俺が好きなのはあなただけ〜恋愛初心者は極上男子の腕の中〜

鈴屋埜猫

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 じっとその姿を見ていた奈月だったが、膝立ちになるとジリジリと彼に近付いた。そして、彼の手からタオルを奪う。

「奈月さん?」

 びっくりしたように振り返った侑李の視線を遮るようにタオルを被せ、彼の髪を乾かす。指先を使えばこれくらいできる。

「ドライヤー使わないんですか?」

「いつもは使うけど」

「じゃあ、なんで……」
 問いかけようとした奈月の手首を掴み、彼が立ち上がる。いきなりの動きに、フカフカの布団の上でバランスを崩した奈月の腰を支えた彼は、タオルをベッドサイドに投げた。
 そのまま押し倒されてしまい、奈月は覆い被さってきた侑李を見上げる。寝室の電気は付いていない。灯りはドアの隙間から漏れてくるリビングの電気と、窓から差し込む月明かりだけ。でも、薄暗いからか、奈月を見つめるブルーの瞳が際立って見えた。

「本当に、いい?」

 この人は何回確認を取るんだろう。不安そうに揺れる瞳の奥に欲情を隠しながら、それでも奈月を気遣ってくれているのが分かり嬉しさが込み上げる。

「……嫌って、言ったら?」

 ほんの好奇心だった。意地悪をするつもりはない。ただ、彼がどう答えるかが気になっただけ。でも、ここで嫌だなんて、いくらなんでも酷いよね、と未経験の奈月でも思う。

「やめる」

 澱みなく答えた侑李に、思わず頬が綻んでしまう。この人は誠実な人だ、とその一言で感じた。

「やめないで」

 頬に手を伸ばすと、恐る恐るといったように手を重ねてくる。きっと奈月の怪我を心配してのこと。それがどんなに嬉しいか、彼は分かるだろうか。
 肘を付いて上体を持ち上げ、彼の唇に自分のそれを重ねる。重力に負けて布団に再び戻ろうとした奈月の後頭部を、彼の大きな手のひらが捕らえた。そして、今度は彼の方から距離を詰めてくる。
 優しい重ねるだけのキスから下唇を吸われ、小さく喘いだのを見計ったように入ってきたぬるりとした温かく柔らかな舌。歯列を割って奈月の舌を探し出した彼は、舌を絡めながら軽く吸う。

「っん……」

 ねっとりと絡まる舌の動きに翻弄されているうちに、侑李の手が奈月の腰骨を撫でた。下着を付ける前に彼にスウェットを着せられたから、今の奈月はノーブラノーパン。そのため無防備な乳房は、難なく彼の手に包まれた。

「ぁ……」

 下から持ち上げるように揉まれたと思えば、先端をピンと弾かれて甘い声が出る。身体がビクンと跳ねた拍子に、濡れた音を立てて唇が離れる。彼はそんな奈月に微笑み、スウェットを上までたくし上げてしまった。

「やぁ……」

 頭を抜いたところで脱がせるのを止められたため、まるでバンザイの状態で両手を縛られたかのようになってしまった。もちろん首から下は素っ裸。灯りは僅かとはいえ、薄暗さに慣れた今、彼にはよく見えていることだろう。

「奈月さん、綺麗ですね。肌も吸い付くように手触りがいい」

「ぅあ……」

 胸の谷間を指先で撫でられ、背中が反る。そうすると胸を突き出してしまうから、もっと触って欲しいとねだっているようだ。侑李はクスッと笑いながら、指を下へ下へと滑らせる。
 そして、奈月が閉じようとしていた足にそっとキスをした。
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