憧れの異世界で極楽至上のハーレムを

ゆのや@1作品書籍化!!(予定)

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第1章――7 【 センリVS魔剣/吸血鬼と共に 】

第66話 エピローグ

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シエルレントを脅かし続けた殺人鬼は去り、町には再び活気が戻って来た。

「くあぁぁぁ。このまったりした感じも久々な感じがするわー!」
「ここの所ずっと忙しなかったもんね」

 魔人――ベルクトさんとの戦いの後、彼の遺体と魔剣は衛兵によって回収され、そして両者とも各団体の会議の末、魔法都市・クローナ魔法大学と呼ばれる所に預けられることとなった。その内ベルクトさんの遺体は、魔剣を使い続けたことによる肉体の影響を研究として利用されることとなった。彼の遺体は、いつの日か魔剣に取り憑かれた人間も解放できる魔法や特効薬が開発されるかもしれない、そんな未来への希望の一部となったのだ。

 復讐しかなかった彼の人生が、こうしてわずかでも誰かを救う未来に繋がるのであれば、それは彼にとっても本望だったと僕は信じたい。

 そして魔剣の方は、魔法大学の管理の元、厳重に保管されることとなった。破壊するということも勿論議題に上がったが、そもそも魔剣と呼ばれる代物事体が希少ならしく、破壊するのは惜しいとのことでその結論へと至った。

 かくして復讐の壮絶な人生は幕を閉じられ、町もまだ一連の事件を起こした首謀者の正体に混乱しているが、とにもかくにも再び平和が訪れたことには変わりない。

 それでも失ったものは多く、得たものは少ない。皆がその犠牲となった者たちを弔うように、町は連日賑わいムードが続いていた。天へと上った者たちに、この平和が届きますようにと。

「というかリリス。本当に何も覚えてないの?」
「しつこいわよ。私は興味ないことは一切覚えない質なの。十年以上も前のことなんてほとんど覚えちゃいないわ」
「でも、どこかの村に泊ったことは覚えてるんでしょ?」
「私は旅人よ。旅人が行く先々の村に泊りまるのは至極当然のこと。泊まった村なんて数えきれないほどあるし、男も数えきれない食ったわ」
「ほんと少しは性欲抑えた方がいいよ……」
「今はセンリとしかしてませーん」

 結局、ベルクトさんの故郷を滅ぼした魔族とやらはリリスではなかった。

 リリスの主張も村に泊って男共を食った(性的な意味で)という部分こそ認めているが、しかし肝心の村を滅ぼしたという点に関してはきっぱりと否定している。

「センリは私のこと疑ってるの?」
「そんな訳ないでしょ。僕はリリスを信じてる。キミの目を見れば、嘘を吐いてないことなんてすぐ判るよ」
「お子ちゃまねぇ。魔族は嘘が得意なのよ?」
「でもリリスは僕と出会ってから一度も嘘を吐いたことはないでしょ?」

 その言葉にリリスは虚を突かれたように目を見開いたあと、くすっと笑って、

「私のパートナーが呆れるほど純粋だから、嘘を吐いても嘘にならないのよ」
「むぅ。また子ども扱いする」
「私からしてみれば貴方はまだまだ親離れできないお子ちゃまよ」
「リリスは僕の親じゃなくてパートナーでしょうが」
「ふふっ。そういうムキになる所、すごく子どもみたい」
「むぅ!」
「あははっ」

 からかってくるリリスに、僕は拗ねた子どものように頬を膨らませる。なんだか本当に子どもとして扱われている気がして、それが悔しくて、僕は笑うリリスにギュッと抱きついた。

「あら、授乳の時間かしら?」
「赤ちゃんまで退行しちゃってるじゃん! これは僕が男だってリリスに分からせようと思って抱きしめたんだけど?」
「ふぅん。私にはまるで、拗ねて親に八つ当たりしようとする子どもに見えるわ」
「かっちーん。流石にその言い方には怒ったよ」
「ふふっ。じゃあ、次はどうするの?」
「こうしてやる」

 なんだか上手いように誘導されている気がする。そう感じながらも、僕は怒りを露にするようにリリスとの顔の距離を詰め、

「「――んっ」」

 そして、彼女の柔らかな唇に、自分の唇を押し付けた。

「――。……これで終わり?」
「そんなわけないでしょ」
「ふふ。そうよね」

 僕は子どもじゃないから、ただ軽く触れ合う程度のキスなんかじゃ満足しない。

 その意気にリリスは嬉しそうに口許を綻ばせると、そのまま瞼を閉じた。

 僕も彼女とほぼ同時に瞼を閉じて、そして今度はさっきよりも深いキスを交わす。

「「んぅんっ……ちゅぱっ……ちゅっ……んんんっ」」

 強く。もっと強く。お互いの熱を貪るように、僕とリリスは抱きしめ合いながら深い口づけを交わす。

 たっぷりと三十秒。お互いの唇を堪能し合って、

「リリス。続き、しよっか」
「珍しい。センリが積極的」
「ここのところ忙しくて、あまりできなかったでしょ」
「あはっ。なんだ。センリもちゃんと男じゃない」
「だからそう言ってるでしょ。それに、今回色々と助けてくれたお礼もまだできてなかったからさ」
「……そうね。なら今夜は、私が満足するまで付き合ってくれるってことでいいのね」
「あはは。搾り取る気マンマンだね」
「お預されてた分。しっかりと満たしてもらないと」

 抱きしめる互いの身体が、言葉を重ねるごとに火照っていくのがよく分かる。

「センリ。もう興奮してる。いつになく硬く元気になってるって、服越しから伝わってくるわよ」
「うっ。なんか恥ずかしいな。リリスとすること期待してるみたいで」
「恥じらうことなんかないわよ。むしろ私は嬉しいわ。センリから私のことを求めてきてくれて」
「あはは。そういえばいつもはリリスが誘ってくるもんね」
「違うわセンリ。私は誘ってるんじゃない。する気マンマンで貴方を襲ってるの」
「性欲強いなぁ」
「そんな私は嫌いかしら?」
「ううん。大好き」
「くすっ。そう言うと思った。ご褒美にキスしてあげる」
「――んっ」

 ご褒美というより、リリスが我慢しきれなくて強引に迫ったようなキスだ。けれど、これも悪くない。

 リリスとすることはいつだって、僕に鮮烈な刺激とこれまで体験したこともないような高揚をくれる。

 だから僕は、キミから離れられないんだ。

「センリ」
「……なに?」
「今夜は、一緒に|溺《おぼ」れましょう。底のない、快楽の海に」
「……いいよ。僕も、今夜はリリスのこと、いっぱい抱きしめたい」
「えぇ。貴方が満足するまで、私を抱いて」

 二人で溺れていく。底のない、快楽という名の海に。

 満たして、満たし合って――そして、僕とキミの中に芽生えた確かな絆を確かめよう。

「はぁぁ。この熱にうなされるような感覚も久しぶりね。今夜は思う存分楽しめそう」
「……この淫乱吸血鬼」

 こうして、久しぶりの吸血鬼との夜の宴は、陽が昇るまで続くのだった――。

 余談だが、陽が昇ってからもさらに2回戦があったことは、ここだけの話。
 
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