何で僕を?

大器晩成らしい

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何だかんだ、長居をしてしまった敷物専門店を出て、再び馬車へと乗り込んだ。

いい買い物をしたと思う。

「いいのが見つかって良かったね(随分とご機嫌なようだ。にこにこしてて、可愛いなぁ、もうっ)」

「うん」

まけても貰えたし、満足。


敷物の店から、5分程走らせ、到着したのが、目の前の、喫茶店?

店の横には広場があり、馬車が数十台停まっている。

美味しいからと紹介されるだけあって、かなり繁盛しているみたい。

大型ショッピングモール内のフードコートくらいある広々とした店内に、びっしりと人が埋まって、お店の外にまで、行列ができ始めていた。

まだ、お昼前なのに、凄っ。

月夜に抱えられながら馬車から降り、そのまま列の後ろに並び、ガラス越しに、お店の中を覘いた。

・・・何か、周りからの視線を、めっちゃ感じるんですけど。

十中八九お姫様抱っこの所為だ。

ぅわ~///恥ずかしい。

フードを被っていたけど、片手で、引っ張ってより深く被り直し、視線から隠れるように、月夜の胸元に顔を伏せた。

僕の頭を、月夜が頬でスリスリ。

フードが外れそうなんだけど?

慌てて、フードの端を指で抓んで、押さえた。

スリスリスリスリ。

「ちょっ、止めて、脱げそうだから~」

頭をフリフリし、やっと止めてもらった。



「随分と並んでいますね」

ラピスさんが、隣の広場に馬車を停め、モカを肩に、僕達と合流。

「このお店、前は別の場所で、今の三分の一位の大きさの店舗で営業していたのですが、客がどんどん増え、行列が凄い事になって、近隣の店々から苦情が出たらしく、2年程前に、この広い土地を買い、このような大きい店を建て、移転してきたそうです。いつも混んでますが、並んででも食べたいと、美味しいと評判の、人気店なんですよ」

どうりで。

建物が新しいような気がしたんだよね。

「私は、新しくなってから来るようになったので、以前の状態を実際目にした訳じゃないのですが、侍従仲間は、とにかく何時行っても長蛇の列で、休憩の時にちょっとで行って食べられる様な場所じゃないと、休みの日に、お店が開く2時間前から並んで、やっと食べられたって言ってましたね。私も、行こうと誘われましたけど、2時間並ぶのは無理だと判断し、行きませんでした」

「うん、僕も無理。いくら美味しくても、2時間待ちは嫌だな」

「店を広くし、従業員を増やしたお蔭で、そんなに待たなくても食べられるようになったみたいですよ。先程の侍従ですが、通い易くなったって言って、週3で来てるそうです」

そんなに美味しいの?

でも週3は、流石に厭きない?






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