アゲインスト・レグナ

神猫

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<Chapter1>始動

<1-7>特別実戦試験③

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奏翔と蒼葉が校舎から出ると、試験場は想像通り生徒で溢れかえっていた。

上の順位を目指そうと気合を入れていたり、試験への恐怖からブルブルと震えていたり、パートナーと熱心に戦略を立てていたり、パートナーの恋人同士が堂々とキスしていたり・・・・最後のは何か違った気がするし、そこで大きな爆発音がした気もするが、とりあえず様々な生徒がいた。

「私たちのクラスの試験会場は・・・左側だね」
試験会場の前にある掲示板の見取り図で自分たちの試験場を確認し、奏翔と蒼葉はそこへと歩いていく。

右側にある試験場の一つ一つはそれほど大きくなく5,6メートルほどで正方形型に区切られていた。
戦うにしては少し狭すぎないか、と奏翔が考えていると蒼葉が訪ねてくる。

「天宮君は今回、目標の順位とかあるの?」
「目標か・・・そういう蒼葉はどうなんだ?」
「もちろん目指すは1位!!って言いたいところなんだけど、みんな強いからな~。まあ、なんとか学年で30位ぐらいにいけたらな~って思ってるよ」

30か・・・あれ?内の高校の1年生って軽く三桁超えてなかったけ?

「そういえば、1年って何人いるんだっけ?」
「大体、500人とちょっとぐらいだったと思うよ」
さらっと返す蒼葉に奏翔は内心驚愕する。

蒼葉さん・・・それ、充分やで。

「でも、今回使えるの変換魔法と私の苦手な水魔法だけだからな・・・うまく立ち回れるかどうか・・・」
「へ、へー魔法ね。そうか~水魔法ね・・・」

魔法もあるのかー、もはやなんでもあるんじゃないか?この世界・・・
本当にファンタジックな世界に来ちゃったな~と考えたためか、奏翔の口調は棒のようになってしまっていたが、幸い蒼葉がそれに気づくことはなかった。

*****

途中で道の一つに入り、二人でまたある程度歩くと、今度は両側にある形となった試験場が4組のスペースになったのか、見覚えのある顔が増えてきた。そこには試験場うちの一つの前で、腕を組んで唸っている桐嶋の姿もあった。
それに気づいた奏翔は、桐嶋に声をかける。
「悪い、遅くなった」
「本当に遅いぞ、こんな気持ちの持ちようじゃ1位になれないだろうが!」
「お前・・・1位目指してるのか?」
「当たり前だろ!中学の時には果たせなかった雪辱を6月の今日、果たすんだ!」
そう心に決めて拳を掲げる桐嶋の目は奏翔には燃えているように見えた。

・・・だが、桐嶋。お前の横にいるのは、戦闘経験値の初心者だぞ。

奏翔が何とも言えない気持ちでいると、会話が終わったと思ったのか蒼葉が話しかけてくる。
「じゃあ、私の試験会場、向こうだからこれで・・・頑張って!天宮君!桐嶋君!」
「おうよ!そっちも頑張れよ!!」
「お、おぅ・・・頑張れ~」
はきはきと返す桐嶋とは違い、奏翔はどんどん気力がなくなっていくのを感じた。

「よし!じゃあ、俺たちも行くぞ!!」
そう言って覚悟を決め、再び試験場へと入っていった。

当然覚悟が決まったのは、桐嶋だけだったが・・・
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