母に叩かれ家出して魔術学園に入学したら何故か王子様と親しくなりました 平民少女のシンデレラストーリー

古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され

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クラスの全員の魔力をアップするために適当に基礎運動をさせることにしました

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 私はその後ただひたすらまっすぐに剣を持って素振りをさせられたんだけど……その後腕が筋肉痛になって大変だった。
 私としては腕の強化魔術の仕方さえ教えてもらったら、良かったのに……
 まずは剣術を極めるなら、素振りくらい普通に出来ないと駄目だろうとヨーゼフ先生に言われて、それもそうだと納得させられたんだけど、素振りだけしていても強くなるんだろうか?
 並み居る騎士候補達を破れる気がしないんだけど……これで本当に大丈夫なんだろうか?
 私は毎日朝夕1時間の素振りの宿題を命じられて、仕方なしにやることにした。


 魔術講義の後は座学があってお昼休みになった。


「よし、皆、絶対にA組を打倒するぞ!」
 食堂にそのまま移ると打倒A組のスローガンの前に陣取ってシュプレヒコールをあげてくれた。
「「「おう!」」」
 皆一斉に拳をあげた。
 私も一緒に手を上げていた。

 これが体育祭の前のクラスの一体感か!
 前世の分まで私は今ここで体感するのだ!
 私がクラスの一体感に感激していたときだ。

「おい、お前ら。C組の前には俺等一年B組がいるのが見えないのか?」
 B組のバッヘム等が私達に文句を言って来た。

「あれ、これはアミにコテンパンにやっつけられたバッヘムさんではありませんか?」
「本当に良くものこのこ我らの前に出てこられましたね」
「約束ではアミに会うたびに土下座をするのではなかったかな」
 アーベル等がはやし立てたが、

「そんな約束はしていないぞ」
 バッヘムが否定した。

「でも、デカい顔は二度としないと約束されたのでは」
「そうだそうだ」

「いやそれは……」
 バツヘムは口をつぐんだ。

「おのれ、貴様等、覚えておけよ!」
 そう呟くバッヘムは両手を握りしめて歯を噛みしめていた。

「バッヘム我慢だ」
「そうだぞ、バッヘム。貴様の仇は俺達が取ってやるからな」
 バッヘムの取り巻き達がバッヘムをなだめていた。

「これでB組は二度と我らの前に出て来まい」
 アーベル等が平然と言い切ってくれたけれど、いや絶対にあいつらは悔しがって必死に訓練してくるに違いない。このままではまずいのではないかと危惧するのは私だけなんだろうか?

「アマーリア、貴様、先日はよくも本来攻撃してはいけない俺様を攻撃してくれたな」
 そこにフランツがやってきたんだけど、またややこしい奴が出て来た。
 私はうんざりした。
「そうよ。アマーリア、あなたは伯爵家の長女である私も攻撃したのよ。素直に謝りなさいよ」
 後ろからその婚約者のカサンドラが要求してきた。
 うーん、もう一度燃やしても良い?

 私は思わず手に力を入れた。

「ああああ、あちらにおわすのは、この前、決闘の最中に女といちゃいちゃしていた公爵令息様ではありませんか」
「決闘の最中に女といちゃいあちゃ出来るとはさすが公爵令息様は違いますね」
 そこにまた横からアーベルがちゃちゃを入れてくれた。
「な、何だと、俺達はそんなことはしていないぞ」
「そうよ、勝手な事を言わないで」
 二人は反論してきたが、

「でも、決闘中に二人で別のことを話していたのは事実です」
「私もそれは聞きました」
「私も」
 クラスの皆が頷いた。
「さすがに代理を出そうが、決闘に集中するのが筋だと思います」
 アーベルが言い切るとフランツは言い返せないようだった。

「まあそれでアミに一撃で仕留められていたら笑い話以外の何物でも無いよな」
 ゲルトの言葉に皆がどっと笑って初めてフランツは馬鹿にされたのが理解できたみたいだ。

「貴様等、言わしておけば」
「そうよ。貴方たち公爵令息様に不敬よ」
 横でその婚約者のカサンドラが騒ぎ立ててくれたけれど、

「不敬も何も、アミに負けたら二度とアミに大きな顔をしないという条項がありましたよね」
「嘘ついても駄目よ。そんなの無かったわ」
「えっ、でも、アミに負けを認めて頭を下げるというのがありましたよ」
「公爵令息様はまだそれをしていらっしゃいませんが」
「公爵家の方が約束を守らなくて良いのですか?」
 アーベルとゲルトが横から突っ込んだ。

