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第一章
帰省
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「兄貴ー!!!起きろー!!!!準備しないで寝ちゃって!!!4時半だよ!!!ほら!!準備して!?」
4時半…?
家出るのが…5時…
「は!?え!?やべぇって!!!なんでもっと早く起こしてくんなかったんだよ!!!!」
「起きると思ってたからだよ!!!そしたら今まで寝てるんだもん!!!馬鹿兄貴!!!」
こんな言い合いしてる暇ねぇ!!
何持ってくんだっけ…あれ、あれ?
「櫻これ…」
「こうなると思って用意しておいたの!!スーツケースに詰めちゃって!!早く!!!」
なんて気の利く妹なんだ…
俺とは違う…いやそうじゃねぇ、早く詰めよ。
カメラも持って、後は…後は……
ブーッブーッブーッブーッ
誰だよこんな時に…
『桔平~、七瀬だよ~』
「え、あ、七瀬なした?」
『今日帰ってくるんだよね?はるちゃんが今日の飲み会参加したいって…』
「え、遥が?いんじゃね?俺は別に」
『ならいいかな!はるちゃんに言っておくね!』
あっ切れた…なんてやつだ…
あれ、何探してたんだっけ…?
「兄貴!時間ない!!」
「わかってるって!!」
こんなんになるんならはじめから準備しておけばよかった…
カメラと後なんだっけ…
思い出せないんですけど!?
あっ!!
「パソコンと資料!!」
「うるせぇ!!持ってんだろ!!」
あっ、今まで何に悩んでたんだ、先に入れてたわ。
4:59…
あと1分…
準備は…全部…終わった…
よかった……
「兄貴寝癖。置いてくよ。」
自身の準備が終わってなかった。
「俺追いかけるから先行ってて…」
その後俺は櫻に1時間説教された。
ボッコボコにされた。
家に帰る前に疲れてしまった。
その後まだまだ疲れるというのに…
「ただいま~…へ?あ、いや、まって、櫻…俺…コンビニいってくる…」
やばい…絶対遥だ…なんでいるんだよ…
「桔平…?」
ここから少しの間俺は気を失っていたらしい。
原因はわかってた。
ちょうど高校2年になるときに、俺は遥と付き合い始めた。
それから1年何事もなく続いてたつもりだった。
ある時夢を見た。
遥が他の男と歩いていた。
こっちを睨んでいた。
それは紛れもなく俺の親友だった。
「あいつ振ってきたくせにまだ好きなんだよ~」
これは夢じゃなかったんだ。
次の日全く同じことが起きた。
そこから恋愛なんてできなかった。
女に近づくことさえできなかった。
学校では自分を作っていた。
卒業する頃にはだいぶ慣れて、仕事をするようになってからはその事さえ忘れていた。
ただ恋愛となるとそうはいかなかった。
それもあって今まで告白してきた人達のことは振ってきた。
こんなこともしてられないと今回戻ってきたが、こうなるとまた振り出しに戻った気分だった。
「兄貴!梅村さん!!!電話!!!」
「もひもひ……」
『なんて声出してんのさ…今日帰ったんだよね?どう?』
「さっきまで調子悪くて寝てまひた…」
『はぁ!?帰って早々寝てた!?なんて男なのあんたは…』
梅村さんのその声で八割は目が覚めた。
多分この人会社にいるはずなのにな。
課長の『梅村!!少しは黙れこの!!』って声が聞こえてこないということは外か早上がりかのどちらかだろう。
『とりあえずいいひといたらおしえて!今日早上がりだから!遊んでくる!ばいばい!!』
「あっはっあっ……切れた…」
切れたと同時に引き戻される現実。
自分から切り出すべきか否か。
それを考える必要はなかったようだ。
「桔平…大丈夫?」
「お、おう。久しぶり…だな」
こうして始まった二人の会話。
正直早く終わらせたかった。
話したくない。
「あっ、七瀬からだ、私先いくね…!」
よかった……
遥の奥でウィンクをしてる櫻。
手を回してくれたのは他でもない、櫻だろう。
俺の友達との仲が異常と言っていいほど良い櫻は同級生に友達がいない変わったやつだ。
4時半…?
家出るのが…5時…
「は!?え!?やべぇって!!!なんでもっと早く起こしてくんなかったんだよ!!!!」
「起きると思ってたからだよ!!!そしたら今まで寝てるんだもん!!!馬鹿兄貴!!!」
こんな言い合いしてる暇ねぇ!!
何持ってくんだっけ…あれ、あれ?
「櫻これ…」
「こうなると思って用意しておいたの!!スーツケースに詰めちゃって!!早く!!!」
なんて気の利く妹なんだ…
俺とは違う…いやそうじゃねぇ、早く詰めよ。
カメラも持って、後は…後は……
ブーッブーッブーッブーッ
誰だよこんな時に…
『桔平~、七瀬だよ~』
「え、あ、七瀬なした?」
『今日帰ってくるんだよね?はるちゃんが今日の飲み会参加したいって…』
「え、遥が?いんじゃね?俺は別に」
『ならいいかな!はるちゃんに言っておくね!』
あっ切れた…なんてやつだ…
あれ、何探してたんだっけ…?
「兄貴!時間ない!!」
「わかってるって!!」
こんなんになるんならはじめから準備しておけばよかった…
カメラと後なんだっけ…
思い出せないんですけど!?
あっ!!
「パソコンと資料!!」
「うるせぇ!!持ってんだろ!!」
あっ、今まで何に悩んでたんだ、先に入れてたわ。
4:59…
あと1分…
準備は…全部…終わった…
よかった……
「兄貴寝癖。置いてくよ。」
自身の準備が終わってなかった。
「俺追いかけるから先行ってて…」
その後俺は櫻に1時間説教された。
ボッコボコにされた。
家に帰る前に疲れてしまった。
その後まだまだ疲れるというのに…
「ただいま~…へ?あ、いや、まって、櫻…俺…コンビニいってくる…」
やばい…絶対遥だ…なんでいるんだよ…
「桔平…?」
ここから少しの間俺は気を失っていたらしい。
原因はわかってた。
ちょうど高校2年になるときに、俺は遥と付き合い始めた。
それから1年何事もなく続いてたつもりだった。
ある時夢を見た。
遥が他の男と歩いていた。
こっちを睨んでいた。
それは紛れもなく俺の親友だった。
「あいつ振ってきたくせにまだ好きなんだよ~」
これは夢じゃなかったんだ。
次の日全く同じことが起きた。
そこから恋愛なんてできなかった。
女に近づくことさえできなかった。
学校では自分を作っていた。
卒業する頃にはだいぶ慣れて、仕事をするようになってからはその事さえ忘れていた。
ただ恋愛となるとそうはいかなかった。
それもあって今まで告白してきた人達のことは振ってきた。
こんなこともしてられないと今回戻ってきたが、こうなるとまた振り出しに戻った気分だった。
「兄貴!梅村さん!!!電話!!!」
「もひもひ……」
『なんて声出してんのさ…今日帰ったんだよね?どう?』
「さっきまで調子悪くて寝てまひた…」
『はぁ!?帰って早々寝てた!?なんて男なのあんたは…』
梅村さんのその声で八割は目が覚めた。
多分この人会社にいるはずなのにな。
課長の『梅村!!少しは黙れこの!!』って声が聞こえてこないということは外か早上がりかのどちらかだろう。
『とりあえずいいひといたらおしえて!今日早上がりだから!遊んでくる!ばいばい!!』
「あっはっあっ……切れた…」
切れたと同時に引き戻される現実。
自分から切り出すべきか否か。
それを考える必要はなかったようだ。
「桔平…大丈夫?」
「お、おう。久しぶり…だな」
こうして始まった二人の会話。
正直早く終わらせたかった。
話したくない。
「あっ、七瀬からだ、私先いくね…!」
よかった……
遥の奥でウィンクをしてる櫻。
手を回してくれたのは他でもない、櫻だろう。
俺の友達との仲が異常と言っていいほど良い櫻は同級生に友達がいない変わったやつだ。
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