14 / 106
14.貴族の令嬢達に囲まれました
しおりを挟む
「やったなアミ!」
「凄いじゃない!」
皆が駆け寄ってくれて、私はクラスのみんなにもみくちゃにされた。
フェンスに激突したバッヘムは完全に気絶していた。
慌てて一年B組の面々が集まって、看護していた。
「やったわね。アミ、男爵に次いで子爵までやっつけるなんて! 次はついに伯爵令息ね」
能天気なエッダが好きなことを言ってくれるんだけど……
「そんなわないじゃない」
私は否定したが、別に伯爵令息でも問題ないとは思っていたけれど……
「もう一年B組なんて敵じゃないな」
「A組ですらアミなら勝てるんじゃないか」
皆好きに言ってくれるんだけど、私は出来る限りお貴族様と関わるなって母からは釘を刺されているのに!
「アミ、あんまり無茶するなよ」
訓練場を去ろうとしたときに、呆れたリックが声をかけてくれた。
「大丈夫よ、リック。できる限りお貴族様と関わるなってお母様にも言われているから」
私が言うと
「そ、そうか」
リックは少しショックを受けた表情をしていたけれど何でだろう?
「ねえねえ、アミ、あのイケメンは誰なの?」
リックが去って行った後エッダや周りの女の子が興味津々で聞いてきた。
「幼なじみのリックよ」
「幼なじみって、あんなイケメンと知り合いだなんて、何て羨ましい」
「えっ、そうなの。今度紹介してよ」
エッダ達が頼んできた。
「おいおい、俺たちがいるのに、何を言ってくれるんだ」
「そうだぞ。俺達だってイケメンだ」
男達が文句を言い出したが、
「あんた達は全然イケメンではないわ」
「そうよ。あのリック様と比べたら月とすっぽんって感じよ」
女達がたちまち否定したけど、
「まあ、平民のエッダでは中々難しいんじゃない」
ビアンカが一言で言い切ってくれたけれど、
「それはあなたもでしょ」
エッダが斬り返していたけれど……
でも、リックが貴族って本当だろうか?
もしそうならリックのお母様もお貴族サマったことになるけれど、貴族嫌いの私の母がお貴族様のお友達がいるなんて信じられないんだけど……
その後、クラスのみんなは一般食堂で盛大にお祝いをしてくれた。
「これでアミがいる限り、魔術大会は我がC組が制覇するのは確実ね」
エッダが何か言い出してくれた。
「魔術大会って何?」
「えっ、アミは知らないの?」
「もうじきあるクラス対抗魔術大会よ」
皆が魔術大会を説明してくれた。
各学年でやるクラス対抗魔術大会で毎年もうじき開催されるのだとか。魔術を競う大会でいろんな競技があるらしい。
「いわば体育祭みたいなものよ」
後でエーレンが教えてくれた。
「そうなんだ」
そんな大会があるんだ。前世体育祭とか運動会には参加できなかった私は俄然やる気になってきた。
「アミさえいれば一年A組さえ、問題ないぞ」
「そうだ。これでC組の天下取るぞ」
男達が騒いでくれて、一部周りから引かれていたけれど、
「よお、一年、俺達の分まで頑張ってくれよ」
ブックマーカー先輩が声援を送ってくれた。
何でもブックマーク先輩は6年のC組で、いつも魔術大会はA組とB組にボコボコにされているらしい。
「お前らもアミちゃんだけに頼っていては勝てないぞ。もっと訓練しないと」
ブックマーク先輩は親切にもアドバイスしてくれた。
そうか、魔術大会に勝つためにはもっと訓練しないと駄目なのか。
「ようし、明日からはアミを教師に俺達も頑張るぞ」
「えっ、私を教師にって私自身あまり出来ないのに」
私が断ろうとしたら
「アミが出来なかったら皆出来ないわよ」
「大丈夫よ。一年の中では絶対にアミがナンバーワンだから」
皆に言われて、結局私が教えることになったけれど、本当に出来るんだろうか?
皆でわいわい騒いでいる途中で私はトイレに行った。
その時だ。
「ちょっと、そこのあなた、良い気になり過ぎているんじゃありませんこと?」
私は制服を着た令嬢達の集団にいきなり囲まれてしまった。
皆飾りとかで結構着飾っている。これは貴族の令嬢の集団だろう。
な、何なの、一体これは?
これが令嬢達のかわいがりなんだろうか?
そうか、バッヘムの婚約者かなんかのお礼参りなんだろうか?
