83 / 188
彼が魅力的だったからです!
しおりを挟む
目を覚ましたらベッドの上だった。さっきまで騒がしかったと思ったんだけど、今はすごく静かだ。
周囲には女性の騎士が数十人もいる。ぐるりと囲んで僕を見ているのだから、恐怖を覚えてしまう。しかも黙ったままで誰も話しかけてこない。
男性特区で見たことある顔がいくつもあるので護衛として配置されているんだろうけど、もう少しこう、繊細な気づかいをして欲しかった。
「おはようございます」
体を起こして挨拶をすると数十の顔が一斉に笑顔へと変わった。
なんだか怖い……。
この世界の男が女性に対して厳しい対応をする気持ちが少しだけ分かってしまった気がする。
「イオディプス君が目覚めた。ルアンナ隊長に報告してこい!」
頭に羊の角をつけた獣人の女性が命令を出したけど誰も動こうとしない。
手を出してこないけど舐めるようにして、ねっとりと見られている。男に慣れていないという部分を差し引いても少し異常だ。何を見ているのか視線を追っていくと一点に集中していた。
掛け布団を押し上げ、盛り上がっている。僕の股間、元気な息子がいた。
生理現象を見られたみたい。
かーっと顔が熱くなる。
変な汗が出てきた。
すぐ足を曲げて体育座りして隠す。
「「「えーーーーーっ!!」」」
女性騎士たちから一斉に抗議の声を出した。
さっき命令したリーダーらしき人も同じだ。みんな職務を忘れている。
「あの大きさって標準なのかな?」
「話に聞いていたよりも大きいかも」
「多分、このぐらいのサイズ」
「うそっ。あれがあそこに入るの!?」
「無理だって!」
「でもチャレンジしてみたい」
「「「わかる~~」」」
本人たちはひそひそと話しているつもりなんだけど、僕の耳にもしっかりと届いている。女性の猥談を目の前でされてしまい、さらに恥ずかしさが高まる。
もう誰でもいいから助けてっ!
「お前たちーーーーっ!!」
ドアが勢いよく開くとルアンナさんが入ってきた。
女性騎士たちは手をピシッと伸ばしておでこに当て敬礼をする。
「イオディプス君が目覚めたら教えろといっただろ! なぜおしゃべりしていた!」
「彼が魅力的だったからです!」
羊獣人の女性が即答した。後ろめたさなんて感じてないみたい。むしろ当然でしょ? みたいな態度だ。
会社で働いたことのない僕でもダメな対応だめだってわかったんだけど、ルアンナさんは怒らなかった。
「どこが魅力的だったのか教えろ! 具体的にだっ!」
まさかの発言だ。
この世界の女性を甘く見ていた。
詳細を聞こうとするなんて思わなかった!
チラッと僕のことを見てから羊獣人の女性はルアンナさんに耳打ちをする。
彼女たちの視線が、隠している股間部分に移った気がした。
「その話は間違いないな?」
「はい。私だけじゃなく、部下たちもバッチリ見ました」
「なら仕方がないな。今回は許そう。全員、別室で待機してろ」
「かしこまりました!」
許されるんだ……とあっけにとられている間に、女性騎士たちは部屋を出て行ってしまった。残されたのはルアンナさんだけ。
「寝込みを襲われないように警備していたんだが迷惑だったか?」
「そんなことないですよ」
女性騎士たちは見ていても手を出してくることはなかった。そのおかげで意識を失っている間は快適だったのだ。
上司に評価を下げるようなことを伝えなくてもいいだろう。
「ならよかった」
ほっとした顔をしながらベッドに腰掛けると、ルアンナさんは僕の頬に触れた。
「どうして僕はここで寝ていたんですか?」
部屋に案内された後、テレシアさん、レベッタさんの二人に襲われたところまでは覚えているけど、衝撃的な出来事だったこともあって詳細を覚えてないのだ。
「女性に襲われたことがショックだったみたいでな。レベッタと同じタイミングで気を失ったから、王族専用の寝室に運んだんだ」
少しだけ思い出してきた。
そういえば初めて女性の大事なところを触ってしまい、興奮しすぎて気を失ってしまったんだ。新しい体は、ああいったことに耐性がないみたい。
「君を襲ったテレシアとレベッタは拘留しているから安心していいぞ。希望する処分があったら言ってくれ」
貴重な男性を襲った罪で捕まっちゃったの!?
