何で僕を?

大器晩成らしい

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召喚が再び行われ、成功した事を知ったのは、つい昨日の事。


カルサイト王太子補佐官が、兄上からの言葉を伝えに来てくれ、そこで初めて知る事ができた。

『月夜殿が、新しく召喚された者を紹介するから、同席するように』との事だった。

兄上は、召喚時に立ち会われていて、その方と、会話も交わしたらしい。

「補佐官も、お会いになられたのですか?」

「いいえ、王太子が召喚を見に行かれている間、どんどん溜まっていく書類をそのままにもできず、代理で出来る書類だけでもと思い、捌いておりましたので」

なんだろう、黒い圧を感じる。

「兄上が申し訳ない」

兄上は好奇心が旺盛で、少し、子供っぽい所はあるが、頭の回転は速く、やる時はやるタイプだ。

その気になれば、直ぐにでも仕事を終わらす事ができる程、優秀なのに、やる気にムラがあるから、いかにやる気にさせるかに、この補佐官は頭を悩ませているようだ・・・

補佐官が優秀すぎるのがいけないのかもしれない。

安心して任せる事ができるから、平然とサボっているのでは?

「ただ、かなり気に入られたようですよ(淡い初恋ですかね、恐らく)」

「そうなのですか?どのような方なのでしょう?私も、お会いするのが楽しみです」


初め、昼だと言われていた予定が、理由は分からないのだが夕刻に変わり、また変わるのではと思いながらも、指定された場所へと向かう。

父上はまだ来られていなかったが、メンバーを見て、各長を呼んだのだと認識。

「騎士団長がまだ来ていないみたいですね。私が最後かと思い焦りました」

「「あっ」」

宰相と、兄上が同時に声を上げましたが、何の「あっ」でしょう。

まさかの、呼び忘れ、タイミング悪く、今日、明日、明後日と休暇を取って、朝から旅行へ行かれてしまったらしい。

まぁ、今日しか会えないって訳じゃないでしょうし、その内、会えるでしょう。

たぶん。

父上が入られ、私達を見て一瞬、えって顔をされたけど、何でしょう?

私達が同席するのは、予想外って事ですか?

思わず、兄上の顔を見ましたが、見事なすまし顔で、スルーされただけでした。


コンコン

ノックの音が響き、月夜殿達が来られたのを告げられ、そちらを注目すれば、扉を開け入ってくるなり、兄上達を見て、何故か、とても嫌そうな顔をしながらも、後ろに居る方の肩を抱いて、そっと前へ出るようにと促がしていた。

・・・うわ~、可愛い。

月夜殿がこちらの者に、見向きもしなかった理由が、よ~く解かりました。

兄上がとても嬉しそうな顔をし、それを見た月夜殿が不機嫌になっていく理由も、ついでに解かった気がします。


私より背が低く、華奢で、とてもじゃないけど、戦いになんて送り出せそうにない、容姿。

何歳なのでしょう。

私より下でしょうか?

でも、召喚されてきた人は、そこらに居る騎士達より、ステータスが高くなる、と言われていますが、本当でしょうか?

月夜殿と違って、話し易そうですし、訊いたら教えてくれるでしょうか。


「アンバー・オー・アブソラーノと言います。どうぞ仲良くしてください」





*ちなみに、王太子は23歳、第2王子は13歳、歳の離れた兄弟です。



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