好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません

古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され

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リゾート地で食べ歩きしているとバカップルぶりが感染したとベッキーに言われました

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後の始末はエーレンとルーカスに任せることにして、私達は王国領に戻ることにした。

ラモーナは出来たら帝国にはもういたくないとの事で、私の薬屋にスカウトしたらぜひとも働かせてほしいとの快諾を得たので、一緒に連れてきた。まあ、母が文句を言おうがなにしようが知ったことではない。薬屋の存続の問題なのだから。薬屋がなくなれば困るのは母も同じだ。

ベッキーの別荘に帰ったら、ベッキーから延々と、知らないところではどんな事があっても勝手に走って行ってはいけないと説教を食らった。

一方のその走り去る原因となったカートだが、倒したカメレオンの魔石をカートが見つけ出してくれたので、なし崩し的にカートを許してしまった。

「次こんな事やったらその時は絶交だ」と約束させたがどうなんだろう。



そして、今日は皆で昨日出来なかった湖畔の散策をしていた。

私ら5人とプリシラ、カート、セドリック、メルヴィン様、それと王子の側近のマイルズ・アーモンド伯爵令息と、同じく側近でその父が第二騎士団長でピーター・ニールセン、それに何故かザカリーがいた。

「ザカリー、あなた、なんでいるの」
私が聞くと
「ちょっと、リア、その言い方は流石にザカリーに失礼なんじゃない」
ベッキーが注意をしてきた。
「そうだよ。それがクラスメートに対する態度か」
ザカリーも言う。

「えっ、だって、昨日から変だと思っていたんだけど、王子の側近らと一緒にこの場にいるということはザカリーも王子の手下になったのかなって」
私の言葉に皆慌てだした。

「いやいや、それ言うんならカートさんでしょ」
「いや、ちょっと待ってザカリー、それを今蒸し返すか」
ザカリーがカートにふるのでカートも慌てる。

「そうよね。カートは私が嫌がるのに、王子の側にいるもんね。私も身の振り方考えようかな」
私が言うと、

「いや、ちょっと待ってよ。リナ、昨日は許してくれるって」
「どさくさに紛れて言わされたけど、そもそも、カートが王子のそばにいる理由が良く判らない」
「単に、クラスメートなだけだって」
「でも、今回も一緒に来ているし、ただのクラスメートにしてはおかしくない?」
私が当然感じていることを聞いた。

「いや、ちょっと、夏のバイトで護衛をしているんだよ。お前と違って俺はバイトしないといけないから」
「ふーん、なんか怪しい。ならなんでここにいるわけ。王子の護衛なら王子をほったらかしていいの?」
「王子には無理言って来させてもらったんだよ」
「でも、なんで側近のみんながここにいるの?王子は一人なわけ」
私は更に突っ込んだ。

「王子はちょっと城で極秘のことをしておられてだな、俺達は手が空いたから無理やり、時間を作って来たわけで、なあ、メルヴィン」
「えっ、そうそう、殿下も気を使って頂けたんだ」
カートに振られたメルヴィン様の笑顔がなんかわざとらしかった。

「それより、リア、美味しい、チョコレートパフェの食べられる店を見つけたんだよ。なあ、セドリック」
「そう、そこの店出来てまだ1年経っていないんだけど、女の子に絶賛人気沸騰中なんだ」
私は慌てたカートらに連れられて歩き出す羽目になった。でも、なんか怪しい。

しかし、連れて行かれたそのお店は素晴らしかった。

湖畔に建つお店は、前に失敗した王都の店のように湖の上に建っていたが、サービスはきっちりしていた。というかまだ早かったからか、席は空いていた。湖側の席が3テーブル空いていたので、3っつに分かれて座る。

私の前がカートで横がベッキー、ベッキーの前がザカリーでなくセドリックだった。

私とベッキーはおすすめのチョコレートパフェを、カートとザカリーはフルーツパフェを頼んだ。


湖からの風が涼しい。夏だなんて思えない、すがすがしさだ。さすが避暑地。

仕事しているハンスに悪いと思いつつ、出て来たチョコレートパフェに目が点になった。
美味しそう。

「美味しい」
チョコレートが口に入った途端にとろけて幸せになる。

「最高!」
私が微笑む。

「そうだろう。この店は王都に本店があって今年から支店をこの避暑地に出したんだ」
セドリックが自慢してくる。でも、この美味しさ許せる。セドリックに後で王都の店の場所も聞いておこう。

男性陣の前にはフルーツパフェが出て来た。
でも、なんか赤い実がついている。なんだろう?

私が不思議そうに見ていると

「赤いのはいちごだよ。10年くらい前に東方から入ってきたみたいで、この周りで栽培しているんだって」
セドリックが解説してくれた。そうなんだ。
セドリックって博識なんだ。私はセドリックのことを見直した。

「リア、食べるか」
カートが私が物欲しそうに見ていたのが判ったのか聞いてきた。

「でも、悪いよ」
「じゃあ半分だけかじれ」
「えっ、ホント」
私は喜んで、カートが差し出したフォークに刺さったいちごを半分だけかじる。

「あっ、甘い」
私が幸せそうに言う。

「ほんとだ」
残りを食べたカートが頷く。

「じゃあ、カートもこのチョコレート半分だけだからね」
私は次に食べようと思っていたスティック状のチョコレートをつまんでカートの口の前に差し出す。

カートがかじる。
「あっ、これも美味しいや」
「本当だ。甘すぎずにいい感じになっているわ」
残りを食べた私が言った。

そこではたと隣からの視線を感じる。

「お前ら本当に仲がいいんだな」
ボソリとセドリックが言った。

「えっ、そうか」
「普通よね」
カートと私が言った。

「セドリックさんも欲しかったらベッキーに分けてもらいなさいよ」
私が当然のように言った。

「食べる?」
ベッキーが普通にチョコレートをセドリックの目の前に差し出した。

「えっ?良いのか」
「半分かじって」
ベッキーの言葉にセドリックが半分かじる。

「そのかわり私もいちごほしい」
「良いぜ」
セドリックもフォークにいちごを突き刺してベッキーの口元に持っていった。
それをベッキーが美味しそうに食べる。
「あっ、ほんと美味しい」
ベッキーが頷いた。
「でしょ」

そこで私は周りの連中がこちらをみて唖然としているのに気付いた。

「どうかした?」
私が聞くと

「リアのところはプリシラから教えてもらったからまたやっていると思ったけど、ベッキーまで食べさせやるなんて」
ハンナが驚いて言った。
「君等いつの間にそこまで仲良くなったんだい」
メルヴィン様が驚いて言った。

「えええ? 食べさせなんて普通だよ」
私が言う。いつも私に突っ込んでくるベッキーは、ベッキーは・・・・なんと二人して真っ赤になって固まっていた。

「いやごめん、つい隣の二人が普通にやっていたから」
「私こそ御免。リアのところのバカップルが感染ったみたい」
二人が赤くなって言い合っている。

うーん、なんか二人の言葉が許せないんだけど・・・・

その日はなんやかんや言われながら二人はよく一緒に歩いていた。

***********************************************

ついにバカップルがもう1組できました
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