ダメだよ。そんなの。
「でしたら二人を解放してください」
「え? イオディプス君を襲ったんだぞ?」
「僕は二人が今まで通りの生活ができることを希望します。それが叶わないのであれば、国を出て行く覚悟もありますからね」
脅すようなことを言ったらルアンナさんの顔が真っ青になった。
頬を触れている手が小刻みに震えている。それほど先ほどの発言はインパクトが大きかったのだ。
「わ、わかった。スカーテ王女殿下に今のことを伝えよう。希望は必ず通すから早まらないでくれないか?」
「もちろんです。ルアンナさんを信じて待っています」
「ありがとう。頑張ってくるっ!」
立ち上がると走って部屋を出て行ってしまった。ドアは開けっぱなしで、ヘイリーさん、メヌさん、アグラエルさんが覗き込んでいる。
話がまとまるまで時間がかかるだろうし、三人を招き入れておしゃべりをすることにした。
もしスカーテ王女が拒否したら、一緒に拘束されている二人を奪い取ってから逃げることも出来るしね。悪い考えではないはずだ。
======
【あとがき】
AmazonKindleにて電子書籍版の予約が開始しました!
矛盾点の修正やエピソードの追加、特典SSなどあるので、読んでいただけると大変励みになります!
※KindleUnlimitedユーザーなら無料で読めます!
周囲には女性の騎士が数十人もいる。ぐるりと囲んで僕を見ているのだから、恐怖を覚えてしまう。しかも黙ったままで誰も話しかけてこない。
男性特区で見たことある顔がいくつもあるので護衛として配置されているんだろうけど、もう少しこう、繊細な気づかいをして欲しかった。
「おはようございます」
体を起こして挨拶をすると数十の顔が一斉に笑顔へと変わった。
なんだか怖い……。
この世界の男が女性に対して厳しい対応をする気持ちが少しだけ分かってしまった気がする。
「イオディプス君が目覚めた。ルアンナ隊長に報告してこい!」
頭に羊の角をつけた獣人の女性が命令を出したけど誰も動こうとしない。
手を出してこないけど舐めるようにして、ねっとりと見られている。男に慣れていないという部分を差し引いても少し異常だ。何を見ているのか視線を追っていくと一点に集中していた。
掛け布団を押し上げ、盛り上がっている。僕の股間、元気な息子がいた。
生理現象を見られたみたい。
かーっと顔が熱くなる。
変な汗が出てきた。
すぐ足を曲げて体育座りして隠す。
「「「えーーーーーっ!!」」」
女性騎士たちから一斉に抗議の声を出した。
さっき命令したリーダーらしき人も同じだ。みんな職務を忘れている。
「あの大きさって標準なのかな?」
「話に聞いていたよりも大きいかも」
「多分、このぐらいのサイズ」
「うそっ。あれがあそこに入るの!?」
「無理だって!」
「でもチャレンジしてみたい」
「「「わかる~~」」」
本人たちはひそひそと話しているつもりなんだけど、僕の耳にもしっかりと届いている。女性の猥談を目の前でされてしまい、さらに恥ずかしさが高まる。
もう誰でもいいから助けてっ!
「お前たちーーーーっ!!」
ドアが勢いよく開くとルアンナさんが入ってきた。
女性騎士たちは手をピシッと伸ばしておでこに当て敬礼をする。
「イオディプス君が目覚めたら教えろといっただろ! なぜおしゃべりしていた!」
「彼が魅力的だったからです!」
羊獣人の女性が即答した。後ろめたさなんて感じてないみたい。むしろ当然でしょ? みたいな態度だ。
会社で働いたことのない僕でもダメな対応だめだってわかったんだけど、ルアンナさんは怒らなかった。
「どこが魅力的だったのか教えろ! 具体的にだっ!」
まさかの発言だ。
この世界の女性を甘く見ていた。
詳細を聞こうとするなんて思わなかった!