こんなの前世のゲームで体験しただけだ。現実の初体験で私はワクワクしていた。
「ちょっと、そこのあなた。何か言いなさいよ」
「ふん、良いわ貴方たち。高々子爵家のバッヘムに勝ったくらいでいい気になっているみたいだけど、私達A組に勝てるなんて想わない事ね」
真ん中の女が扇子を出してきた。
ほう、あれが扇子か。母は怒るとお箸やナイフが飛んで来たけれど、お貴族の令嬢は扇子で勝負するんだ。私は感心した。
「ちょっと黙っていないで何か言いなさいよ!」
今度はセンスの女がなんか言ってきた。でも、下手に話したら喧嘩を売ることになるし、あまり喧嘩を売るのは良くないはずだ。今まであまり守れていないけれど……男は一撃で倒せば良いけれど女は攻撃するわけにも行かないしここは黙っていようと思ったのだ。
「あなた、こちらのお方はフランツ・ヨーク公爵家嫡男の婚約者のカサンドラ・ボーゲン伯爵令嬢様なのよ」
取り巻きが説明してくれたが、うーん、なんか長い名前が出た。まあ、どうでも良いところは良いだろう。名前がカサンちゃんだっけ?
「あなた聞いているの?」
私が考えていたら、いらだったそのカサンちゃんが険しい視線を向けてきた。
「聞いてますよ。どこかの婚約者のカサン様でしょ」
「はああああ、どこかの婚約者じゃないわよ。一年A組のクラス委員長をされているフランツ・ヨーク公爵令息様の婚約者よ」
「あなた、一年で一番立場の上のフランツ様を知らないの?」
女達がキーキー言いだしたけれど、知らない者はしらない。
私はきょとんと顔を傾けた。
でも、ここで言うとまた面倒になるから黙っていたけれど……
「ちょっと、あなたおしなの?」
「カサンドラ様、お貴族様に囲まれてこの子も気が動転しているのかもしれませんわ」
「えっ、そんなのありうるの?」
疑り深そうにカサンちゃんは私を見てきたけれど、
私は一応コクコクと頷いてあげたのだ。
「ほら、そう頷いていますし」
「絶対怪しいわよ」
「まあまあ」
「まあ良いわ。あなたと一緒にいたらこちらまで調子が狂うわ。今度は気をつけるのよ」
「判ったわね」
女達はそう言うとケバケバしい女を先頭に嵐のように一団はさあっと去って行った。
何が言いたかったのだろう?
まあ良いか……私はホット息をついた。
「ちょっとアミ、大丈夫だったの?」
「ここで喧嘩を始めるかとビクビクしたわ」
令嬢達が去った後で慌ててビアンカ達が駆けつけてくれた。
「今の誰?」
「今の誰って、カサンドラ・ボーゲン伯爵令嬢でしょ。そう言っていたじゃない」
ビアンカが教えてくれたけれど、
「長すぎて」
「彼女は一年に一人だけいるヨーク公爵家の嫡男のフランツ様の婚約者よ」
「ふーん、そうなんだ」
私は全く関心がなかった。
「ちょっとアミ、ついに公爵家まで叩き潰すときが来たのね」
エッダが喜んで言いだしてくれたけれど、私はその時は全然そんなことは考えていなかった。
お貴族様は雲の上の人だから関係無いと端から決めていたのだ。
フランツとカサンドラとは長い付き合いになるなんてその時は全く思いもしなかったのだ。
*****************************************
ここまで読んで頂いて有難うございます
アミの前に次々に現れるお貴族様
さて、どうなるのか?
「凄いじゃない!」
皆が駆け寄ってくれて、私はクラスのみんなにもみくちゃにされた。
フェンスに激突したバッヘムは完全に気絶していた。
慌てて一年B組の面々が集まって、看護していた。
「やったわね。アミ、男爵に次いで子爵までやっつけるなんて! 次はついに伯爵令息ね」
能天気なエッダが好きなことを言ってくれるんだけど……
「そんなわないじゃない」
私は否定したが、別に伯爵令息でも問題ないとは思っていたけれど……
「もう一年B組なんて敵じゃないな」
「A組ですらアミなら勝てるんじゃないか」
皆好きに言ってくれるんだけど、私は出来る限りお貴族様と関わるなって母からは釘を刺されているのに!
「アミ、あんまり無茶するなよ」
訓練場を去ろうとしたときに、呆れたリックが声をかけてくれた。
「大丈夫よ、リック。できる限りお貴族様と関わるなってお母様にも言われているから」
私が言うと
「そ、そうか」
リックは少しショックを受けた表情をしていたけれど何でだろう?
