何で僕を?

大器晩成らしい

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「ん?どうやら、もう直ぐ着くみたいだな」

カーテンを開け、外を覗くと、馬車の速度が落ちていってるのが分かった。

《防音結界解除》

月夜が、防音結界を解除した途端、馬車の車輪?いや、後ろのリヤカーの車輪もか、地面を転がる音が重なって、かなりにぎやかだ。

ちょっと大きめの声で話さないと、何言ってるのか、聞こえないかも。

「今夜泊まる街の名前って、何て言うの?」

「モルデーヌだよ。確か、綿花作りが盛んで、綿織物が有名だった筈」

「モルデーヌね。洋服とか良いのあるかな?買い物していい?」

「あ~、残念だ。時間がない。でも、大丈夫。安心して。葵ちゃんの服は、買わなくても、いっぱいあるから。それに、作って貰ってる最中で、まだ納品されてない服も、でき次第、どんどん城に持ってきてくれるから」

時間がないって、嘘っぽいんだけど。

「それ、可愛いのばっかだよね?僕、シンプルなのが欲しいんだけど。後、どんどんって、どれだけ発注かけてるの?」

「葵ちゃんに似合うのを頼んだら、そうなった。後、TPO(時と場所と場合)に応じて服を選ばないといけないから、ラピスに相談して、それなりの量は、注文してあるよ」

「そうなったって・・・はぁ~、もういいや。でっ、洋服代、どれだけかかったの?あんなに買ったら、結構な値段、いったよね?僕も払うよ?僕の服なんだから」

「大丈夫。城で払ってくれてるから。必要経費で落ちるから」

「必要経費って・・・」

「こっちの世界に、着の身着のまま、攫ってきてるからね」

「(神様から・・・)」

「足りないでしょ?全然。実用的なのしか入ってなかったでしょ?」

「(大金が・・・)」

「それはそれ、これはこれ。攫ったのは、(神様じゃなく、)こっちの世界の人だからね。(それに、神様からの贈り物の件は、誰にも伝えていないから、葵ちゃんも言わないようにね)だから、国で生活用品を揃えるのは、当たり前。俺達は、多くの大切なものを、前の世界に置いてきたし、何の義理も無いこっちの世界の人達の為に、戦わされているのだから。城に居て、必要なものは、城から支給して貰わないとね。他にも、出たくもない催しにかり出される事もあるんだよね。パーティとかパーティとかパーティとか。その衣装等も城で用意してもらわないと、出たくもない訳だしね」

3回も言ったよ。

そんなにもパーティが嫌なの?

何か嫌いになった理由でもあるのかな?








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