母に叩かれ家出して魔術学園に入学したら何故か王子様と親しくなりました 平民少女のシンデレラストーリー

古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され

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一年の巨体を一撃で倒しました

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 私達はそれから約三週間必死に訓練した。

 そして、ついに、魔術大会当日を迎えた。
 魔術学園は魔術を学ぶ学園で、年に一回の魔術大会は学園での一番の催し物だった。
 そして、その大会は一週間の長丁場にわたって繰り広げられるのだ。
 そして、今日は初日、前座というか一二年生主体の競技の日だった。

 まずは全員が広い校庭に集合した。
 13才になる年の生徒から18才になる生徒、前世で言う所の中学一年生から高校三年生まで揃って整列した。一学年三クラスで120名。それが六学年、総勢720名だ。720名もの魔術師の卵が勢揃いしたのだ。
 その様は壮観だった。

「諸君、また、魔術大会の日が来た」
 学園長の挨拶が始まった。
「君たちが日々訓練した成果を試すときが来たのだ」
 大仰な言い回しから学園長のつまらない長いお話が始まった。

「今年の新入生の中には競技上を壊したり、決闘を申し込んで相手を気絶させたりと、元気なものも多いが」
 その中で学園長が私を見ながら延々と三分くらい話してくれたのだ。
 やるな!
 余程叫びそうになった。

 全員こちらを見てくれたし、クスクス笑うビアンカ達もいたし……皆の注目を浴びてしまったじゃない!
 元からあんたは浴びているわよ!
 ビアンカ達に言われてしまったが、皆の前で言われるのはまた別なんだけど……

「そういう行動は大会でこそ発揮してほしい」
 学園長はこれが言いたかったみたいだけど……
 本当に皆の前で言うのは止めてほしかった。
 まあ、大会でも当然させてもらうけれど……


 その後に偉そうな態度の生徒会長が壇上に上がった。
 我が国の第一王子、ディートリヒだ。
「ディートリヒ様!」
「素敵!」
「格好良いです!」
 女達からの黄色い声援が飛ぶ。
 何でも、顔がいいので女達から人気も高いらしい。
 私はその偉ぶった態度が最初から気に入らなかった。

「学生諸君。今日は君たちの日頃からの鍛錬の成果を発揮する魔術大会だ。
 我が学園の基本方針は学園にいる間は身分関係なしに皆平等だそうだ。それに良いことにして最近、貴族をないがしろにする平民の生徒もいると聞く」
 その言葉に場内がざわめいた。
 貴族達の中にはチラチラ私を見る輩もいた。
 この王子、初代や国王陛下が決められた学園にいる間は皆平等の原則を破るつもりなのだろうか?

「貴族の諸君。元々、君たちは圧倒的に魔力量も多いはずだ。本来は平民に対して圧倒しなければいけない。この大会では本来の貴族の力を是非とも示してほしい。以上だ」
「「「おおおお!」」」
「殿下!」
「ディートリヒ様、素敵!」
 貴族を中心に歓声が上がった。

 あれは完全に我がクラスに対して喧嘩を売ってきたんだ。
 私はむっとした。
 絶対にやってやる!
 私はやる気満々になっていた。

 式典が終わった後、私達はその場でエンジンを組んだ。
「皆、良いわね」
 私は全員を見回した。
「任せて」
「絶対に負けないわ」
 皆私に頷いてくれた。

 こうなったら宣戦布告だ。
「絶対にお貴族様を倒すぞ!」
「「「おおおお!」」」
 第一王子の言葉に反発した私達はシュプレヒコールを上げた。

 皆から注目を浴びたし、
「おいおい、あいつら早速第一王子殿下に喧嘩売っているぞ」
「さすが、脳筋軍団」
「平民女は違う」
 他の貴族達から白い目で見られたけれど、かまったものではなかった。

 どのみち私は公爵家から睨まれているのだ。
 それが王子になったところで変るまい。
 王子に睨まれても王宮なんかで働くわけはないし、故郷に帰って冒険者になれば良いと私は割り切っていた。
 折角二回目の人生送れているんだ。目一杯学園生活を楽しもうと心に決めていた。
 王子だろうが公爵だろうが私の夢の学園生活を邪魔するものは許さなかった。

 そして、私は剣術場に向かった。

「頼むから剣術場だけは壊さないでくれよ」
 私が剣術で魔術大会に出場すると聞いて、学園長に呼ばれて言われた言葉だった。

 魔術を放出しないのに壊すわけないでしょう!
 私は学園長に反論した。

「そんなの判ったことではないわ。何をやるか判らないのが貴様だからな」
 といわれてしまったけれど……私も全競技場を壊した女として母の記録を更新するつもれりはなかった。
 でも、母は学園ではどんな母だったんだろう?
 この大会が終われば少しは暇になるから、皆に聞いてみようと私は思った。


 私は剣術では一回戦の第一試合になっていた。

「一年C組アマーリア・フルフォード」
「はい!」
 私が呼ばれて競技場の真ん中に歩き出す。
「アミ!」
「頑張って!」
 第一試合だから大半のクラスメートが応援に来ていた。

「一年B組シュンデル・マルクス」
 絶対に一年生ではないだろうと言う巨体が中に入ってきた。
 こいつはバッヘムの取り巻きの一人だった。

「ええええ!」
「アミ、あんな大きな者とやるの?」
 ビアンカ等の悲鳴が聞こえた。

「シュンデル! そんな小娘一撃でやってしまえ」
「バッヘムの仇討ちは頼んだぞ」
 B組の連中から声援が飛ぶ。
「任しておけ」
 シュンデルは皆に手を振ってくれた。

 身長は180センチはあるだろう。どう見ても騎士を目指している生徒だ。
 こいつといきなりやるのか……私はうんざりした。
 まあ、誰でも一緒だけれど……

「小娘。逃げるのならば逃げても良いぞ」
 シュンデルは私の前に対峙すると私にそう勧めてくれた。

「ふんっ、同じ言葉を返してあげるわ。あなたもバッヘムみたいになりたくなかったらさっさと降参しなさい」
 私も剣を抜いて構えつつ、一応勧告してあげた。

「わっはっはっはっは。これは笑える。お前は知っているのか? これは剣術競技だぞ。放出系の魔術は使った瞬間失格だ。いきなり失格するつもりなのか?」
「馬鹿ね。剣術であなたを沈めてあげるのよ」
「ほお、減らず口だけは相変わらすだな。その減らず口を聞けないようにしてやるわ」
 シュンデルはそう叫ぶと私に斬りかかってきた。

 その瞬間だ。私は身体強化魔術をかけるや、前に向けて斬りかかった。
 大上段に構えて、思いっきり下に振り下ろした。
 ヨーゼフ先生にはこの一ヶ月ただひたすらこれをさせられたのだ。

 ただ一撃、これを倒すのみ!
 毎日毎日これをさせられた。
 そのお陰で強化魔術で強化した私の斬り込みは神速を極めた。

 一瞬だった。

 斬りかかろうとしたシュンデルに私の怒濤の一撃が直撃した。

 ドシーーーーーン!
 その瞬間、巨体が吹っ飛んでいた。

 ドカーーーーン
 剣術場の壁にシュンデルが激突した。

「えっ」
 皆唖然としてそれを見ていた。

「やった、アミが勝ったわ」
「本当だ」
「アミ!」
「「「わあああああ!」」」
 大歓声が競技場に響いた。

 私は皆に手を振っていた。
********************************
ここまで読んで頂いて有難うございます
ただ一撃で倒す。特化したアミは無敵でした。
お気に入り登録、感想等をして頂けたら嬉しいです(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾
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