チラッと僕のことを見てから羊獣人の女性はルアンナさんに耳打ちをする。
彼女たちの視線が、隠している股間部分に移った気がした。
「その話は間違いないな?」
「はい。私だけじゃなく、部下たちもバッチリ見ました」
「なら仕方がないな。今回は許そう。全員、別室で待機してろ」
「かしこまりました!」
許されるんだ……とあっけにとられている間に、女性騎士たちは部屋を出て行ってしまった。残されたのはルアンナさんだけ。
「寝込みを襲われないように警備していたんだが迷惑だったか?」
「そんなことないですよ」
女性騎士たちは見ていても手を出してくることはなかった。そのおかげで意識を失っている間は快適だったのだ。
上司に評価を下げるようなことを伝えなくてもいいだろう。
「ならよかった」
ほっとした顔をしながらベッドに腰掛けると、ルアンナさんは僕の頬に触れた。
「どうして僕はここで寝ていたんですか?」
部屋に案内された後、テレシアさん、レベッタさんの二人に襲われたところまでは覚えているけど、衝撃的な出来事だったこともあって詳細を覚えてないのだ。
「女性に襲われたことがショックだったみたいでな。レベッタと同じタイミングで気を失ったから、王族専用の寝室に運んだんだ」
少しだけ思い出してきた。
そういえば初めて女性の大事なところを触ってしまい、興奮しすぎて気を失ってしまったんだ。新しい体は、ああいったことに耐性がないみたい。
「君を襲ったテレシアとレベッタは拘留しているから安心していいぞ。希望する処分があったら言ってくれ」
貴重な男性を襲った罪で捕まっちゃったの!?
ダメだよ。そんなの。
「でしたら二人を解放してください」
「え? イオディプス君を襲ったんだぞ?」
「僕は二人が今まで通りの生活ができることを希望します。それが叶わないのであれば、国を出て行く覚悟もありますからね」
脅すようなことを言ったらルアンナさんの顔が真っ青になった。
頬を触れている手が小刻みに震えている。それほど先ほどの発言はインパクトが大きかったのだ。
「わ、わかった。スカーテ王女殿下に今のことを伝えよう。希望は必ず通すから早まらないでくれないか?」
「もちろんです。ルアンナさんを信じて待っています」
「ありがとう。頑張ってくるっ!」
立ち上がると走って部屋を出て行ってしまった。ドアは開けっぱなしで、ヘイリーさん、メヌさん、アグラエルさんが覗き込んでいる。
話がまとまるまで時間がかかるだろうし、三人を招き入れておしゃべりをすることにした。
もしスカーテ王女が拒否したら、一緒に拘束されている二人を奪い取ってから逃げることも出来るしね。悪い考えではないはずだ。
======
【あとがき】
AmazonKindleにて電子書籍版の予約が開始しました!
矛盾点の修正やエピソードの追加、特典SSなどあるので、読んでいただけると大変励みになります!
※KindleUnlimitedユーザーなら無料で読めます!
2
あなたにおすすめの小説
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。
男が少ない世界に転生して
美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです!
旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします!
交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
廻って異世界
フォウ
ファンタジー
年四回季節の変わり目毎に風邪をひく病弱体質の俺は、いつものように風邪薬を貰いに行った帰り道で異世界に飛ばされてしまったようだ。
手元にあるのは、役に立たなさそうな日本のお金と風邪薬。
放り出されたのは、人1人いない大草原。
……詰んだ。
ゲームの世界に転生?転移?してしまった俺は、ゲームキャラ達の力を借りて、生活拠点を整える。
けれど、色々ゲームとは違うようで……。
カクヨムでも連載しております。
注)挿絵のみAI利用です。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます
neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。
松田は新しい世界で会社員となり働くこととなる。
ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。
PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。
↓
PS.投稿を再開します。ゆっくりな投稿頻度になってしまうかもですがあたたかく見守ってください。
転生?したら男女逆転世界
美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。
※カクヨム様にも掲載しております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる