好きになったイケメンは王子様でした~失恋から始まるシンデレラ物語・悪役令嬢もヒロインにも負けません

古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され

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奴隷解放作戦

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その建物は草原の突き当り、断崖の側に建っていた。高い柵が周りを覆っていた。

私達は持ってきた馬車に乗り込むと御者台にはルーカスとラモーナが座って、残りはホロの中に隠れる。そのままのんびりと馬車は柵の門に近づいた。

「どうした。ラモーナじゃないか」
門番が驚いて声をかけてきた。

「フリードさんに使いで来たの。すぐに通して」
ラモーナさんが門番に帝国語で話す。

「そんな連絡は受けていないが」
「急ぎのようなのよ」
「その横の男は見たこともないが」
「彼は帝国の商会から派遣されてきたの。詳しくは彼が知っているわ。その紹介も兼ねてなんだけど」
「でも、お前が連れてくるなんておかしくないか」
ここまでは想定通りだ。不審がられるのも当然だろう。

「これがフリードさんへの紹介状だ」
ルーカスが話すのが聞こえた。

「うっ」
それを受け取ろうとして気絶させられる呻き声が聞こえた。

それを合図に騎士らがバラバラと馬車を飛び降りる。
私は隙間から見ると、門の詰め所から飛び出してきたもうひとりの男はルーカスに峰打ちで一瞬で倒されていた。
さすが剣のおじちゃん。騎士が2人ここに残って対処するとのことで、私達は馬車でそのまま奥に進む。

奥の大きな建物にならず者が20人くらい、奴隷として働かされている人が50人くらいいるそうだ。

私はこの建物の回りを少し離して障壁で覆った。

私の護衛で、嫌だけどカートがもうひとり騎士とついた。

エーレンが魔術で煙を作り出して、一つの部屋の中に流し込む。
もうもうとした煙が建物の中に流れ込む。こう言う地味な魔術がエーレンは得意らしい。さすが帝国、地味だ。

「火事だ」
「火事よ」
騎士たちとラモーナが叫ぶ。

「何だと」
わらわらと建物から人が飛び出してきた。

それをルーカスらが次々に拘束していく。

敷地の畑等からも煙を見て男達が駆けて来る。

それを残った騎士たちが次々に拘束する。

なんかめちゃくちゃあっけない。私がわざわざ来た意味あるの?
私がいい加減に退屈になってきた時だ。


「きゃーーー」
女性の悲鳴が聞こえた。

「お前ら、この女の命がどうなってもいいのか」
そして、大きな男が女性を人質に扉から出て来た。女性の首にはナイフが突きつけられている。

すわ、見せ場到来だ。

私は、前に出ようとしたが、カートに腕を掴まれる。

えっ、私がやりたいのに!

カートを睨みつけるが、カートは離してくれない。
なに、私の保護者ヅラしているのよ。

私が文句を言おうとした時だ、目にも止まらない速さで、剣のおじちゃんが動いた。

男の目には見えていなかっただろう。

さすが剣のおじちゃん。

一瞬後には男はナイフを持った腕を捻り上げられて地面に沈んでいた。

そんな、私の出番が・・・・・

私はがっかりした。


ドシン、ドシン

その時だ。奥から巨大な足音が響いてきた。

そちらを見ると巨大なカメレオンみたいな魔獣がこちらに向けて足音荒々しく、駆けてくるではないか。

「オラオラ、退けどけ」
背に乗った男が大声で叫んでいた。

体調10メートルはあろうかという巨大魔獣だ。

こちらに向けて駆けてくる。

ついに出番だ。私は腕がなった。

「みんな、下がって」
私が叫びつつ、前に出る。

「リア危険だ」
カートが言うが無視だ。

「おらおら、どけーーーー」
絶叫した男を乗せながら。巨大カメレオンモドキがこちらにかけてくる。

「ドリャーーーー」
私の掛け声とともに、障壁をカメレオンモドキの顔面に横から叩きつけたのだ。

一瞬だった。

「ギャッ」
カメレオンモドキが悲鳴を上げて、そのまま、建物に、突っ込んでいった。

ドカーーーン
大音響とともに建物に叩きつけられて壁を突き破って中にカメレオンモドキが突っ込んで、

ドドーーーン
次の瞬間には建物が崩れてその下敷きになっていた。

瞬殺だ。

「げーーー、魔石が・・・・」
そうだ。魔石もろとも建物の下敷きになつてしまっのだ。

この魔石を探し出すのに、皆に手伝ってもらったにもかかわらず、この後1時間以上かかってしまった・・・・

「破壊女は後のことを考えないからこうなる」
エーレンにバカにされても言い返せなかった。

「まあ、リア、仕方がないさ」
カートに慰められる始末だった・・・・・

次からは建物に叩きつけるのは止めようと心に誓った私だった。




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