「ねえねえ、アミ、あのイケメンは誰なの?」
リックが去って行った後エッダや周りの女の子が興味津々で聞いてきた。
「幼なじみのリックよ」
「幼なじみって、あんなイケメンと知り合いだなんて、何て羨ましい」
「えっ、そうなの。今度紹介してよ」
エッダ達が頼んできた。
「おいおい、俺たちがいるのに、何を言ってくれるんだ」
「そうだぞ。俺達だってイケメンだ」
男達が文句を言い出したが、
「あんた達は全然イケメンではないわ」
「そうよ。あのリック様と比べたら月とすっぽんって感じよ」
女達がたちまち否定したけど、
「まあ、平民のエッダでは中々難しいんじゃない」
ビアンカが一言で言い切ってくれたけれど、
「それはあなたもでしょ」
エッダが斬り返していたけれど……
でも、リックが貴族って本当だろうか?
もしそうならリックのお母様もお貴族サマったことになるけれど、貴族嫌いの私の母がお貴族様のお友達がいるなんて信じられないんだけど……
その後、クラスのみんなは一般食堂で盛大にお祝いをしてくれた。
「これでアミがいる限り、魔術大会は我がC組が制覇するのは確実ね」
エッダが何か言い出してくれた。
「魔術大会って何?」
「えっ、アミは知らないの?」
「もうじきあるクラス対抗魔術大会よ」
皆が魔術大会を説明してくれた。
各学年でやるクラス対抗魔術大会で毎年もうじき開催されるのだとか。魔術を競う大会でいろんな競技があるらしい。
「いわば体育祭みたいなものよ」
後でエーレンが教えてくれた。
「そうなんだ」
そんな大会があるんだ。前世体育祭とか運動会には参加できなかった私は俄然やる気になってきた。
「アミさえいれば一年A組さえ、問題ないぞ」
「そうだ。これでC組の天下取るぞ」
男達が騒いでくれて、一部周りから引かれていたけれど、
「よお、一年、俺達の分まで頑張ってくれよ」
ブックマーカー先輩が声援を送ってくれた。
何でもブックマーク先輩は6年のC組で、いつも魔術大会はA組とB組にボコボコにされているらしい。
「お前らもアミちゃんだけに頼っていては勝てないぞ。もっと訓練しないと」
ブックマーク先輩は親切にもアドバイスしてくれた。
そうか、魔術大会に勝つためにはもっと訓練しないと駄目なのか。
「ようし、明日からはアミを教師に俺達も頑張るぞ」
「えっ、私を教師にって私自身あまり出来ないのに」
私が断ろうとしたら
「アミが出来なかったら皆出来ないわよ」
「大丈夫よ。一年の中では絶対にアミがナンバーワンだから」
皆に言われて、結局私が教えることになったけれど、本当に出来るんだろうか?
皆でわいわい騒いでいる途中で私はトイレに行った。
その時だ。
「ちょっと、そこのあなた、良い気になり過ぎているんじゃありませんこと?」
私は制服を着た令嬢達の集団にいきなり囲まれてしまった。
皆飾りとかで結構着飾っている。これは貴族の令嬢の集団だろう。
な、何なの、一体これは?
これが令嬢達のかわいがりなんだろうか?
そうか、バッヘムの婚約者かなんかのお礼参りなんだろうか?
こんなの前世のゲームで体験しただけだ。現実の初体験で私はワクワクしていた。
「ちょっと、そこのあなた。何か言いなさいよ」
「ふん、良いわ貴方たち。高々子爵家のバッヘムに勝ったくらいでいい気になっているみたいだけど、私達A組に勝てるなんて想わない事ね」
真ん中の女が扇子を出してきた。
ほう、あれが扇子か。母は怒るとお箸やナイフが飛んで来たけれど、お貴族の令嬢は扇子で勝負するんだ。私は感心した。
「ちょっと黙っていないで何か言いなさいよ!」
今度はセンスの女がなんか言ってきた。でも、下手に話したら喧嘩を売ることになるし、あまり喧嘩を売るのは良くないはずだ。今まであまり守れていないけれど……男は一撃で倒せば良いけれど女は攻撃するわけにも行かないしここは黙っていようと思ったのだ。
「あなた、こちらのお方はフランツ・ヨーク公爵家嫡男の婚約者のカサンドラ・ボーゲン伯爵令嬢様なのよ」
取り巻きが説明してくれたが、うーん、なんか長い名前が出た。まあ、どうでも良いところは良いだろう。名前がカサンちゃんだっけ?
