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やって来た転校生を見て母がとても驚いていました
そこには転校生の朝倉まどかが立っていた。
でも、本来ならば翔太の母が知るわけはなかった。だが、母は遠い昔を思い出すようにまどかを見たのだ。
そして、相手のまどかも何故か昔を懐かしむような視線をしていた。
「お久しぶり……いえ、はじめましてですね」
先に我に返ったのはまどかは、慌てて挨拶をしようとして間違えていた。
「えっ、いえ、ごめんなさいね。あまりにも知っていた人によく似ていたから」
母も慌てて取り繕った。
「えっ、あなた、朝倉さん!」
チャイムの音に2階から降りてきた結衣が驚いて声をだす。
「朝倉さん!?」
母親が驚いてまどかを見た。
「今度吾妻君と同じクラスに引っ越してきた、朝倉まどかと言います」
ぺこりとまどかはお辞儀する。
「あ、朝倉まどかって、まさか……」
結衣は母が慌ててなにか驚いて呟いているのをきいた。結衣は母の慌てように驚いたが、
「どうしたの?」
「翔太君いるかな」
「翔太に何の用なの?」
結衣はとたんに不機嫌になった。
「えっ、いや、出来たら宿題教えてもらおうと思って」
戸惑ったまどかの声に嫌そうな態度になっていたかと結衣は少し反省した。
2階を見上げると
「母さん、奥の部屋借りるよ」
そこへ丁度翔太が階段を降りて来た。
「あれ!? 朝倉さん、どうしたの?」
翔太は驚いて立ち止まった。母や結衣がいるのに無視してまどかを凝視する。
「翔太に宿題教えてもらいに来たって」
結衣が横から言ってくれて、慌てて母や結衣が傍にいるのを思い出したが、母の様子が変なのには気付かなかった。
「俺に? まあ、いいや、遠山さんらもいるし、皆まとめて奥に来て」
まどかを見て、翔太が先に立って歩き出す。
「あれ、朝倉さん、どうしたの?」
あとから降りて来た莉子が聞いた。
「何やて、朝倉さんが来たって?」
2階から慌てて上野が降りてきた。
「どうしたん? 朝倉さん。こんなところに?」
「上野君。こんな所ってどういう意味?」
上野の言葉にさすがにムッとして結衣が睨みつけると、
「いやあ、結衣ちゃん。それは言葉のあやや。朝倉さんが何で翔太の所に来たのかなって」
「翔太君に宿題教えてもらいたくて」
まどかの言葉に上野は慌てた。
「翔太に? でも、英語だったら俺の方が得意やで」
「上野君、何言っているのよ。貴方より点数の低い人間ってほとんどいないわよ」
上野の横から莉子が口をはさんだ。
「何言ってんねん。少なくとも翔太よりは上や。ま、いいから、上がって」
上野は自宅のようにまどかを案内した。
「ちょっと上野君、ここは結衣の家よ」
「まあまあ、いいやんか。ねえおばさん。さあ、朝倉さん、上がって上がって」
「えっ、でも」
まどかは戸惑って結衣らを見るが、
「良いから良いから」
「じゃあ、お邪魔します」
まどかは上野の声に、翔太の母に頭を下げると靴を脱いで上がる。
戸惑う莉子らを隣に置いておいて、上野は強引にまどかを翔太の家の中に上げて奥の応接間に案内しだしたのだ。
「本当に強引なんだから」
その後から呆れて莉子がついて行く。
まどかが中に入ったことで固まっていた母が我に返って慌てて台所に向かった。
その後を手伝いに結衣が続く。
「どうしたの、母さん? さっきは固まっていたけれど……
そんなに翔太に女の子が尋ねて来るのがショックだったの?」
考え事をしている風に見えた母に結衣が声をかけた。
「いや、そうじゃなくて、朝倉さんて、どこから転校してきたの?」
結衣の疑問には適当に流して、母が聞いて来た。
「さあ、わかんない。海外からの帰国子女だとは聞いた気がするけれど、翔太のクラスだし翔太に後で聞きばいいんじゃない。
でも、そんなに気になる事なの?」
不思議そうに結衣が聞くと、
「ううん、違うのよ。昔、母さんの知っている子にとても良く似ていたから。その子の子供か親戚かなって思ったのよ」
首を振って母親は慌てて紅茶を入れだした。
「ふうーん。じゃあ、お母さんの名前とか聞いておくね」
「うん、そうね。でも、同姓同名って絶対におかしいわ。もう二十年以上も昔の事だし……」
その後は母が何か言ったが、声が小さくて、結衣には良く聞こえなかった。
でも、本来ならば翔太の母が知るわけはなかった。だが、母は遠い昔を思い出すようにまどかを見たのだ。
そして、相手のまどかも何故か昔を懐かしむような視線をしていた。
「お久しぶり……いえ、はじめましてですね」
先に我に返ったのはまどかは、慌てて挨拶をしようとして間違えていた。
「えっ、いえ、ごめんなさいね。あまりにも知っていた人によく似ていたから」
母も慌てて取り繕った。
「えっ、あなた、朝倉さん!」
チャイムの音に2階から降りてきた結衣が驚いて声をだす。
「朝倉さん!?」
母親が驚いてまどかを見た。
「今度吾妻君と同じクラスに引っ越してきた、朝倉まどかと言います」
ぺこりとまどかはお辞儀する。
「あ、朝倉まどかって、まさか……」
結衣は母が慌ててなにか驚いて呟いているのをきいた。結衣は母の慌てように驚いたが、
「どうしたの?」
「翔太君いるかな」
「翔太に何の用なの?」
結衣はとたんに不機嫌になった。
「えっ、いや、出来たら宿題教えてもらおうと思って」
戸惑ったまどかの声に嫌そうな態度になっていたかと結衣は少し反省した。
2階を見上げると
「母さん、奥の部屋借りるよ」
そこへ丁度翔太が階段を降りて来た。
「あれ!? 朝倉さん、どうしたの?」
翔太は驚いて立ち止まった。母や結衣がいるのに無視してまどかを凝視する。
「翔太に宿題教えてもらいに来たって」
結衣が横から言ってくれて、慌てて母や結衣が傍にいるのを思い出したが、母の様子が変なのには気付かなかった。
「俺に? まあ、いいや、遠山さんらもいるし、皆まとめて奥に来て」
まどかを見て、翔太が先に立って歩き出す。
「あれ、朝倉さん、どうしたの?」
あとから降りて来た莉子が聞いた。
「何やて、朝倉さんが来たって?」
2階から慌てて上野が降りてきた。
「どうしたん? 朝倉さん。こんなところに?」
「上野君。こんな所ってどういう意味?」
上野の言葉にさすがにムッとして結衣が睨みつけると、
「いやあ、結衣ちゃん。それは言葉のあやや。朝倉さんが何で翔太の所に来たのかなって」
「翔太君に宿題教えてもらいたくて」
まどかの言葉に上野は慌てた。
「翔太に? でも、英語だったら俺の方が得意やで」
「上野君、何言っているのよ。貴方より点数の低い人間ってほとんどいないわよ」
上野の横から莉子が口をはさんだ。
「何言ってんねん。少なくとも翔太よりは上や。ま、いいから、上がって」
上野は自宅のようにまどかを案内した。
「ちょっと上野君、ここは結衣の家よ」
「まあまあ、いいやんか。ねえおばさん。さあ、朝倉さん、上がって上がって」
「えっ、でも」
まどかは戸惑って結衣らを見るが、
「良いから良いから」
「じゃあ、お邪魔します」
まどかは上野の声に、翔太の母に頭を下げると靴を脱いで上がる。
戸惑う莉子らを隣に置いておいて、上野は強引にまどかを翔太の家の中に上げて奥の応接間に案内しだしたのだ。
「本当に強引なんだから」
その後から呆れて莉子がついて行く。
まどかが中に入ったことで固まっていた母が我に返って慌てて台所に向かった。
その後を手伝いに結衣が続く。
「どうしたの、母さん? さっきは固まっていたけれど……
そんなに翔太に女の子が尋ねて来るのがショックだったの?」
考え事をしている風に見えた母に結衣が声をかけた。
「いや、そうじゃなくて、朝倉さんて、どこから転校してきたの?」
結衣の疑問には適当に流して、母が聞いて来た。
「さあ、わかんない。海外からの帰国子女だとは聞いた気がするけれど、翔太のクラスだし翔太に後で聞きばいいんじゃない。
でも、そんなに気になる事なの?」
不思議そうに結衣が聞くと、
「ううん、違うのよ。昔、母さんの知っている子にとても良く似ていたから。その子の子供か親戚かなって思ったのよ」
首を振って母親は慌てて紅茶を入れだした。
「ふうーん。じゃあ、お母さんの名前とか聞いておくね」
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その後は母が何か言ったが、声が小さくて、結衣には良く聞こえなかった。
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