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4.ずっと、見てましたよね。私の胸
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予想だにしなかった男の言葉に、女はただただ驚いているようだった。彼女の傍で男は、社会的な「死」を覚悟していた。
女は沈黙の後、口を開いた。
「・・・ずっと、見てましたよね。私の胸」
男は何も言うことができない。
「いつも、私の胸を盗み見ていましたよね」
「・・・はい」
もう一度女に問われ、男は俯いたまま薄い唇を動かした。
「あなたの、じっとりした視線を感じていました。見ていないふりをしていても、わかるんですよ。私、とても不快でした。」
「・・・すみません」
女の言葉を聞き、男は謝るしかなかった。
「・・・でも、それがたまらなかったんです。あなたの薄汚い欲望に塗れた視線が、私の胸に注がれるのが。」
女はうっとりするような目をして、そう言った。彼女の瞳には、ぎらぎらしたものが宿っている。
「・・・私の胸、もっと見たいですか?」
彼女の問いに、男は蚊の鳴くような声で「はい」と答えた。
女は蠱惑的な笑みを浮かべながら、部屋のドアを閉めた後で、胸元のボタンをゆっくり外していく。白い清楚なブラジャーに包まれた、見事な乳房が男の目前に現れる。
「・・・!」
男は言葉を失った。見たくてたまらなかったものが、今目の前に出現しているのだ。その夢のような瞬間が信じられなくて、男はひどく混乱した。
「おにいさん、女の子を知らないのね。おっぱいくらいでそんなに取り乱して」
女は男を揶揄うように言う。
「そういう私も、処女なんだけど」
彼女の言葉に、男はさらに驚く。処女であるにも関わらず、こんな大胆なことを!・・・彼女もまた、抑圧された欲望を抱えていたのかもしれない。
男はもう、生々しい肉欲を隠すことなく、女のブラジャーに包まれた重たげな乳房をじっと凝視し続けた。女は男の視線に感じているかのように頬を上気させ息を荒くしながら、挑発するかのように、両手で胸を揉んだり、両乳房をぎゅっと寄せ合ったりしている。それから女はブラジャーの隙間に指を入れ、乳首を弄り出した。
男はたまらなくなり女の体に手を伸ばしたが、彼女は男の腕を握り、それを制した。
「見るだけですよ、古本屋さん。」
男は女に触れたくてたまらなかったが、彼女の言葉におとなしく従った。
「でも、見るだけだったら、何をしてもいいんですよ。お兄さんも自分の気持ちいいところ、おっぱいを見ながら、好きなだけ触ったらいいんじゃない?」
女は、男の隠しようもなく膨らんでいる部分を指差した。興奮のるつぼにある男は夢中でズボンとショーツを脱ぎ、女の前にむさくるしい自分自身を曝け出した。
男はイチモツを握りしめながら、女が自分の乳首をブラジャー越しに弄る様子を、目を皿のようにして凝視した。摘んだり引っ張ったりしているうちに、レースの下着越しにうっすらその形を露わにし始める。
女は、男がぐちょぐちょと音を立てながら自分の欲望を慰めている様子を見て、嫌悪感といじらしさと興奮が混ざりあったような顔をした。もっともっと、自分を穢す感覚が欲しくて、女はブラジャーを外し、裸の乳房を男に見せつけた。
男は、生身の女の乳房を、物心ついてから初めて目の当たりにした。日にさらされていない透き通るようなミルク色の肌に、サーモンピンク色の小さな二つの乳首が飾られている。
女は愛おしむようにその突起を指で摘んだり、しごいたり、撫でたりして弄んでいる。男の心は、女の美しくも淫らな姿でいっぱいになる。
男は、綺麗で健康的なおっぱいを見ているだけで性欲がむらむら湧き上がってくるのを感じた。瞬きをするのも忘れ、女のむき出しの乳房に見入り、男性自身を握った右手を激しく動かした。
「・・・あっ・・・!」
男は急いでティシュを抜き取り、精を解き放った。女は乳房を放り出したまま、男の様子をじっと見ている。
「すごい・・・興奮したんですね」
女は、どこか楽しげに言う。男は、消えてなくなってしまいそうな程の羞恥心と自己嫌悪が、胸の中に押し寄せてくるのを感じた。
彼女は男が身じまいをするのを見届けてから、無造作に床に落ちていたブラジャーを拾い、身に付け出した。
「あっ・・・あの・・・」
ふいに気まずくなった男は、女に何か言葉をかけようとした。
「あの・・・桃、ありがとうございました」
男が言うと、女は微笑みながら、
「ああ、あの桃、冷やして食べると美味しいですよ。」
女はまるで、先ほどの淫靡な出来事などなかったかのような面持ちで、そんなことを言う。
「そ、そうですか。僕、も、桃好きなんです」
男も女に倣い、何気ない様子で言ってみた。
「あの桃、甘くて、汁がいっぱいこぼれてくるんです。」
だが、エロティックな妄想を掻き立てる女の囁くような一言で、男は取り乱してしまう。
「じゃあ、また」
女はそう言うと立ち上がり、一度も後ろを振り返らずに、男の店を後にした。
その夜、男は女の乳房を独り思い出しながら、じゅるじゅると卑猥な音を立てながら、冷やした桃にむしゃぶりついた。
女は沈黙の後、口を開いた。
「・・・ずっと、見てましたよね。私の胸」
男は何も言うことができない。
「いつも、私の胸を盗み見ていましたよね」
「・・・はい」
もう一度女に問われ、男は俯いたまま薄い唇を動かした。
「あなたの、じっとりした視線を感じていました。見ていないふりをしていても、わかるんですよ。私、とても不快でした。」
「・・・すみません」
女の言葉を聞き、男は謝るしかなかった。
「・・・でも、それがたまらなかったんです。あなたの薄汚い欲望に塗れた視線が、私の胸に注がれるのが。」
女はうっとりするような目をして、そう言った。彼女の瞳には、ぎらぎらしたものが宿っている。
「・・・私の胸、もっと見たいですか?」
彼女の問いに、男は蚊の鳴くような声で「はい」と答えた。
女は蠱惑的な笑みを浮かべながら、部屋のドアを閉めた後で、胸元のボタンをゆっくり外していく。白い清楚なブラジャーに包まれた、見事な乳房が男の目前に現れる。
「・・・!」
男は言葉を失った。見たくてたまらなかったものが、今目の前に出現しているのだ。その夢のような瞬間が信じられなくて、男はひどく混乱した。
「おにいさん、女の子を知らないのね。おっぱいくらいでそんなに取り乱して」
女は男を揶揄うように言う。
「そういう私も、処女なんだけど」
彼女の言葉に、男はさらに驚く。処女であるにも関わらず、こんな大胆なことを!・・・彼女もまた、抑圧された欲望を抱えていたのかもしれない。
男はもう、生々しい肉欲を隠すことなく、女のブラジャーに包まれた重たげな乳房をじっと凝視し続けた。女は男の視線に感じているかのように頬を上気させ息を荒くしながら、挑発するかのように、両手で胸を揉んだり、両乳房をぎゅっと寄せ合ったりしている。それから女はブラジャーの隙間に指を入れ、乳首を弄り出した。
男はたまらなくなり女の体に手を伸ばしたが、彼女は男の腕を握り、それを制した。
「見るだけですよ、古本屋さん。」
男は女に触れたくてたまらなかったが、彼女の言葉におとなしく従った。
「でも、見るだけだったら、何をしてもいいんですよ。お兄さんも自分の気持ちいいところ、おっぱいを見ながら、好きなだけ触ったらいいんじゃない?」
女は、男の隠しようもなく膨らんでいる部分を指差した。興奮のるつぼにある男は夢中でズボンとショーツを脱ぎ、女の前にむさくるしい自分自身を曝け出した。
男はイチモツを握りしめながら、女が自分の乳首をブラジャー越しに弄る様子を、目を皿のようにして凝視した。摘んだり引っ張ったりしているうちに、レースの下着越しにうっすらその形を露わにし始める。
女は、男がぐちょぐちょと音を立てながら自分の欲望を慰めている様子を見て、嫌悪感といじらしさと興奮が混ざりあったような顔をした。もっともっと、自分を穢す感覚が欲しくて、女はブラジャーを外し、裸の乳房を男に見せつけた。
男は、生身の女の乳房を、物心ついてから初めて目の当たりにした。日にさらされていない透き通るようなミルク色の肌に、サーモンピンク色の小さな二つの乳首が飾られている。
女は愛おしむようにその突起を指で摘んだり、しごいたり、撫でたりして弄んでいる。男の心は、女の美しくも淫らな姿でいっぱいになる。
男は、綺麗で健康的なおっぱいを見ているだけで性欲がむらむら湧き上がってくるのを感じた。瞬きをするのも忘れ、女のむき出しの乳房に見入り、男性自身を握った右手を激しく動かした。
「・・・あっ・・・!」
男は急いでティシュを抜き取り、精を解き放った。女は乳房を放り出したまま、男の様子をじっと見ている。
「すごい・・・興奮したんですね」
女は、どこか楽しげに言う。男は、消えてなくなってしまいそうな程の羞恥心と自己嫌悪が、胸の中に押し寄せてくるのを感じた。
彼女は男が身じまいをするのを見届けてから、無造作に床に落ちていたブラジャーを拾い、身に付け出した。
「あっ・・・あの・・・」
ふいに気まずくなった男は、女に何か言葉をかけようとした。
「あの・・・桃、ありがとうございました」
男が言うと、女は微笑みながら、
「ああ、あの桃、冷やして食べると美味しいですよ。」
女はまるで、先ほどの淫靡な出来事などなかったかのような面持ちで、そんなことを言う。
「そ、そうですか。僕、も、桃好きなんです」
男も女に倣い、何気ない様子で言ってみた。
「あの桃、甘くて、汁がいっぱいこぼれてくるんです。」
だが、エロティックな妄想を掻き立てる女の囁くような一言で、男は取り乱してしまう。
「じゃあ、また」
女はそう言うと立ち上がり、一度も後ろを振り返らずに、男の店を後にした。
その夜、男は女の乳房を独り思い出しながら、じゅるじゅると卑猥な音を立てながら、冷やした桃にむしゃぶりついた。
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