母に叩かれ家出して魔術学園に入学したら何故か王子様と親しくなりました 平民少女のシンデレラストーリー

古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され

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試験勉強は幼なじみと一緒に頑張りました

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 それから毎日放課後、私はリックに勉強を教えてもらった。
 リックの教え方はポイントを絞っていて、とてもわかりやすかった。

 数学がわかりやすかったので、ついでに理科も聞いてみた。
 特に天文学は私が地動説を信じている馬鹿だと毎回嫌みが嫌みを言いながら当ててくれるので本当に嫌で、殆ど知識が入っていなかった。
 リックはそれはわかりやすく説明してくれて、太陽がその星座にあるのはどういう時かとか天文学の基礎の意味がやっと理解できた。
 前世も星座なんて適当にしていたから、よく判らなかったのよね。
 そうか、太陽があって殆ど見えない時がその星座の季節なんだ。基本的に前世の星座と同じだから、正座とかは覚えるのはまだ簡単だと思うし……理科はまだなんとかなるかもしれない。

 でも、一度リックに地球が太陽の周りを回っているよねって聞いたらぎょっとされた。
 リックは親切だから、
「アミは斬新な考えを持っているね」
 って流してくれたけれど、あの反応からして、この世界の人の反応は嫌み教師の反応が正しいんだとよく理解できた。二度とその話をするのは同じ転生仲間のエーレンだけにしようと私は心に決めた。

 それ以来、この世界の宇宙はプラネタリウムの世界だと思うようにしている。
 前世で一度だけ、私は少し元気な時にプラネタリウムに行ったことがあるのだ。
 両親に行きたいって頼み込んでなんとか連れて行ってもらったのだ。
 その時に夜空を星が動く様に感激したのだ。
「時間を進めますね」
 声の素敵なおじさまの声で星がさあーーーーっと動くのをキラキラした目で眺めていたのだ。
 病弱な私では宇宙には絶対に行くことは出来ない。
 でも、星を見ることは出来るんだ。こんな風に星がぐるぐる動くのは子供心にとても感動した記憶があった。
 この世界もあのプラネタリウムみたいに動いていると思えば良いのだ。現実が違おうが前世で読んだラノベのセラフィーナみたいに宇宙に飛び出さない限り問題ないだろう。

 でも、あまりにも私がリックの時間を取ってしまったから、
「リックも試験勉強があるのではないの?」
 私が心配して聞くと、
「いや、俺は問題ないよ。他の時間でやっているし。それにアミに教えるのは自分の勉強にもなるからね。復習にもなるし」
 と言って微笑んでくれた。
 まあ、リックの勉強になるなら良いかと単純な私は思ってしまった。


「アミって本当に鈍いわね!」
 その話をエーレンにしたらエーレンに呆れられてしまった。
「えっ、何が?」
 私がきょとんとして聞くと
「どこのどいつが好きでもない女の子にそんな長い時間掛けて勉強を無償で教えるのよ」
「無償じゃないわよ。私、仕方が無いから、この前手に入れたサラマンダーの魔石をリックにあげたわよ。あの魔石は結構すると思うのよね」
 私はエーレンに反論した。
「リック様はそれを受け取られの?」
「当然じゃない。私があげたんだから」
 そう、リックには昔から武具や防具など沢山あげていた。
 まあ、私が目を離した隙に怪我したら困るからというのもあったけれど……

「お返しに、この光る石もらったんだけど」
 私が収納ボックスから青く輝く石を出した。
 エーレンの目が丸くなった。

「大きくてきれいでしょ」
 私が自慢して言うと、
「ちょっとアミ、これサファイアじゃない! こんな大きいサファイアなんて見たことないわよ。これとても高価な物じゃない?」
 エーレンが驚いて叫んでくれたけれど、
「そうかな。リックは原石だからそんな値段はしないはずだって言っていたけど……」
「そんな値段しないって……あんたのそのわけの判らない魔物の魔石よりも高いわよ」
「そんなことないわよ。サラマンダーはラスボスだから絶対に高いはずだから」
 そういう私を前にしてエーレンは大きなため息をついてくれた。

「リック様も可愛そう」
 ぼそりと言ってくれた。
「何が可愛そうなのよ。私の頭はお母様に似て脳筋だから教えるのは大変かもしれないけれど、こんな可愛い女の子に頼られて嬉しいはずよ」
 私は自分で言いながら恥ずかしかった。言うんじゃ無いかった……

「あんたね。自分で可愛いって言う?」
「自分だけじゃないわよ。ゲルトも学園で一番可愛いって言ってくれたんだから」
 私が言い張った。そうだ。確かにこの前そう言ってくれたのだ。お菓子をあげるから言えって脅した訳でもないし……
 そんな可愛いアミと一緒に勉強したいって折角言ってくれたんだけど、私はリックとの約束があったから断ったのだ。あれは悪いことをしたかもしれない。

「ゲルトも何をやっているんだか」
 エーレンが呆れてくれたけれど、それは私が可愛くないのに、可愛いとお世辞を言ったと言うことを言いたいんだろうか?

「私はどうせ可愛くないわよ」
私むくれた。
「お母様からは『あんたは可愛げが無いから、男から可愛いとか言われたら、絶対にお前の体を狙った変態ロリコン親父だから、即座に燃やすのよ』って散々言われて育ったわよ。だから可愛くないのは判っているけれど、人は好き好きだし、ゲルトは変態親父じゃないから、別に良いじゃ無い。平民女とか化け物とか果ては山姥とかお貴族様たちからは散々言われているんだから」
私が半分涙目で言うと
「いや、そこまでは言っていないから」
「でも、似た事思っていたんでしょう」
「まあ、確かに魔力量は化け物並みだけど」
「ほら、そうじゃない」
 私はむっとした。


「おい、平民女!」
 その後だ。私はいきなり廊下でフランツに呼び止められた。
「ふんっ」
 私は無視してやった。
 こいつも私を化け物とか山姥とか陰で言っているはずだ。
「ちょっと、アミ、良いの?」
 慌てて隣のエーレンが聞いてきたが良いのだ。
「何だ? ご機嫌斜めか」
「そうなんです。お貴族様から平民女とか化け物とか呼ばれるのが気に入らないみたいで」
「余計な事を言わなくて良いから」
私はエーレンに釘を刺した。

そのまま行こうとしたら
「おい、待て!」
そう言って私の前にノートを突き出ししてくれた。

「えっ、何これ?」
私が不審に思って聞くと
「俺は認めたくないがお前も公爵家の人間だそうだ。お前が赤点を取ると公爵家の何汚点がつく。これは俺が小さい時に父から教えられた各領地の概略と簡単なこの国の歴史を書きだしたノートだ。俺はいらないからお前にやる」
 手に取ってみると手書きでびっしりと色々書き込まれたノートだった。簡単な地図までついている。かくのにめちゃくちゃ時間がかかったろうと思われるノートだ。
「えっ、こんなのもらっても良いの?」
私が慌てて聞くと
「俺はもういらないからお前にやる」
そう言うとフランツは去って行こうとした。
「えっ、フランツ有り難う」
後ろ姿に向かって私が言うと
「ふんっ、これだけ覚えれば歴史と地理は平均点は取れるはずだ。ヨーク公爵家の名にかけても赤点取るなよ」
振り返ってそう言うとすたこらとフランツは去って行ったのだ。

「ふーん、良い従兄弟ね」
エーレンが言ってくれた。
「まあ、そうね。毒とか塗ってないと良いけど」
私がノートを調べてみたら、
「アミ、それはフランツ様に失礼よ」
って怒られてしまった。
まあ、フランツのお母様は私の母の筆頭取り巻きだったみたいだからないと思うけれど、前に今後、何をしてくるか判らないからお貴族様を疑えって言ったのはエーレンじゃない!
私は少し納得いかなかった。
************************************
ここまでわんで頂いて有り難うございます
家でも色々と言われているフランツ。
母はアミの母の親衛隊で父はその母を恐れています
やいのやいの言われて渡したノートでした……
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