「あなた聞いているの?」
私が考えていたら、いらだったそのカサンちゃんが険しい視線を向けてきた。
「聞いてますよ。どこかの婚約者のカサン様でしょ」
「はああああ、どこかの婚約者じゃないわよ。一年A組のクラス委員長をされているフランツ・ヨーク公爵令息様の婚約者よ」
「あなた、一年で一番立場の上のフランツ様を知らないの?」
女達がキーキー言いだしたけれど、知らない者はしらない。
私はきょとんと顔を傾けた。
でも、ここで言うとまた面倒になるから黙っていたけれど……
「ちょっと、あなたおしなの?」
「カサンドラ様、お貴族様に囲まれてこの子も気が動転しているのかもしれませんわ」
「えっ、そんなのありうるの?」
疑り深そうにカサンちゃんは私を見てきたけれど、
私は一応コクコクと頷いてあげたのだ。
「ほら、そう頷いていますし」
「絶対怪しいわよ」
「まあまあ」
「まあ良いわ。あなたと一緒にいたらこちらまで調子が狂うわ。今度は気をつけるのよ」
「判ったわね」
女達はそう言うとケバケバしい女を先頭に嵐のように一団はさあっと去って行った。
何が言いたかったのだろう?
まあ良いか……私はホット息をついた。
「ちょっとアミ、大丈夫だったの?」
「ここで喧嘩を始めるかとビクビクしたわ」
令嬢達が去った後で慌ててビアンカ達が駆けつけてくれた。
「今の誰?」
「今の誰って、カサンドラ・ボーゲン伯爵令嬢でしょ。そう言っていたじゃない」
ビアンカが教えてくれたけれど、
「長すぎて」
「彼女は一年に一人だけいるヨーク公爵家の嫡男のフランツ様の婚約者よ」
「ふーん、そうなんだ」
私は全く関心がなかった。
「ちょっとアミ、ついに公爵家まで叩き潰すときが来たのね」
エッダが喜んで言いだしてくれたけれど、私はその時は全然そんなことは考えていなかった。
お貴族様は雲の上の人だから関係無いと端から決めていたのだ。
フランツとカサンドラとは長い付き合いになるなんてその時は全く思いもしなかったのだ。
*****************************************
ここまで読んで頂いて有難うございます
アミの前に次々に現れるお貴族様
さて、どうなるのか?
271
あなたにおすすめの小説
せっかく傾国級の美人に生まれたのですから、ホントにやらなきゃ損ですよ?
志波 連
恋愛
病弱な父親とまだ学生の弟を抱えた没落寸前のオースティン伯爵家令嬢であるルシアに縁談が来た。相手は学生時代、一方的に憧れていた上級生であるエルランド伯爵家の嫡男ルイス。
父の看病と伯爵家業務で忙しく、結婚は諦めていたルシアだったが、結婚すれば多額の資金援助を受けられるという条件に、嫁ぐ決意を固める。
多忙を理由に顔合わせにも婚約式にも出てこないルイス。不信感を抱くが、弟のためには絶対に援助が必要だと考えるルシアは、黙って全てを受け入れた。
オースティン伯爵の健康状態を考慮して半年後に結婚式をあげることになり、ルイスが住んでいるエルランド伯爵家のタウンハウスに同居するためにやってきたルシア。
それでも帰ってこない夫に泣くことも怒ることも縋ることもせず、非道な夫を庇い続けるルシアの姿に深く同情した使用人たちは遂に立ち上がる。
この作品は小説家になろう及びpixivでも掲載しています
ホットランキング1位!ありがとうございます!皆様のおかげです!感謝します!
【完結】あなたが私を『番』にでっち上げた理由
冬馬亮
恋愛
ランバルディア王国では、王族から約100年ごとに『裁定者』なる者が誕生する。
国王の補佐を務め、時には王族さえも裁く至高の権威を持ち、裏の最高権力者とも称される裁定者。その今代は、先国王の末弟ユスターシュ。
そんな雲の上の存在であるユスターシュから、何故か彼の番だと名指しされたヘレナだったが。
え? どうして?
獣人でもないのに番とか聞いたことないんですけど。
ヒーローが、想像力豊かなヒロインを自分の番にでっち上げて溺愛するお話です。
※ 同時に掲載した小説がシリアスだった反動で、こちらは非常にはっちゃけたお話になってます。
時々シリアスが入る予定ですが、基本コメディです。
【完結】 メイドをお手つきにした夫に、「お前妻として、クビな」で実の子供と追い出され、婚約破棄です。
BBやっこ
恋愛
侯爵家で、当時の当主様から見出され婚約。結婚したメイヤー・クルール。子爵令嬢次女にしては、玉の輿だろう。まあ、肝心のお相手とは心が通ったことはなかったけど。
父親に決められた婚約者が気に入らない。その奔放な性格と評された男は、私と子供を追い出した!
メイドに手を出す当主なんて、要らないですよ!
【完結】離縁されたので実家には戻らずに自由にさせて貰います!
山葵
恋愛
「キリア、俺と離縁してくれ。ライラの御腹には俺の子が居る。産まれてくる子を庶子としたくない。お前に子供が授からなかったのも悪いのだ。慰謝料は払うから、離婚届にサインをして出て行ってくれ!」
夫のカイロは、自分の横にライラさんを座らせ、向かいに座る私に離婚届を差し出した。
【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。
櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。
夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。
ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。
あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ?
子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。
「わたくしが代表して修道院へ参ります!」
野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。
この娘、誰!?
王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。
主人公は猫を被っているだけでお転婆です。
完結しました。
小説家になろう様にも投稿しています。
『婚約もしていないのに婚約破棄ですか? 〜岩塩で殴れば目が覚めます?〜』
しおしお
恋愛
「岩を売る田舎娘と婚約?そんなもの破棄だ!」
――そう言い放ったのは、まだ婚約すら成立していないのに“婚約破棄”を宣言した内陸王国の王太子。
塩は海から来るもの。
白く精製された粉こそ本物。
岩塩など不純物の塊に過ぎない。
そう思い込んだ彼は、ハライト公国公爵令嬢ヴィエリチカを侮辱し、交易を軽んじた。
だが――
王都に届くその“白い粉”は、すべてハライト産の岩塩から精製されたものだった。
供給が止まった瞬間、王国は気づく。
塩は保存であり、兵站であり、治療であり、冬越しの生命線であったことを。
謝罪の席で提示された条件はただ一つ。
民への販売価格は据え置き。
だが国家は十倍で買い取ること。
誇りを守るために契約を受け入れた王太子。
守られたのは民。
削られたのは国家。
やがて赤字は膨らみ、担保は差し出され、王国は静かに編入されていく。
処刑はない。
復讐もない。
あるのは――帰結。
「塩は、穢れを流すためのものです」
笑顔で告げるヴィエリチカと、
王宮衛生管理局へ配属された元王太子。
これは、岩塩を侮った物語の、静かな終着点。
---
もしアルファポリス向けにもう少し軽くする版も欲しければ、作ります。
それとも、
・タグもまとめる?
・もっと煽る版にする?
・文学寄りにする?
どの方向で仕上げますか?
婚約破棄されたので、前世の知識で無双しますね?
ほーみ
恋愛
「……よって、君との婚約は破棄させてもらう!」
華やかな舞踏会の最中、婚約者である王太子アルベルト様が高らかに宣言した。
目の前には、涙ぐみながら私を見つめる金髪碧眼の美しい令嬢。確か侯爵家の三女、リリア・フォン・クラウゼルだったかしら。
──あら、デジャヴ?
「……なるほど」
『公爵家を乗っ取った男爵一家は、家系図から消えました』 ―偽令嬢は王太子妃を夢見て国外追放、私は公爵として責務を果たします―
ふわふわ
恋愛
両親を亡くし、幼くして公爵家の当主となったエレノア。
後見人を名乗って入り込んできたのは、男爵である叔父一家だった。
「公爵家は私たちが守ってあげる」
――そう言いながら、彼らはいつしか公爵を名乗り、財産を使い込み、娘を“公爵令嬢”と偽って社交界へ。
やがて王太子との婚約話まで進み、公爵家は完全に乗っ取られたかに見えた。
だが――
「その公爵令嬢、偽物ですわ」
静かに微笑んだ瞬間、全ては覆る。
血統の証、一族会議での断罪、王家への正式告発。
爵位僭称、王家欺瞞、財産横領。
男爵一家は次々と罪を暴かれ、家系図から名を消されていく。
救済はない。
情もない。
あるのは責務のみ。
「公爵は、情より責務です」
本物の公爵令嬢エレノアが、奪われた家と誇りを取り戻し、王家と対等に並び立つまでの徹底ざまぁ恋愛譚。
偽物は消え、本物だけが残る。
これは、乗っ取られた公爵家を完全に取り返す物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる