工場勤務の結城さんは、今日も何処かで笑ってる ☆主人公総受け

まむら

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11 中野忠男3(友人/37歳) フェラチオ

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食事を終え、二人で浴室に入った。
 
適当に体を洗い、タオルでガシガシと水滴を拭い、腰にタオルを巻いたまま二人でベッドに入る。
 
 
 
「あはっ、忠男とは久しぶりだね。高校の卒業式以来?」
 
「…忘れた」
 
 
 
結城は腰に巻いていたタオルを床に放り、中野の腰タオルも同じように床に落とした。
 
男二人で乗ったベッドは少し軋み、ギシッと音を立てている。
 
中野の鼻にチュッとキスをして、結城はニコリと笑った。
 
 
 
「何だよ、それ」
 
「えー?仲良しエッチだし」
 
「あん?」
 
「ほらほら、忠男の息子さんに久々の対面~」
 
「久弥っ」
 
「わっ、ションボリしちゃって…、ふはっ、可愛い」
 
「…」
 
 
 
勝手に進めてゆく結城に、中野は何も言えず好きにさせることにした。
 
昔からそうだったように、今回もそうやって結城は楽しそうに中野の股間を見つめている。
 
何がそんなに笑えるほど楽しいのか、中野には理解できない事だったが、結城の頭の中では考え方が違うのだろう。
 
結城の常識を常識と思える人間など、いないのかもしれない。
 
こうして心が弱っている時、結城はいつでも笑いながら中野に触れてきていた。
 
それに慣れてしまった自分も、実は頭がおかしいのかもしれないが。

 
  
ペロッ
 
 
 
「…っ」
 
 
 
結城は萎えた中野のペニスを両手でそっと持ち、舌先で舐めてクスッと笑った。
 
 
 
「最近息子さん、あんまり元気ない?」
 
「…仕事が忙しいんだよ」
 
「へえ…、それは大変だ。俺が元気にしてあげるね」
 
「もう黙れよ」
 
「あははっ」
 
 
 
嬉しそうに声を出して笑う結城に、中野は大きく溜め息を吐いた。この結城のペースには付いて行けない。
 
そんな中野の様子を見て、ニッと笑いながら結城が口を開いた。
 
 
 
パクッ、ジュル…ジュル…ジュルル…
 
 
 
「んむうっ、んむっ、んむっ…」
 
 
 
ベッドに座って壁にもたれた中野の足の間に顔を入れ、結城は中野のペニスを口いっぱいに頬張りながら、頭を上下させた。
 
結城の頬が赤く染まり、チラリと上目遣いで覗き込むと、口の中のペニスが少しずつ大きくなり始める。
 
 
 
ピチャッ、ジュウウッ、…ジュルルッ、ジュプッ、ジュプッ
 
 
 
「んむっ、おぶっ、んぶっ、んっ、んうっ…」
 
「…くっ」
 
 
 
気持ちよさそうに目を閉じる中野に、結城の目がニイッと笑っている。
 
必死に涎を垂らしながらペニスを啜っている結城を見て、中野の息が一瞬止まった。
 
嬉しそうに、楽しそうに笑っている結城が、とても可愛く見えてしまった。
 
 
 
 
 
高校最後の日、卒業式が終わり、中野は家に帰るために歩いていた。
 
何かを決心した様に進む足取りは軽く、しかし表情は暗かった。
 
ふと、後ろから自分を呼ぶ声がして足を止めた。自分に声を掛ける者など、一人しかいない。
 
 
 
「忠男ーっ、待って待って!!」
 
「…久弥」
 
「探したのにいないからーっ」
 
 
 
息を切らせながらやって来た結城に、中野は暗い表情のまま視線を向けた。
 
結城はニコッと笑って中野に言った。
 
 
 
「明日、家を出るって言ってたね」
 
「…いや、今日出ることにした。もう、出て行く」
 
「ええっ、そうなの!?」
 
「住む場所も決めてあるし、アルバイトもしてる。だからもう出る。あの家に俺の居場所はないだろ」
 
「…んー」
 
 
 
少し困った様な、それとも悲しい様な、そんな笑顔で結城は中野を見ている。
 
少し考えるように視線を動かし、しばらくすると考えが纏まったようで、頷いている。
 
ズイッと顔を近づけ、ニコッといつもの笑顔で結城が言った。
 
 
 
「引っ越し祝いしようっ」
 
「はあ?」
 
「住所教えて!夕方行くから!」
 
「何でお前に…」
 
「友達だからね!」
 
「…っ、わかったよ」
 
 
 
結城の言葉に、中野は少し戸惑いながらも住所を教えた。
 
どうせ拒否してもしつこく聞いてくるのはわかっている。
 
それに、友人ならばそれくらい、教えてもいい。
 
住所をメモし、結城は嬉しそうに笑いながら去っていった。
 
先程まで暗かった心が少しばかり晴れたようで、中野は空を見上げてふうと息を吐き出した。
 
夕方来ると言うのであれば、何か食べる物を買っておこうと思い、中野は結城の好きな食べ物を買うことにした。せっかく引っ越しを祝ってくれると言うし。
 
そして、中野は家に帰った。
 
すぐに少ない荷物をまとめ、家族に別れを告げる。
 
家族の誰一人、悲しむ者や寂しがる者はいない。別にどうでもよかった。
 
これから新たな住処へと移り、新たな出会いと、新たな人生を送るために、中野は家を出たのだ。
 
安いアパートを契約し、しばらくはアルバイトで貯めていた金で生活をする予定だ。
 
新生活を送るための生活用品など一つもなく、部屋の中はとりあえず買っておいた布団が一色ポツンと置かれているだけ。
 
どうせ自分一人しかいない部屋だ。布団だけでもあれば、それで十分だった。
 
シンと静まり返る部屋で佇み、中野は黙ったままぼんやりとしていた。外が暗くなったことにも気付かず、明日からの生活を考えているわけでもない。
 
ただ、何となく、頭の中が真っ白になっていただけだった。
 
別に、悲しいわけでも寂しいわけでもない。そう、ただ、何となく、だ。

 
  
ピンポーンッ
 
 
 
「…っ!!」
 
 
 
突然鳴ったチャイムに驚き、少し肩をビクッとさせた。
 
しばらく何もせずじっとしていただ、声の主に気付くとすぐに扉へと向かった。
 
 
 
「忠男ーっ、いるんでしょーっ、おーいっ、忠男ーっ」
 
「あーっ、煩いっ、近所迷惑だろ!!すぐ出るから待ってろ!!」
 
 
 
大声で自分の名前を叫び続ける結城に、中野は叱りながら扉を開けた。
 
目の前には結城がいて、相も変わらずニコニコと笑顔で、嬉しそうにこちらを見ている。
 
 
 
「なかなか返事がないから、いないかと思ったー」
 
「ちょっと考え事してただけだ」
 
「へえ?」
 
「…とにかく、入れよ」
 
「あはっ、お邪魔しまーす」
 
「…はあ」
 
 
 
元気よく部屋に入る結城に、先程まで真っ白になっていた思考が色付いたようだった。
 
きっと何もない部屋でボケッと立っていたせいだと無理やり考え、扉に鍵を掛けた。
 
結城はポツンと置かれている布団を見ながら笑い、中野を見た。
 
 
 
「布団しかない、あははっ」
 
「まだ何も準備してないからな。そのうち揃える」
 
「布団があるなら寝る時は寒くないし、いいんじゃないかな」
 
「…ああ、そうだ。…そうだよな」
 
 
 
そうだ、布団があれば夜は寒くないし、よく眠れるだろう。
 
食事や机やタンスなんてそのうち揃うし、何も心配するようなこともない。
 
頭のどこかで、独りでいることが不安だったのかもしれない。
 
だが、結城が笑ってそう言うものだから、そうなのだと納得できた。
 
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