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畏れ多くも、第一王子に超特級ポーションを渡しに行きました
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翌日授業の始まる前に、私達は3階の3年生の教室に行った。
「すいません。1年A組のハンナ・ドラモンドと申しますが、殿下はいらっしゃいますか」
班長のハンナが教室の入口で声をかけてくれた。
「ん、どうした」
そこへ一昨日の5人組が殿下を先頭に登校してきた。
「あのう、殿下。先日はトップ譲って頂いてありがとうございました。おかげでドラゴンの角手に入ったので、ホーション作ってきました」
私はポーチから梱包したポーション5本取り出した。
「えっ、本当に作ってきてくれたんだ。冗談で言ったんだが」
王子は驚いて言った。
「そうでしょう。すいません。余計なもの持ってきてしまって」
ハンナが慌てて言う。
「そうよ。あなた達。下級貴族や平民が殿下にお声をかけるなんて何考えているの。金曜日はたまたま殿下に譲ってもらったからといって、こんなところまでそんな下らないポーションなんて持ってきて」
横からどこかの令嬢が出てきて文句を言う。
「下らないポーションですって!」
私はプッツン切れた。私にも矜持がある。私のポーションは母には負けるが、そんじょそこらのポーションではないのだ。丹精を込めて薬草採取から言うと24時間もかけて作っているのだ。自分のポーションをけなされると私は我慢できなくなるのだ。伯爵を叩き出した母のように。
「そうでしょ。そんなポーション薬屋にいけばいくらでもあるわよ」
「何ですって。あなた良くも私のポーションけなしてくれたわね」
「チョッちょっとリア。彼女はヒューズ侯爵令嬢よ」
ハンナが必死に私を止めようとする。そうかこれがハンナに聞いてきた侯爵令嬢か。私は俄然闘志が湧いてきた。
「それがどうしたのよ。私は二度とヒューズ侯爵家には私のポーションは売らないから」
「何ですって生意気な。良いわよ。他から仕入れるから。と言うかあなた我が家を敵に回してやっていけるの」
私以外のベッキー達は青くなった。後で聞いたのだが、ヒューズ侯爵領は帝国との国境の一角を占めており、1万の私兵を抱えていたのだ。
「その勝負はお前の負けだ。ヒューズ侯爵令嬢」
それまで黙っていた第一王子殿下が言った。
「えっ」
ヒューズ侯爵令嬢コニーは驚いて殿下を見た。
「君のところの家は毎年リアの作ったポーションを仕入れているぞ」
「しかし、殿下。仕入先を変えれば済む話ではないですか」
コニーは不思議そうに殿下に聞いた。
「普通のポーションならばな。リアのポーションは特別だ」
「特別?」
「そうだ。普通のポーションは重傷者までしか効かない。手足の欠損は治せないのだ」
「そうなのですか?」
「我が国に欠損を直せるポーションを作れる薬剤師は2人しかいない。その一人がリアだ」
えっそうなの?私は知らなかった。私ってそんなに凄いんだ。母を見ているから全然気付かなかった。でも、私が売らないって言ったら、ひょっとしてそこの家は特級ポーションを手に入れられなくなるんじゃない・・・・
「ではもうひとりに頼めばいいだけでは」
コニーは当然のように言った。そう普通はそう思うだろう。
「それは無理だ」
殿下は即答した。そう私が売らないって言ったら手に入るのは無理なのだ。
「だってもうひとりはリアの母親だ」
「えっ」
殿下の一言でコニーは固まった。
「昔、セドリックの兄が魔獣に手を食われて、リアの母にポーションを分けてくれるように頼みに行ったことがあった。でも、その時リアの母は今は気分が乗らないから嫌だと断られた」
えっ、そんな事があったんだ。他人事宜しく私は聞いていた。
「その時ポーションを出してくれたのがリアだ」
殿下は思いも寄らない発言をした。
「えっ?」
私は何のことかよく判らなかった。
「『うまくいくかどうか解らないけれど』って予備だって自分の作った5本のポーションをくれたんだ」
そう言えばそんな事があった。
「さすがに1本ではうまく行かなかったが、光熱でうなされているメイナードに3本飲ませたら何とかなったんだ。だからセドリックは本来ならばリアに頭が上がらないはずだ」
「昨日は失礼な事言って申し訳なかった」
セドリックが頭を下げてくれた。
「いえ、その様な気にしていませんから」
私は慌てて言った。
「いや本当に申し訳なかった。兄貴に話したら頭をしばかれた」
更に頭を下げてきて困った。
「あの、でも、ポーショッンってカートに渡したんですけど・・・・」
何故王子があたかも見てきたように言うのかよく判らなかった。
「えっ、いや、それはカートに聞いたんだよ」
王子は慌てて言った。なんか怪しい。
しかし、そこに予鈴がなった。
やばい。
「では殿下、お約束のポーションです」
「でも、こんな高価なものもらって良いのか」
「良いんです。それとコニーさん。さっきの私の我儘発言忘れてください」
私は青くなって固まっているコニーに言った。
「えっ、でも」
「特級ポーションは私しか作れないって、私は知らなくて。私の我儘で困る人がいたら嫌です」
私が売らないって言ったらその領地で怪我して腕とか欠損した騎士の人とかそのまま失業しちゃうじゃない。そんなのは嫌だ。売らないって言い切る母は我儘すぎるのだ。
「良かったな。ヒューズ侯爵令嬢。リアがリアの母ほど我儘でなくて」
王子が笑って言った。
「あんな事言ってごめんなさい」
コニーは頭を下げてくれた。
「私こそ平民の分際ですいません。ただ、ポーションには思い入れが強すぎて」
私も頭を下げる。
これで少しはお貴族様の風当たりが弱まれば良いな、と私は甘いことを考えていた・・・・
****************************************************************
リアは10大貴族に絡まれてもびくともしません・・・・
「すいません。1年A組のハンナ・ドラモンドと申しますが、殿下はいらっしゃいますか」
班長のハンナが教室の入口で声をかけてくれた。
「ん、どうした」
そこへ一昨日の5人組が殿下を先頭に登校してきた。
「あのう、殿下。先日はトップ譲って頂いてありがとうございました。おかげでドラゴンの角手に入ったので、ホーション作ってきました」
私はポーチから梱包したポーション5本取り出した。
「えっ、本当に作ってきてくれたんだ。冗談で言ったんだが」
王子は驚いて言った。
「そうでしょう。すいません。余計なもの持ってきてしまって」
ハンナが慌てて言う。
「そうよ。あなた達。下級貴族や平民が殿下にお声をかけるなんて何考えているの。金曜日はたまたま殿下に譲ってもらったからといって、こんなところまでそんな下らないポーションなんて持ってきて」
横からどこかの令嬢が出てきて文句を言う。
「下らないポーションですって!」
私はプッツン切れた。私にも矜持がある。私のポーションは母には負けるが、そんじょそこらのポーションではないのだ。丹精を込めて薬草採取から言うと24時間もかけて作っているのだ。自分のポーションをけなされると私は我慢できなくなるのだ。伯爵を叩き出した母のように。
「そうでしょ。そんなポーション薬屋にいけばいくらでもあるわよ」
「何ですって。あなた良くも私のポーションけなしてくれたわね」
「チョッちょっとリア。彼女はヒューズ侯爵令嬢よ」
ハンナが必死に私を止めようとする。そうかこれがハンナに聞いてきた侯爵令嬢か。私は俄然闘志が湧いてきた。
「それがどうしたのよ。私は二度とヒューズ侯爵家には私のポーションは売らないから」
「何ですって生意気な。良いわよ。他から仕入れるから。と言うかあなた我が家を敵に回してやっていけるの」
私以外のベッキー達は青くなった。後で聞いたのだが、ヒューズ侯爵領は帝国との国境の一角を占めており、1万の私兵を抱えていたのだ。
「その勝負はお前の負けだ。ヒューズ侯爵令嬢」
それまで黙っていた第一王子殿下が言った。
「えっ」
ヒューズ侯爵令嬢コニーは驚いて殿下を見た。
「君のところの家は毎年リアの作ったポーションを仕入れているぞ」
「しかし、殿下。仕入先を変えれば済む話ではないですか」
コニーは不思議そうに殿下に聞いた。
「普通のポーションならばな。リアのポーションは特別だ」
「特別?」
「そうだ。普通のポーションは重傷者までしか効かない。手足の欠損は治せないのだ」
「そうなのですか?」
「我が国に欠損を直せるポーションを作れる薬剤師は2人しかいない。その一人がリアだ」
えっそうなの?私は知らなかった。私ってそんなに凄いんだ。母を見ているから全然気付かなかった。でも、私が売らないって言ったら、ひょっとしてそこの家は特級ポーションを手に入れられなくなるんじゃない・・・・
「ではもうひとりに頼めばいいだけでは」
コニーは当然のように言った。そう普通はそう思うだろう。
「それは無理だ」
殿下は即答した。そう私が売らないって言ったら手に入るのは無理なのだ。
「だってもうひとりはリアの母親だ」
「えっ」
殿下の一言でコニーは固まった。
「昔、セドリックの兄が魔獣に手を食われて、リアの母にポーションを分けてくれるように頼みに行ったことがあった。でも、その時リアの母は今は気分が乗らないから嫌だと断られた」
えっ、そんな事があったんだ。他人事宜しく私は聞いていた。
「その時ポーションを出してくれたのがリアだ」
殿下は思いも寄らない発言をした。
「えっ?」
私は何のことかよく判らなかった。
「『うまくいくかどうか解らないけれど』って予備だって自分の作った5本のポーションをくれたんだ」
そう言えばそんな事があった。
「さすがに1本ではうまく行かなかったが、光熱でうなされているメイナードに3本飲ませたら何とかなったんだ。だからセドリックは本来ならばリアに頭が上がらないはずだ」
「昨日は失礼な事言って申し訳なかった」
セドリックが頭を下げてくれた。
「いえ、その様な気にしていませんから」
私は慌てて言った。
「いや本当に申し訳なかった。兄貴に話したら頭をしばかれた」
更に頭を下げてきて困った。
「あの、でも、ポーショッンってカートに渡したんですけど・・・・」
何故王子があたかも見てきたように言うのかよく判らなかった。
「えっ、いや、それはカートに聞いたんだよ」
王子は慌てて言った。なんか怪しい。
しかし、そこに予鈴がなった。
やばい。
「では殿下、お約束のポーションです」
「でも、こんな高価なものもらって良いのか」
「良いんです。それとコニーさん。さっきの私の我儘発言忘れてください」
私は青くなって固まっているコニーに言った。
「えっ、でも」
「特級ポーションは私しか作れないって、私は知らなくて。私の我儘で困る人がいたら嫌です」
私が売らないって言ったらその領地で怪我して腕とか欠損した騎士の人とかそのまま失業しちゃうじゃない。そんなのは嫌だ。売らないって言い切る母は我儘すぎるのだ。
「良かったな。ヒューズ侯爵令嬢。リアがリアの母ほど我儘でなくて」
王子が笑って言った。
「あんな事言ってごめんなさい」
コニーは頭を下げてくれた。
「私こそ平民の分際ですいません。ただ、ポーションには思い入れが強すぎて」
私も頭を下げる。
これで少しはお貴族様の風当たりが弱まれば良いな、と私は甘いことを考えていた・・・・
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