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街コンに参加してから数日が経った。名刺交換はしたものの、その間、侑李とは何もない。連絡先として書かれているのは仕事用のものだろうし、奈月の方だってそうだ。別にこの先を期待していたわけではないけれど、連絡先だけでも聞いていれば良かったかな、と少し後悔する。でも、すぐにその思いは打ち消した。
相手はクォーターのイケメンだ。独り身だとは言っていたが、彼女がいないわけがない。そう思った途端、胸の中に広がる苦いもの。相手から提案されたとはいえ、独身の男性の家に上がるなんて軽率だった。もし……そんなことないんじゃないかと思うが、彼に彼女がいなかったとしてもだ。
恋愛なんて自分には無理だと思ったくせに、侑李の顔がやたらと脳裏に浮かんでくるのは何故だろう。彼がイケメンだからなのか、はたまた久しぶりに仕事以外で話が弾んだ相手だからなのか。どちらにせよ、これは今までになかったことだ。
「主任、大丈夫ですか?」
無意識に出たため息を聞きつけて、亜也がこそっと声をかけてくる。そこで現実に引き戻された奈月は、慌てて姿勢を正した。仕事中に違うことを考えているなんて、気が緩んでいる。パンパンと頬を叩いて気合いを入れ直す。
「ごめん、大丈夫」
「お疲れなんじゃ……」
互いに小声で話すのは、ここが取引先の会社だからだ。いや、正確には取引先になるかもしれない会社。あの街コンの主催だったイベント会社、F&Y株式会社の本社に2人は来ている。担当者を呼び出してもらい、今は応接室に通されて待っているところだ。
ここF &Y株式会社は創立から3年足らずとのことだが、さまざまなイベントを企画し、成功させた実績がある。奈月たちが参加した街コンも彼らの実績の一つ。街コンに参加したことで、亜也がプロジェクトへの参加を打診することを提案した。
今回のプロジェクトの担当は亜也だ。1人で大きな案件を担当するのは今回が初めての彼女は、恐らく奈月よりも緊張しているだろう。だからこそ彼女の支えとならなければならいというのに、隣で心ここに在らずだったのは彼女の上司として失態だ。
奈月が亜也に微笑んでみせた時、応接室のドアが開いた。入ってきたのは長身の男性が2人。最初に入ってきたのはネイビーのスーツに銀縁の眼鏡をかけた男性。彼は奈月たちを見ると、ペコリと頭を下げた。
奈月たちが会釈を返していると、後から入ってきた男性がドアを閉めこちらに向き直る。見覚えのあるその顔に、奈月は心の中であっ、と叫ぶ。それは向こうも同じだったのか、奈月を見たブルーの瞳が大きく見開かれた。そしてすぐに朗らかな笑顔を浮かべたのは、紛れもなく小鳥遊侑李だった。
相手はクォーターのイケメンだ。独り身だとは言っていたが、彼女がいないわけがない。そう思った途端、胸の中に広がる苦いもの。相手から提案されたとはいえ、独身の男性の家に上がるなんて軽率だった。もし……そんなことないんじゃないかと思うが、彼に彼女がいなかったとしてもだ。
恋愛なんて自分には無理だと思ったくせに、侑李の顔がやたらと脳裏に浮かんでくるのは何故だろう。彼がイケメンだからなのか、はたまた久しぶりに仕事以外で話が弾んだ相手だからなのか。どちらにせよ、これは今までになかったことだ。
「主任、大丈夫ですか?」
無意識に出たため息を聞きつけて、亜也がこそっと声をかけてくる。そこで現実に引き戻された奈月は、慌てて姿勢を正した。仕事中に違うことを考えているなんて、気が緩んでいる。パンパンと頬を叩いて気合いを入れ直す。
「ごめん、大丈夫」
「お疲れなんじゃ……」
互いに小声で話すのは、ここが取引先の会社だからだ。いや、正確には取引先になるかもしれない会社。あの街コンの主催だったイベント会社、F&Y株式会社の本社に2人は来ている。担当者を呼び出してもらい、今は応接室に通されて待っているところだ。
ここF &Y株式会社は創立から3年足らずとのことだが、さまざまなイベントを企画し、成功させた実績がある。奈月たちが参加した街コンも彼らの実績の一つ。街コンに参加したことで、亜也がプロジェクトへの参加を打診することを提案した。
今回のプロジェクトの担当は亜也だ。1人で大きな案件を担当するのは今回が初めての彼女は、恐らく奈月よりも緊張しているだろう。だからこそ彼女の支えとならなければならいというのに、隣で心ここに在らずだったのは彼女の上司として失態だ。
奈月が亜也に微笑んでみせた時、応接室のドアが開いた。入ってきたのは長身の男性が2人。最初に入ってきたのはネイビーのスーツに銀縁の眼鏡をかけた男性。彼は奈月たちを見ると、ペコリと頭を下げた。
奈月たちが会釈を返していると、後から入ってきた男性がドアを閉めこちらに向き直る。見覚えのあるその顔に、奈月は心の中であっ、と叫ぶ。それは向こうも同じだったのか、奈月を見たブルーの瞳が大きく見開かれた。そしてすぐに朗らかな笑顔を浮かべたのは、紛れもなく小鳥遊侑李だった。
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