何で僕を?

大器晩成らしい

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グスンッ

僕は思った。

あのパンツ、月夜が特注したんじゃないかって。

男しかいない世界で、あの形のパンツ、作らないよね。

前面の上部にフリルがついてて、両脇は、レースの紐をちょうちょ結び。

凄く可愛いけど、ズバリ、女性物下着。

月夜の好みに違いない。

街に出たら、下着を売ってる所に連れて行って貰って、同じ様なパンツが売られてるか、絶対に確認してやるからね。

いや、ラピスさんに訊くのが早いか?



「ほら、葵ちゃん、いつまでも拗ねてないで、笑顔を見せて(拗ねた顔も、か・わ・い・い~)」

チュッ、チュッ。

ぐい~~。

こめかみ、頬とキスされ、唇にされるまえに、ぐい~って押しのけた。

首鍛えてるの?ってくらい、ほとんど動かなかったけど・・・


「ねっ、ほら、お口開けて。あ~ん、ほら、こっちも美味しいよ」

嘘だ。

こっちの料理、可もなく不可もなくって言ってたじゃん。



着替え終わって、お姫様抱っこで、テラスに連れてきてもらった。

あ~、なるほど。

異世界って実感。

月夜が大きくなってる時点で、元の世界じゃないのは解かっていたけど。


眼下には、整えられた広大な庭と、その先には、ヨーロピアンな街並み。

道はアスファルトにも見えないし、自動車だって一台も走ってない。

徒歩か、何あれ、馬車であってるの?

馬・・・ではない、大きな生物が括り付けられて、引いてるんだけど、後で、見に行きたい。

ここからじゃ、よく見えないんだもん。

でも、馬じゃないのだけは判った。

形が違う。

そして、空に、お日様の他に、距離が遠いのか、薄っすらとだけど、大きな惑星がど~んと浮かんでる。

うん、間違いなく地球じゃないね。

ここ。



一人で座るのは、まだ危ないからって、椅子と椅子をくっつけて、月夜に凭れさせられた。

甲斐甲斐しく、僕の口に、小さく切り分けて、運んでくれるんだけど、そう簡単に、僕の拗ねた心が治ると思わないで欲しい。

パンツだけじゃないんだからね。

拗ねてる原因。

着てる服も、袖口にフリルがついてたり、花の刺繍が施されていたり、このデザイン、女物だよね。

こっち来て、数人としか接してないけど、出会った人全員、こんな可愛い服、着てなかったからね。


「この果物、甘くて、美味しいから、きっと葵ちゃんも、気に入ると思うよ。はい、お口開けて、あ~ん」

パクッ

「んっ!!美味しい!もっと食べる。あ~ん」

もぐもぐもぐ

「良かった、やっと笑ってくれた」

はっ、しまった。

美味しかったから、自然と口が緩んでたみたい。

「もう、しょうがないな~。次、服の注文する時は、僕にやらせてね」


僕は、月夜に甘いみたい。






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