「いや、それは」
「「「土下座、土下座、土下座」」」
 皆がはやし立てるんだけど。

「ちょっとアーベル、やり過ぎよ」
 私が思わず注意した。学園内は皆平等の建前はあるが、お貴族様を敵に回すと何をしてくるか判らない。
「でも、約束は約束ですよ」
「でも、相手はお貴族様よ」
 アーベルの反論に私が言うと

「いや、確かに約束は守らなければいけない」
 驚いた事にフランツはそう言うと私に向き直った。
「えっ?」
 私が目を見張ると、
「アマーリア殿、申し訳なかった」
 ええええ! フランツが私に頭を下げてくれたんだけど……まさかお貴族様、それも公爵令息に頭を下げられるなんて私は思ってもいなかったのだ。

「いや、あの、頭を上げてもらえませんか。お貴族様に下げられるとなんかとてもやりにくいので」
 私は必死に手を振った。

「そうか、でも、これはけじめだからな。しかし、アマーリア。ここからは本気で行かせてもらうぞ」
 ギラリと光った視線で私をひと睨みするとフランツ達は去って行った。

「おおおお!」
「さすがアミは違う」
「公爵令息にも頭を下げさせたぞ」
 男達は大喜びだった。

「ちょっと貴方たち、いい加減にしなさいよ」
「そうよ、ちょっとやり過ぎ」
 調子に乗る男子陣にエーレンとビアンカが注意してくれた。

「何でだよ。言えるときに言っておかないと二度と言えないぞ」
 アーベルが反論してきたが、
「でも、貴方たちはフランツに勝てるの? 私は魔術では戦えないのよ」
「なんとかなるさ」
 私の言葉にゲルトが反論してくれたが、

「なんとかなる訳無いでしょ」
「そうよ。そういう事はあなた、アミに勝ってから言いなさいよ」
「いやそれは絶対に無理」
 ゲルトは即答だった。

「じゃあ、アミノ言うことは聞きなさいよ」
「そうよ、好きなこと言って喜んでいる暇はないのよ」
「今のうちに皆で必死に訓練しないと」
 エーレンとビアンカ達女性陣はとても現実的だった。
 彼女らは建設的なことを提案してくれた。

「それは、そうだ」
「で、俺達は何をやれば良いんだ?」
 男達が一斉に私を見てくれた。

「さあ、アミ、皆に指示して」
 皆がキラキラした視線を私に向けれてきた。

「えっ、私?」
「だってアミが皆に教えてくれるって言ったんじゃない」
 ビアンカの声にそう言えばそうだった。私は思いだした。
 でも、私って人に魔術を教えたことないのよね。
 どうしよう?

 皆の期待に満ちた視線を一身に受けて私は焦った。

 うーん、困ったときの師匠頼みだ。
 私は剣術をやるときはまず素振りからやれと言われた。
 それはすなわち、体力強化だ。
 魔術の基礎もまず体力をつけないといけないと昔言われた記憶があった。

「まず皆、腕立て伏せ100回、腹筋100回。10メートルダッシュ100回よ」
 私は昔の記憶をたどって指示した。
 回数は適当だった気がするけれど、こんな物だった気がする。

「えっ、魔術の訓練でまず体力をつけるのか」
「当然よ。何事も基本は体力アップからよ」
私はさも当然という顔で皆に頷いていた。嘘も方便だ。

「それを朝昼晩にやるのよ。まずは一週間、必死にやって皆が体力つけたら次のことを教えてあげるわ」
 私は腰に手を当てて偉そうに言いきったのだ。

「判った。俺は先生の言う通りにするぞ」
「俺も」
「私も」
「ようしやるぞ」
 皆一斉に広がってまず腕立て伏せからやり出したんだけど……これで本当に良かったんだろうか?
 私は一抹の不安があったが、ここは強引にその方針を押し通したのだった。
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ここまで読んで頂いて有り難うございます。
アミの魔術訓練は適当です
これで本当に強くなるのか?
次回は実際の魔術訓練です
お楽しみに
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