何で僕を?

大器晩成らしい

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「葵ちゃん?」

名前を呼ぶと、顔を俯けたまま、俺に抱き付いてきた。

えっ、何々?

葵ちゃんから抱き付いてくるなんて、珍しいんだけど?

いや、喜んでいる場合じゃないな。

「どうしたの?」

葵ちゃんの、その華奢な背中や、ウェーブのかかった、柔らかで艶やかな黒髪を撫でながら、優しく抱き締める。

首を緩く振って、〝分からない〟って、〝でも、月夜が居なかったから・・・〟って、

何、このしおしおな感じ、堪らないんだけど。

心の中で盛大に悶えながら、傍に居なかった理由を伝えた。

「ゴメンね。ちょっとおトイレに行ったついでに、小腹が空いていたから、食堂に行って、葡萄とイチゴを軽く洗って、つまんできたんだけど。ラピスに頼めば良かったね」

「いやいや、良くないよ。こんな時間に。わざわざ起こしてまで頼む事じゃないからね?」

「ふふっ、やっと顔を上げてくれた」

目尻に溜まった涙を唇で吸い取り、こめかみにキスを落とす。

服を着替えさせても、すやすやと眠っていたから、疲れているのかなって思って、そのまま、ベッドに寝かせておいてあげたんだけど・・・

「起きた時、傍に居なくて、寂しがらせちゃった?」

葵ちゃんは、俺の顔を見て、それから目を伏せ、少し考えてから、コクンと頷いた。


うぉ~~!!!

何だこれっ!?

葵ちゃんのデレが半端なく可愛い。

「次からは、すぐに戻るようにする」

葵ちゃんが目を伏せたまま、俺の胸に頬を付けて、うんうんって小さく首を縦にふって・・・

やばい、可愛過ぎて、今すぐペロッと食べちゃいたい。


あ~、でも、てっぺん越えてるしなぁ。

やっぱダメだよなぁ。

俺の下半身が自己主張をし始めているんだけど・・・心頭滅却、心頭滅却。

今日の夜まで、我慢しよう。







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