!
「場所を変えようか」
私達はその場を離れると開いていた個室に入った。
「でも、フラン先輩はどうやって勉強したんですか?」
ヴァネッサが熱心に聞いてきた。
「アドにノート見せてもらって」
「えっ、それってよく出来る人なんですか?」
「そうよ、それで教えてもらったの」
アドといってもすぐには誰か判らなかったみたいで、私はホッとした。
今は喧嘩している身だし、あんまり知られたくない。
「いいなあ、先輩は教えて貰える人がいて」
羨ましそうにヴァネッサが言ってきたのだ。
「何なら私が教えてあげようか」
自分の勉強誰で手一杯で、そんな時間がないのに、可愛い後輩の悩みに私は思わず提案してしまったのだ。
先輩という立場と後輩に教えるという魅力に負けてしまったのだ。
それからしばらく、私なりに物理を教えることになったのだが、私はそう言ってしまった事をとても後悔したのだった
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