何で僕を?

大器晩成らしい

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今日は、砂浜での魔物退治。

巨大な蟹が、大量に発生したらしい。

応援要請が来て、現地に向かった。

遠目から見ても、かなり、でかい。

・・・あれ、食べたら、おいしいかな?

茹でるか、焼くか・・・

よし、半々にしよう。

片っ端から結界で囲み、半分は熱湯を注ぎ、半分は火を放り込んだ。

後は、死ぬまで放置。

死ねば、自動回収されるからね。

それも終われば、撤収。

今回も、あっけない。

このくらいなら、俺を呼ばなくても、対処できたんじゃ?

・・・まっ、いっか。

大量の蟹を手に入れたし、葵ちゃんが来たら一緒に食べよう。

喜んでくれるといいな~。


戦闘自体は短時間で終わるのに、現地への行き来は、とにかく時間がかかる。

車や、電車、飛行機があればなぁ。

トイレやお風呂はあんなに凄いのに、交通網は全然、発達していないから、不便だ。

自転車すらない。

馬 or 馬車の2択。

背がある程度伸びるまでは、馬車に乗せて貰っていたが、今では馬を巧みに操れるようになった事もあり、一人で、討伐に出るようになっていた。

気を遣わないで済むから、気楽でいい。


5日ぶりに城へと帰って来た。


馬を厩番に預け、自分の部屋へと向かう途中、魔術師長の下についている、魔術師の・・・そう、確かプレナイトって奴、そいつに呼び止められた。

「良かった、帰ってこられたのですね。丁度、月夜様の部屋へ向かう途中だったのですよ!」

テンション高っ。

「・・・何の用で?」

「召喚に成功したのでお知らせにです!」

「えっ?成功した?」

今、そう言ったか?

「召喚魔法を展開するって、聞いてないけど?」

「あっ、えっとですね・・・と・に・か・くですね。葵様本人だと確認が取れましたので、一緒に来て頂けますか?」

「何で俺が居る時にしない!討伐から帰ってきたばっかの、こんな状態じゃ、逢いに行けない。直ぐに汗と汚れを落として、着替えるから、部屋の前で待ってろ!」


葵ちゃんと別れて、8年、俺は20歳になった。

何もかも変わってしまったのだから、せめて身嗜み位はきちんとして逢いたい。

薄汚れて、汗臭いままなんて最悪だ。

何で、召喚をするって、予め伝えておかないんだ。

一番最初に逢いたかったのに。

誰よりも先に。

誰よりも、葵ちゃんを求めていたのは、俺なのだから。


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