21 / 35
君を絶対…
目も綺麗
しおりを挟む
◇◇◇
船から降りて、ゆのかは再び、ホペ州に足を踏み入れた。
目的地は、決して戻りたくなかったゆのかの家。父の形見で宝物のギターを取りに帰ってきた。
(誰にも…見つかりませんように……)
ゆのかの願いが叶ったのか、禁海法のおかげか…海とホペ州を隔てる巨大な壁の傍には、誰もいなかった。
だが、少し街中を歩くと、人も増えてくる。ゆのかは絶えず、辺りをキョロキョロ見渡していた。
(使用人さんが…私のことを、諦めるなんて、思えない……
おばあ様と、航ちゃんが帰ってくるまでに…死ぬ気で私を、捜しているはず……)
自分が不在の時に、ゆのかに逃げられたとなれば、祖母はおそらく、ゆのかを監視していた者を、クビにするだけでは気が済まないはず。他の者にも、飛び火するかもしれない。
きっと今頃、使用人総出で、血眼になって、ゆのかを捜しているだろう。
(それなのに…“この服”を着て…本当に、大丈夫かな…?)
『ゆのかが着てた黒い服じゃ、逆に怪しいから…これ、着ていけ!』
シャワーを浴びた後、あいるにそう言われ、服を渡された。
確かに、あいるの言っていることは一理ある。家出をしたのは夜。だからゆのかは、目立たないよう、わざわざ黒い服を選んだ。太陽が顔を出した今、全身黒ずくめでは、逆に目立ってしまう。
だが、ゆのかは、納得していなかった。
(ちょっと、派手っていうか………目立つっていうか……
うぅっ…落ち着かない………)
色とりどりのフルーツが描かれた真っ白なシャツに、伸縮性のあるジーンズ生地のパンツ。
普段、校則をきちんと守った制服か、部屋着か…たまにパーティーでドレスを着るくらいだったゆのかにとって、Tシャツ1枚というカジュアルな服装で出歩くのは、少し抵抗があった。
(首も、スースーしてるし…落ち着かない…)
ちなみに、髪はウィッグをつけて、上から白いロゴの入った紺色のキャップを被っている。これまで、髪を切りに行く暇もなく、ずっと伸ばしっぱなしにしていた髪は、ウィッグのおかげで現在茶髪で緩くウェーブがかったボブとなっている。
「ねぇ。」
「……!!」
うみが突然、ゆのかに話しかける。ゆのかの体は、ビクン!と飛び跳ねた。
ちなみに、うみはずっと、ゆのかの横を歩いていた。だが、人に見つからないようにと、無言で壁の内側に入ってきて、そのままだった。
(こんな、強くて格好いい人が……一体、私なんかに何の用だろう………?)
頭をフル回転させて、うみのゆのかへの用事を、必死に探し出す。
けど、そんなものは見当たらず…ゆのかは覚悟を決めて、返事をする以外、方法はなかった。
「は…………い……」
「変装、誰にやってもらったの?」
「え……あ……
あいる…さん……です……」
「そうなんだ。
雰囲気、結構変わったよね。そういうのも似合ってるじゃん。」
「…………へ?」
「普段は、そういう服着るの?」
「あ……や………その……」
風のように過ぎていく他愛のない会話に、ゆのかはついていけない。
(今、何て言われた……?
えっと…褒めてもらったら…お礼を言って………質問もされたから、答える……
なんて言えば…いいの…?“身に余るお言葉、感謝いたします”は、固いかな…?でも、友達みたいに話すのは、絶対違うし……)
気取ったパーティーでは、返事に定型文があるため、こんなに言い淀むことはない。だが、家に戻るという極度の緊張状態で、フランクに話されても、人見知りのゆのかは対応しきれない。
(ありゃ。
結構緊張してるなぁ。)
うみからすれば、普段女子と話す時と、あまり変わらないスピードで喋った。内容も、いつもと大して変わらない。普通なら、何かしらの反応があるはずだ。
(それでも、こんなに会話できないってことは…やっぱ、『ギター壊す』って言ったことに、ビビっちゃったかな?
目も全然合わないし……ここは一旦、誤解を解くしかないか。)
「あのさ、」
「あのっ…」
2人の声がかぶる。うみは目を丸くし、ゆのかはもう一度体を震わせた。
「ん?」
「あ…ご……ごめん…なさい…」
「全然。どうしたの?」
「や…その……えっと……」
沈黙が流れる。ゆのかは、なんて言えばいいのか、分からなくなってしまった。
「ごっ……ごめん…なさい……」
「何が?」
「え…その……」
ここ数年、ずっと自分を押し殺して生活してきたゆのかは、自分の気持ちを伝えることが難しくなり、意見を主張することさえ、恐怖を感じてしまう。
(言葉を遮っちゃって……?
それは、さっき謝ったっ……じゃあ、なんて言えばいいか、分からないから……?
でも…そんな、まだ言葉が拙い子どもみたいな言い訳……通用するの…?
そもそも……こんなことに巻き込んで…その謝罪も、できてないし……おにぎり作る手間をかけたのに……それも、謝ってない…………)
ゆのかは…Tシャツの裾を、ギュッと握る。
(早く…何か言わなきゃ……この人を、イライラさせちゃう………
この人、怒らせたら………私…きっと、どうすることも、できない………)
だが、ゆのかの思いに反して、言葉が詰まってしまう。
ゆのかの手が、カタカタ震えた。
すると、その手が掴まれた。
「え……ひゃっ」
うみに手を引っ張られて…気づけば、ゆのかは建物の壁に背を預けていた。
そして、うみが、ゆのかに覆い被さるように、壁に手をついている。
(え……?
え…ええっ?!)
目の前には、うみの顔。体同士は、かなり近い。
(何…これ……なんで私……こんな体勢になっているの…?
こんな、至近距離で…怒られるの……?!早く何か、言わなきゃ……えっと……えっと……!!)
いわゆる“壁ドン”を、人生で初めてされたゆのかは、怒られると思い込みビクビクしてしまう。
(こんな状況、星さんに見られたら…半殺しじゃ済まないだろうなぁ。)
うみは、今にも泣き出してしまいそうなゆのかを見て、苦笑いした。
「ごめんね?ちょっと我慢してて。」
「……っ、あの…」
「しー。」
うみは人差し指を、自分の唇に当てた。すると
「おい、全然いねぇぞ?!」
「まさか、マジでもう別の州にいるんじゃねぇだろうな?!!」
野太い声が、この辺り一帯に響き渡る。
うみの体の後ろから、見覚えのある服を着た男2人が見えた。
(あの人達…家の人!!)
高貴な兵隊の制服のような服は、州長の使用人であることを表す。
ホペ州民は皆、そのことを知っているため…ピリピリした雰囲気の使用人からとばっちりを受けないように、逃げるように道をあけた。
そんな緊迫した状況の中で……ただ1人、うみは笑っている。
「馬鹿だよね。目当ての人が、こんなに近くにいるのに、気付かないなんて。」
余裕げに笑ううみに、ゆのかは違和感を覚えた。
(この人……どうして……あの2人が、私の家の使用人さんだって分かったの…?)
しかも、ゆのかが使用人の存在に気づく前に、うみはゆのかの手を引いていた。
理由を聞こうかどうか迷ってしまう。すると…
「おいオマエら!!
朝っぱらから、イチャつくんじゃねぇよ!!」
使用人の怒りの矛先が、最悪の方向に向いてしまった。視線は、明らかにゆのか達の方を向いている。
ゆのかは硬直して……うみの背中の向こう側から目が離せなくなってしまった。
おそらく、ゆのかを一晩中捜した疲れが溜まっているのだろう。使用人はイライラをぶつけるように、ゆのか達に近づいてくる。
(やだっ…こっち来る………私って、気づかれたら……家に、連れ戻される!!)
するとうみは、なんの躊躇もなく、ゆのかの顎を軽く持ち上げて、自分の視線と合わせた。
「アイツらと、目、合わせちゃ駄目。」
「?!!!」
「大丈夫だよ。俺だけ見てて?」
青と言うには深く、海面に反射する光のように煌めいた瞳が…ゆのかの目に飛び込んでくる。
その瞬間…ゆのかは、なんとも言えない気分になった。
だがそれは、決して嫌な気分ではなくて
(すごく、澄んだ……紺碧の、瞳……)
恐怖すら忘れてしまう…不思議な感覚だった。
「海……」
「ん?」
「目も…海、みたい………綺麗…」
うみは、そんな目を細めて笑う。
「くすっ……そっちか。
ありがと。またそんなこと言ってくれるんだ。」
ゆのかだけに聞こえるように、うみは囁く。ゆのかは、ハッと我に返った。
(思わずっ…口に出しちゃった…!!)
どうやら、無意識に言っていたようで…ゆのかは慌てて、手を口に当てた。
絶対に捕まってはいけない人達が、すぐそばまで迫っている。そんな危険な状態で、無意識に喋ってしまう自分が、ゆのかは信じられなかった。
船から降りて、ゆのかは再び、ホペ州に足を踏み入れた。
目的地は、決して戻りたくなかったゆのかの家。父の形見で宝物のギターを取りに帰ってきた。
(誰にも…見つかりませんように……)
ゆのかの願いが叶ったのか、禁海法のおかげか…海とホペ州を隔てる巨大な壁の傍には、誰もいなかった。
だが、少し街中を歩くと、人も増えてくる。ゆのかは絶えず、辺りをキョロキョロ見渡していた。
(使用人さんが…私のことを、諦めるなんて、思えない……
おばあ様と、航ちゃんが帰ってくるまでに…死ぬ気で私を、捜しているはず……)
自分が不在の時に、ゆのかに逃げられたとなれば、祖母はおそらく、ゆのかを監視していた者を、クビにするだけでは気が済まないはず。他の者にも、飛び火するかもしれない。
きっと今頃、使用人総出で、血眼になって、ゆのかを捜しているだろう。
(それなのに…“この服”を着て…本当に、大丈夫かな…?)
『ゆのかが着てた黒い服じゃ、逆に怪しいから…これ、着ていけ!』
シャワーを浴びた後、あいるにそう言われ、服を渡された。
確かに、あいるの言っていることは一理ある。家出をしたのは夜。だからゆのかは、目立たないよう、わざわざ黒い服を選んだ。太陽が顔を出した今、全身黒ずくめでは、逆に目立ってしまう。
だが、ゆのかは、納得していなかった。
(ちょっと、派手っていうか………目立つっていうか……
うぅっ…落ち着かない………)
色とりどりのフルーツが描かれた真っ白なシャツに、伸縮性のあるジーンズ生地のパンツ。
普段、校則をきちんと守った制服か、部屋着か…たまにパーティーでドレスを着るくらいだったゆのかにとって、Tシャツ1枚というカジュアルな服装で出歩くのは、少し抵抗があった。
(首も、スースーしてるし…落ち着かない…)
ちなみに、髪はウィッグをつけて、上から白いロゴの入った紺色のキャップを被っている。これまで、髪を切りに行く暇もなく、ずっと伸ばしっぱなしにしていた髪は、ウィッグのおかげで現在茶髪で緩くウェーブがかったボブとなっている。
「ねぇ。」
「……!!」
うみが突然、ゆのかに話しかける。ゆのかの体は、ビクン!と飛び跳ねた。
ちなみに、うみはずっと、ゆのかの横を歩いていた。だが、人に見つからないようにと、無言で壁の内側に入ってきて、そのままだった。
(こんな、強くて格好いい人が……一体、私なんかに何の用だろう………?)
頭をフル回転させて、うみのゆのかへの用事を、必死に探し出す。
けど、そんなものは見当たらず…ゆのかは覚悟を決めて、返事をする以外、方法はなかった。
「は…………い……」
「変装、誰にやってもらったの?」
「え……あ……
あいる…さん……です……」
「そうなんだ。
雰囲気、結構変わったよね。そういうのも似合ってるじゃん。」
「…………へ?」
「普段は、そういう服着るの?」
「あ……や………その……」
風のように過ぎていく他愛のない会話に、ゆのかはついていけない。
(今、何て言われた……?
えっと…褒めてもらったら…お礼を言って………質問もされたから、答える……
なんて言えば…いいの…?“身に余るお言葉、感謝いたします”は、固いかな…?でも、友達みたいに話すのは、絶対違うし……)
気取ったパーティーでは、返事に定型文があるため、こんなに言い淀むことはない。だが、家に戻るという極度の緊張状態で、フランクに話されても、人見知りのゆのかは対応しきれない。
(ありゃ。
結構緊張してるなぁ。)
うみからすれば、普段女子と話す時と、あまり変わらないスピードで喋った。内容も、いつもと大して変わらない。普通なら、何かしらの反応があるはずだ。
(それでも、こんなに会話できないってことは…やっぱ、『ギター壊す』って言ったことに、ビビっちゃったかな?
目も全然合わないし……ここは一旦、誤解を解くしかないか。)
「あのさ、」
「あのっ…」
2人の声がかぶる。うみは目を丸くし、ゆのかはもう一度体を震わせた。
「ん?」
「あ…ご……ごめん…なさい…」
「全然。どうしたの?」
「や…その……えっと……」
沈黙が流れる。ゆのかは、なんて言えばいいのか、分からなくなってしまった。
「ごっ……ごめん…なさい……」
「何が?」
「え…その……」
ここ数年、ずっと自分を押し殺して生活してきたゆのかは、自分の気持ちを伝えることが難しくなり、意見を主張することさえ、恐怖を感じてしまう。
(言葉を遮っちゃって……?
それは、さっき謝ったっ……じゃあ、なんて言えばいいか、分からないから……?
でも…そんな、まだ言葉が拙い子どもみたいな言い訳……通用するの…?
そもそも……こんなことに巻き込んで…その謝罪も、できてないし……おにぎり作る手間をかけたのに……それも、謝ってない…………)
ゆのかは…Tシャツの裾を、ギュッと握る。
(早く…何か言わなきゃ……この人を、イライラさせちゃう………
この人、怒らせたら………私…きっと、どうすることも、できない………)
だが、ゆのかの思いに反して、言葉が詰まってしまう。
ゆのかの手が、カタカタ震えた。
すると、その手が掴まれた。
「え……ひゃっ」
うみに手を引っ張られて…気づけば、ゆのかは建物の壁に背を預けていた。
そして、うみが、ゆのかに覆い被さるように、壁に手をついている。
(え……?
え…ええっ?!)
目の前には、うみの顔。体同士は、かなり近い。
(何…これ……なんで私……こんな体勢になっているの…?
こんな、至近距離で…怒られるの……?!早く何か、言わなきゃ……えっと……えっと……!!)
いわゆる“壁ドン”を、人生で初めてされたゆのかは、怒られると思い込みビクビクしてしまう。
(こんな状況、星さんに見られたら…半殺しじゃ済まないだろうなぁ。)
うみは、今にも泣き出してしまいそうなゆのかを見て、苦笑いした。
「ごめんね?ちょっと我慢してて。」
「……っ、あの…」
「しー。」
うみは人差し指を、自分の唇に当てた。すると
「おい、全然いねぇぞ?!」
「まさか、マジでもう別の州にいるんじゃねぇだろうな?!!」
野太い声が、この辺り一帯に響き渡る。
うみの体の後ろから、見覚えのある服を着た男2人が見えた。
(あの人達…家の人!!)
高貴な兵隊の制服のような服は、州長の使用人であることを表す。
ホペ州民は皆、そのことを知っているため…ピリピリした雰囲気の使用人からとばっちりを受けないように、逃げるように道をあけた。
そんな緊迫した状況の中で……ただ1人、うみは笑っている。
「馬鹿だよね。目当ての人が、こんなに近くにいるのに、気付かないなんて。」
余裕げに笑ううみに、ゆのかは違和感を覚えた。
(この人……どうして……あの2人が、私の家の使用人さんだって分かったの…?)
しかも、ゆのかが使用人の存在に気づく前に、うみはゆのかの手を引いていた。
理由を聞こうかどうか迷ってしまう。すると…
「おいオマエら!!
朝っぱらから、イチャつくんじゃねぇよ!!」
使用人の怒りの矛先が、最悪の方向に向いてしまった。視線は、明らかにゆのか達の方を向いている。
ゆのかは硬直して……うみの背中の向こう側から目が離せなくなってしまった。
おそらく、ゆのかを一晩中捜した疲れが溜まっているのだろう。使用人はイライラをぶつけるように、ゆのか達に近づいてくる。
(やだっ…こっち来る………私って、気づかれたら……家に、連れ戻される!!)
するとうみは、なんの躊躇もなく、ゆのかの顎を軽く持ち上げて、自分の視線と合わせた。
「アイツらと、目、合わせちゃ駄目。」
「?!!!」
「大丈夫だよ。俺だけ見てて?」
青と言うには深く、海面に反射する光のように煌めいた瞳が…ゆのかの目に飛び込んでくる。
その瞬間…ゆのかは、なんとも言えない気分になった。
だがそれは、決して嫌な気分ではなくて
(すごく、澄んだ……紺碧の、瞳……)
恐怖すら忘れてしまう…不思議な感覚だった。
「海……」
「ん?」
「目も…海、みたい………綺麗…」
うみは、そんな目を細めて笑う。
「くすっ……そっちか。
ありがと。またそんなこと言ってくれるんだ。」
ゆのかだけに聞こえるように、うみは囁く。ゆのかは、ハッと我に返った。
(思わずっ…口に出しちゃった…!!)
どうやら、無意識に言っていたようで…ゆのかは慌てて、手を口に当てた。
絶対に捕まってはいけない人達が、すぐそばまで迫っている。そんな危険な状態で、無意識に喋ってしまう自分が、ゆのかは信じられなかった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
白椿の咲く日~ひそかな恋、遠い日の思いは
紫さゆり
恋愛
結婚を控えた真由子は、久しぶりに異母姉の稚子(わかこ)と会う。
真由子の母の雪江は、大学教授であり著名な歌人の水上実之(みなかみさねゆき)の後添いとして水上家に嫁いだ。
婚約者の諒人(りょうと)のことなど、真由子は稚子と色々語り合ううち、庭の白椿の木は真由子がなついていた異母兄、靖之が植えたものだと知る。
白椿の木をめぐっての、ひそかな大人の恋物語です。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる