何で僕を?

大器晩成らしい

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冒険者ギルドに着いた。

けど・・・入れない。

「お前等、入り口にたむろしてないで、とっとと帰れ」

「おわっ、酷ぇなぁ、おい」

「とか言いながら、これされないと、1日が終わった感じがしないんだろ」

「ギャハハ。マゾか!!」

仕事終わりで、酒瓶片手に、コンビニ前でたむろしている若者みたいに、座り込んでいる人達。

そして、それを、慣れた感じで、蹴散らしながら進むギルド長。

僕達は、そのすぐ後に続き、ギルドの中へと入っていった。

世の中には、いろんな人がいるんだなぁ・・・


ギルド長は、中に入ると、入り口近くにある掲示板に直行し、ざっと目を通すと、巨大蟹捕獲依頼の用紙を手に取り、そこから剥がした。

そして、それをカウンターの中へと持っていき、受付の処理を始めた。

受付してから、捕まえに行ったよ、みたいな感じにするんだと思う。

「受付は済んだから、こっちに来て貰っていいか?」

そう言って、親指をくいっと、奥の扉の方へとやった。

ラジャー

ギルド長と一緒に、その扉の中に入って行く。

・・・解体場とは違った。

保存室?

駅前のコインロッカーのでかいバージョンがずらっと並んでる。

窓から覗くと、解体前の獲物がそのまま入っていた。

窓の横に、日付が書かれた紙が貼られているけど、恐らく、持ち込まれた日だろう。

「このままの形で、取引する場合もあるし、解体して、小分けに卸す場合もある」

この中に入れてる限り、劣化したりしないらしい。

時間停止機能を付加できる人って、いるんだ・・・

月夜にこそっと、〝月夜もできる?〟って訊いてみたら、〝必要性を感じないから、チャレンジした事はないけど、葵ちゃんがどうしてもって言うなら、頑張っちゃうよ?ご褒美、何がいいかなぁ?〟って返ってきた。

確かに、無限収納に時間停止機能が付いてるから、他のに付加する必要なんてないもんね。

「(あっ、頑張んないでいいです。好奇心で、訊いただけなんで)」

ちなみに、即、否定をしておいた。

無茶振りをされたら、堪ったもんじゃないからね。

絶対、エロ関係だと思うし。






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