29 / 106
クラスの全員の魔力をアップするために適当に基礎運動をさせることにしました
しおりを挟む
私はその後ただひたすらまっすぐに剣を持って素振りをさせられたんだけど……その後腕が筋肉痛になって大変だった。
私としては腕の強化魔術の仕方さえ教えてもらったら、良かったのに……
まずは剣術を極めるなら、素振りくらい普通に出来ないと駄目だろうとヨーゼフ先生に言われて、それもそうだと納得させられたんだけど、素振りだけしていても強くなるんだろうか?
並み居る騎士候補達を破れる気がしないんだけど……これで本当に大丈夫なんだろうか?
私は毎日朝夕1時間の素振りの宿題を命じられて、仕方なしにやることにした。
魔術講義の後は座学があってお昼休みになった。
「よし、皆、絶対にA組を打倒するぞ!」
食堂にそのまま移ると打倒A組のスローガンの前に陣取ってシュプレヒコールをあげてくれた。
「「「おう!」」」
皆一斉に拳をあげた。
私も一緒に手を上げていた。
これが体育祭の前のクラスの一体感か!
前世の分まで私は今ここで体感するのだ!
私がクラスの一体感に感激していたときだ。
「おい、お前ら。C組の前には俺等一年B組がいるのが見えないのか?」
B組のバッヘム等が私達に文句を言って来た。
「あれ、これはアミにコテンパンにやっつけられたバッヘムさんではありませんか?」
「本当に良くものこのこ我らの前に出てこられましたね」
「約束ではアミに会うたびに土下座をするのではなかったかな」
アーベル等がはやし立てたが、
「そんな約束はしていないぞ」
バッヘムが否定した。
「でも、デカい顔は二度としないと約束されたのでは」
「そうだそうだ」
「いやそれは……」
バツヘムは口をつぐんだ。
「おのれ、貴様等、覚えておけよ!」
そう呟くバッヘムは両手を握りしめて歯を噛みしめていた。
「バッヘム我慢だ」
「そうだぞ、バッヘム。貴様の仇は俺達が取ってやるからな」
バッヘムの取り巻き達がバッヘムをなだめていた。
「これでB組は二度と我らの前に出て来まい」
アーベル等が平然と言い切ってくれたけれど、いや絶対にあいつらは悔しがって必死に訓練してくるに違いない。このままではまずいのではないかと危惧するのは私だけなんだろうか?
「アマーリア、貴様、先日はよくも本来攻撃してはいけない俺様を攻撃してくれたな」
そこにフランツがやってきたんだけど、またややこしい奴が出て来た。
私はうんざりした。
「そうよ。アマーリア、あなたは伯爵家の長女である私も攻撃したのよ。素直に謝りなさいよ」
後ろからその婚約者のカサンドラが要求してきた。
うーん、もう一度燃やしても良い?
私は思わず手に力を入れた。
「ああああ、あちらにおわすのは、この前、決闘の最中に女といちゃいちゃしていた公爵令息様ではありませんか」
「決闘の最中に女といちゃいあちゃ出来るとはさすが公爵令息様は違いますね」
そこにまた横からアーベルがちゃちゃを入れてくれた。
「な、何だと、俺達はそんなことはしていないぞ」
「そうよ、勝手な事を言わないで」
二人は反論してきたが、
「でも、決闘中に二人で別のことを話していたのは事実です」
「私もそれは聞きました」
「私も」
クラスの皆が頷いた。
「さすがに代理を出そうが、決闘に集中するのが筋だと思います」
アーベルが言い切るとフランツは言い返せないようだった。
「まあそれでアミに一撃で仕留められていたら笑い話以外の何物でも無いよな」
ゲルトの言葉に皆がどっと笑って初めてフランツは馬鹿にされたのが理解できたみたいだ。
「貴様等、言わしておけば」
「そうよ。貴方たち公爵令息様に不敬よ」
横でその婚約者のカサンドラが騒ぎ立ててくれたけれど、
「不敬も何も、アミに負けたら二度とアミに大きな顔をしないという条項がありましたよね」
「嘘ついても駄目よ。そんなの無かったわ」
「えっ、でも、アミに負けを認めて頭を下げるというのがありましたよ」
「公爵令息様はまだそれをしていらっしゃいませんが」
「公爵家の方が約束を守らなくて良いのですか?」
アーベルとゲルトが横から突っ込んだ。
「いや、それは」
「「「土下座、土下座、土下座」」」
皆がはやし立てるんだけど。
「ちょっとアーベル、やり過ぎよ」
私が思わず注意した。学園内は皆平等の建前はあるが、お貴族様を敵に回すと何をしてくるか判らない。
「でも、約束は約束ですよ」
「でも、相手はお貴族様よ」
アーベルの反論に私が言うと
「いや、確かに約束は守らなければいけない」
驚いた事にフランツはそう言うと私に向き直った。
「えっ?」
私が目を見張ると、
「アマーリア殿、申し訳なかった」
ええええ! フランツが私に頭を下げてくれたんだけど……まさかお貴族様、それも公爵令息に頭を下げられるなんて私は思ってもいなかったのだ。
「いや、あの、頭を上げてもらえませんか。お貴族様に下げられるとなんかとてもやりにくいので」
私は必死に手を振った。
「そうか、でも、これはけじめだからな。しかし、アマーリア。ここからは本気で行かせてもらうぞ」
ギラリと光った視線で私をひと睨みするとフランツ達は去って行った。
「おおおお!」
「さすがアミは違う」
「公爵令息にも頭を下げさせたぞ」
男達は大喜びだった。
「ちょっと貴方たち、いい加減にしなさいよ」
「そうよ、ちょっとやり過ぎ」
調子に乗る男子陣にエーレンとビアンカが注意してくれた。
「何でだよ。言えるときに言っておかないと二度と言えないぞ」
アーベルが反論してきたが、
「でも、貴方たちはフランツに勝てるの? 私は魔術では戦えないのよ」
「なんとかなるさ」
私の言葉にゲルトが反論してくれたが、
「なんとかなる訳無いでしょ」
「そうよ。そういう事はあなた、アミに勝ってから言いなさいよ」
「いやそれは絶対に無理」
ゲルトは即答だった。
「じゃあ、アミノ言うことは聞きなさいよ」
「そうよ、好きなこと言って喜んでいる暇はないのよ」
「今のうちに皆で必死に訓練しないと」
エーレンとビアンカ達女性陣はとても現実的だった。
彼女らは建設的なことを提案してくれた。
「それは、そうだ」
「で、俺達は何をやれば良いんだ?」
男達が一斉に私を見てくれた。
「さあ、アミ、皆に指示して」
皆がキラキラした視線を私に向けれてきた。
「えっ、私?」
「だってアミが皆に教えてくれるって言ったんじゃない」
ビアンカの声にそう言えばそうだった。私は思いだした。
でも、私って人に魔術を教えたことないのよね。
どうしよう?
皆の期待に満ちた視線を一身に受けて私は焦った。
うーん、困ったときの師匠頼みだ。
私は剣術をやるときはまず素振りからやれと言われた。
それはすなわち、体力強化だ。
魔術の基礎もまず体力をつけないといけないと昔言われた記憶があった。
「まず皆、腕立て伏せ100回、腹筋100回。10メートルダッシュ100回よ」
私は昔の記憶をたどって指示した。
回数は適当だった気がするけれど、こんな物だった気がする。
「えっ、魔術の訓練でまず体力をつけるのか」
「当然よ。何事も基本は体力アップからよ」
私はさも当然という顔で皆に頷いていた。嘘も方便だ。
「それを朝昼晩にやるのよ。まずは一週間、必死にやって皆が体力つけたら次のことを教えてあげるわ」
私は腰に手を当てて偉そうに言いきったのだ。
「判った。俺は先生の言う通りにするぞ」
「俺も」
「私も」
「ようしやるぞ」
皆一斉に広がってまず腕立て伏せからやり出したんだけど……これで本当に良かったんだろうか?
私は一抹の不安があったが、ここは強引にその方針を押し通したのだった。
*******************************************
ここまで読んで頂いて有り難うございます。
アミの魔術訓練は適当です
これで本当に強くなるのか?
次回は実際の魔術訓練です
お楽しみに
私としては腕の強化魔術の仕方さえ教えてもらったら、良かったのに……
まずは剣術を極めるなら、素振りくらい普通に出来ないと駄目だろうとヨーゼフ先生に言われて、それもそうだと納得させられたんだけど、素振りだけしていても強くなるんだろうか?
並み居る騎士候補達を破れる気がしないんだけど……これで本当に大丈夫なんだろうか?
私は毎日朝夕1時間の素振りの宿題を命じられて、仕方なしにやることにした。
魔術講義の後は座学があってお昼休みになった。
「よし、皆、絶対にA組を打倒するぞ!」
食堂にそのまま移ると打倒A組のスローガンの前に陣取ってシュプレヒコールをあげてくれた。
「「「おう!」」」
皆一斉に拳をあげた。
私も一緒に手を上げていた。
これが体育祭の前のクラスの一体感か!
前世の分まで私は今ここで体感するのだ!
私がクラスの一体感に感激していたときだ。
「おい、お前ら。C組の前には俺等一年B組がいるのが見えないのか?」
B組のバッヘム等が私達に文句を言って来た。
「あれ、これはアミにコテンパンにやっつけられたバッヘムさんではありませんか?」
「本当に良くものこのこ我らの前に出てこられましたね」
「約束ではアミに会うたびに土下座をするのではなかったかな」
アーベル等がはやし立てたが、
「そんな約束はしていないぞ」
バッヘムが否定した。
「でも、デカい顔は二度としないと約束されたのでは」
「そうだそうだ」
「いやそれは……」
バツヘムは口をつぐんだ。
「おのれ、貴様等、覚えておけよ!」
そう呟くバッヘムは両手を握りしめて歯を噛みしめていた。
「バッヘム我慢だ」
「そうだぞ、バッヘム。貴様の仇は俺達が取ってやるからな」
バッヘムの取り巻き達がバッヘムをなだめていた。
「これでB組は二度と我らの前に出て来まい」
アーベル等が平然と言い切ってくれたけれど、いや絶対にあいつらは悔しがって必死に訓練してくるに違いない。このままではまずいのではないかと危惧するのは私だけなんだろうか?
「アマーリア、貴様、先日はよくも本来攻撃してはいけない俺様を攻撃してくれたな」
そこにフランツがやってきたんだけど、またややこしい奴が出て来た。
私はうんざりした。
「そうよ。アマーリア、あなたは伯爵家の長女である私も攻撃したのよ。素直に謝りなさいよ」
後ろからその婚約者のカサンドラが要求してきた。
うーん、もう一度燃やしても良い?
私は思わず手に力を入れた。
「ああああ、あちらにおわすのは、この前、決闘の最中に女といちゃいちゃしていた公爵令息様ではありませんか」
「決闘の最中に女といちゃいあちゃ出来るとはさすが公爵令息様は違いますね」
そこにまた横からアーベルがちゃちゃを入れてくれた。
「な、何だと、俺達はそんなことはしていないぞ」
「そうよ、勝手な事を言わないで」
二人は反論してきたが、
「でも、決闘中に二人で別のことを話していたのは事実です」
「私もそれは聞きました」
「私も」
クラスの皆が頷いた。
「さすがに代理を出そうが、決闘に集中するのが筋だと思います」
アーベルが言い切るとフランツは言い返せないようだった。
「まあそれでアミに一撃で仕留められていたら笑い話以外の何物でも無いよな」
ゲルトの言葉に皆がどっと笑って初めてフランツは馬鹿にされたのが理解できたみたいだ。
「貴様等、言わしておけば」
「そうよ。貴方たち公爵令息様に不敬よ」
横でその婚約者のカサンドラが騒ぎ立ててくれたけれど、
「不敬も何も、アミに負けたら二度とアミに大きな顔をしないという条項がありましたよね」
「嘘ついても駄目よ。そんなの無かったわ」
「えっ、でも、アミに負けを認めて頭を下げるというのがありましたよ」
「公爵令息様はまだそれをしていらっしゃいませんが」
「公爵家の方が約束を守らなくて良いのですか?」
アーベルとゲルトが横から突っ込んだ。
「いや、それは」
「「「土下座、土下座、土下座」」」
皆がはやし立てるんだけど。
「ちょっとアーベル、やり過ぎよ」
私が思わず注意した。学園内は皆平等の建前はあるが、お貴族様を敵に回すと何をしてくるか判らない。
「でも、約束は約束ですよ」
「でも、相手はお貴族様よ」
アーベルの反論に私が言うと
「いや、確かに約束は守らなければいけない」
驚いた事にフランツはそう言うと私に向き直った。
「えっ?」
私が目を見張ると、
「アマーリア殿、申し訳なかった」
ええええ! フランツが私に頭を下げてくれたんだけど……まさかお貴族様、それも公爵令息に頭を下げられるなんて私は思ってもいなかったのだ。
「いや、あの、頭を上げてもらえませんか。お貴族様に下げられるとなんかとてもやりにくいので」
私は必死に手を振った。
「そうか、でも、これはけじめだからな。しかし、アマーリア。ここからは本気で行かせてもらうぞ」
ギラリと光った視線で私をひと睨みするとフランツ達は去って行った。
「おおおお!」
「さすがアミは違う」
「公爵令息にも頭を下げさせたぞ」
男達は大喜びだった。
「ちょっと貴方たち、いい加減にしなさいよ」
「そうよ、ちょっとやり過ぎ」
調子に乗る男子陣にエーレンとビアンカが注意してくれた。
「何でだよ。言えるときに言っておかないと二度と言えないぞ」
アーベルが反論してきたが、
「でも、貴方たちはフランツに勝てるの? 私は魔術では戦えないのよ」
「なんとかなるさ」
私の言葉にゲルトが反論してくれたが、
「なんとかなる訳無いでしょ」
「そうよ。そういう事はあなた、アミに勝ってから言いなさいよ」
「いやそれは絶対に無理」
ゲルトは即答だった。
「じゃあ、アミノ言うことは聞きなさいよ」
「そうよ、好きなこと言って喜んでいる暇はないのよ」
「今のうちに皆で必死に訓練しないと」
エーレンとビアンカ達女性陣はとても現実的だった。
彼女らは建設的なことを提案してくれた。
「それは、そうだ」
「で、俺達は何をやれば良いんだ?」
男達が一斉に私を見てくれた。
「さあ、アミ、皆に指示して」
皆がキラキラした視線を私に向けれてきた。
「えっ、私?」
「だってアミが皆に教えてくれるって言ったんじゃない」
ビアンカの声にそう言えばそうだった。私は思いだした。
でも、私って人に魔術を教えたことないのよね。
どうしよう?
皆の期待に満ちた視線を一身に受けて私は焦った。
うーん、困ったときの師匠頼みだ。
私は剣術をやるときはまず素振りからやれと言われた。
それはすなわち、体力強化だ。
魔術の基礎もまず体力をつけないといけないと昔言われた記憶があった。
「まず皆、腕立て伏せ100回、腹筋100回。10メートルダッシュ100回よ」
私は昔の記憶をたどって指示した。
回数は適当だった気がするけれど、こんな物だった気がする。
「えっ、魔術の訓練でまず体力をつけるのか」
「当然よ。何事も基本は体力アップからよ」
私はさも当然という顔で皆に頷いていた。嘘も方便だ。
「それを朝昼晩にやるのよ。まずは一週間、必死にやって皆が体力つけたら次のことを教えてあげるわ」
私は腰に手を当てて偉そうに言いきったのだ。
「判った。俺は先生の言う通りにするぞ」
「俺も」
「私も」
「ようしやるぞ」
皆一斉に広がってまず腕立て伏せからやり出したんだけど……これで本当に良かったんだろうか?
私は一抹の不安があったが、ここは強引にその方針を押し通したのだった。
*******************************************
ここまで読んで頂いて有り難うございます。
アミの魔術訓練は適当です
これで本当に強くなるのか?
次回は実際の魔術訓練です
お楽しみに
155
あなたにおすすめの小説
せっかく傾国級の美人に生まれたのですから、ホントにやらなきゃ損ですよ?
志波 連
恋愛
病弱な父親とまだ学生の弟を抱えた没落寸前のオースティン伯爵家令嬢であるルシアに縁談が来た。相手は学生時代、一方的に憧れていた上級生であるエルランド伯爵家の嫡男ルイス。
父の看病と伯爵家業務で忙しく、結婚は諦めていたルシアだったが、結婚すれば多額の資金援助を受けられるという条件に、嫁ぐ決意を固める。
多忙を理由に顔合わせにも婚約式にも出てこないルイス。不信感を抱くが、弟のためには絶対に援助が必要だと考えるルシアは、黙って全てを受け入れた。
オースティン伯爵の健康状態を考慮して半年後に結婚式をあげることになり、ルイスが住んでいるエルランド伯爵家のタウンハウスに同居するためにやってきたルシア。
それでも帰ってこない夫に泣くことも怒ることも縋ることもせず、非道な夫を庇い続けるルシアの姿に深く同情した使用人たちは遂に立ち上がる。
この作品は小説家になろう及びpixivでも掲載しています
ホットランキング1位!ありがとうございます!皆様のおかげです!感謝します!
【完結】あなたが私を『番』にでっち上げた理由
冬馬亮
恋愛
ランバルディア王国では、王族から約100年ごとに『裁定者』なる者が誕生する。
国王の補佐を務め、時には王族さえも裁く至高の権威を持ち、裏の最高権力者とも称される裁定者。その今代は、先国王の末弟ユスターシュ。
そんな雲の上の存在であるユスターシュから、何故か彼の番だと名指しされたヘレナだったが。
え? どうして?
獣人でもないのに番とか聞いたことないんですけど。
ヒーローが、想像力豊かなヒロインを自分の番にでっち上げて溺愛するお話です。
※ 同時に掲載した小説がシリアスだった反動で、こちらは非常にはっちゃけたお話になってます。
時々シリアスが入る予定ですが、基本コメディです。
【完結】 メイドをお手つきにした夫に、「お前妻として、クビな」で実の子供と追い出され、婚約破棄です。
BBやっこ
恋愛
侯爵家で、当時の当主様から見出され婚約。結婚したメイヤー・クルール。子爵令嬢次女にしては、玉の輿だろう。まあ、肝心のお相手とは心が通ったことはなかったけど。
父親に決められた婚約者が気に入らない。その奔放な性格と評された男は、私と子供を追い出した!
メイドに手を出す当主なんて、要らないですよ!
【完結】離縁されたので実家には戻らずに自由にさせて貰います!
山葵
恋愛
「キリア、俺と離縁してくれ。ライラの御腹には俺の子が居る。産まれてくる子を庶子としたくない。お前に子供が授からなかったのも悪いのだ。慰謝料は払うから、離婚届にサインをして出て行ってくれ!」
夫のカイロは、自分の横にライラさんを座らせ、向かいに座る私に離婚届を差し出した。
【完結】僻地の修道院に入りたいので、断罪の場にしれーっと混ざってみました。
櫻野くるみ
恋愛
王太子による独裁で、貴族が息を潜めながら生きているある日。
夜会で王太子が勝手な言いがかりだけで3人の令嬢達に断罪を始めた。
ひっそりと空気になっていたテレサだったが、ふと気付く。
あれ?これって修道院に入れるチャンスなんじゃ?
子爵令嬢のテレサは、神父をしている初恋の相手の元へ行ける絶好の機会だととっさに考え、しれーっと断罪の列に加わり叫んだ。
「わたくしが代表して修道院へ参ります!」
野次馬から急に現れたテレサに、その場の全員が思った。
この娘、誰!?
王太子による恐怖政治の中、地味に生きてきた子爵令嬢のテレサが、初恋の元伯爵令息に会いたい一心で断罪劇に飛び込むお話。
主人公は猫を被っているだけでお転婆です。
完結しました。
小説家になろう様にも投稿しています。
『婚約もしていないのに婚約破棄ですか? 〜岩塩で殴れば目が覚めます?〜』
しおしお
恋愛
「岩を売る田舎娘と婚約?そんなもの破棄だ!」
――そう言い放ったのは、まだ婚約すら成立していないのに“婚約破棄”を宣言した内陸王国の王太子。
塩は海から来るもの。
白く精製された粉こそ本物。
岩塩など不純物の塊に過ぎない。
そう思い込んだ彼は、ハライト公国公爵令嬢ヴィエリチカを侮辱し、交易を軽んじた。
だが――
王都に届くその“白い粉”は、すべてハライト産の岩塩から精製されたものだった。
供給が止まった瞬間、王国は気づく。
塩は保存であり、兵站であり、治療であり、冬越しの生命線であったことを。
謝罪の席で提示された条件はただ一つ。
民への販売価格は据え置き。
だが国家は十倍で買い取ること。
誇りを守るために契約を受け入れた王太子。
守られたのは民。
削られたのは国家。
やがて赤字は膨らみ、担保は差し出され、王国は静かに編入されていく。
処刑はない。
復讐もない。
あるのは――帰結。
「塩は、穢れを流すためのものです」
笑顔で告げるヴィエリチカと、
王宮衛生管理局へ配属された元王太子。
これは、岩塩を侮った物語の、静かな終着点。
---
もしアルファポリス向けにもう少し軽くする版も欲しければ、作ります。
それとも、
・タグもまとめる?
・もっと煽る版にする?
・文学寄りにする?
どの方向で仕上げますか?
婚約破棄されたので、前世の知識で無双しますね?
ほーみ
恋愛
「……よって、君との婚約は破棄させてもらう!」
華やかな舞踏会の最中、婚約者である王太子アルベルト様が高らかに宣言した。
目の前には、涙ぐみながら私を見つめる金髪碧眼の美しい令嬢。確か侯爵家の三女、リリア・フォン・クラウゼルだったかしら。
──あら、デジャヴ?
「……なるほど」
『公爵家を乗っ取った男爵一家は、家系図から消えました』 ―偽令嬢は王太子妃を夢見て国外追放、私は公爵として責務を果たします―
ふわふわ
恋愛
両親を亡くし、幼くして公爵家の当主となったエレノア。
後見人を名乗って入り込んできたのは、男爵である叔父一家だった。
「公爵家は私たちが守ってあげる」
――そう言いながら、彼らはいつしか公爵を名乗り、財産を使い込み、娘を“公爵令嬢”と偽って社交界へ。
やがて王太子との婚約話まで進み、公爵家は完全に乗っ取られたかに見えた。
だが――
「その公爵令嬢、偽物ですわ」
静かに微笑んだ瞬間、全ては覆る。
血統の証、一族会議での断罪、王家への正式告発。
爵位僭称、王家欺瞞、財産横領。
男爵一家は次々と罪を暴かれ、家系図から名を消されていく。
救済はない。
情もない。
あるのは責務のみ。
「公爵は、情より責務です」
本物の公爵令嬢エレノアが、奪われた家と誇りを取り戻し、王家と対等に並び立つまでの徹底ざまぁ恋愛譚。
偽物は消え、本物だけが残る。
これは、乗っ取られた公爵家を完全に取り返す物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる