何で僕を?

大器晩成らしい

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「午後の今くらいの時間でしたら、大概、手が空いていますので、明日でも、明後日でも、葵殿のご都合にあわせますので、お話をお聞かせ頂けたらと・・・」

「明日は、冒険者ギルドに、竜種討伐の達成報告に行くのと、ちょっと、作って貰いたいのがあって、商人ギルドへ、職人を紹介して貰いに、・・・あっ、宰相さんに、果物が生る様な低木の木が無いか、訊こうと思っていたのに、すっかり、訊くのを忘れてた。(また行くの、ちょっと、面倒だし、こんな事で、会議に割り込むのも申し訳ないし、どうしよう)ん~・・・」

「果物が生る様な、低木の木ですか?」

「ええ、部屋の中に、置こうかと思って」

「部屋の中に、ですか?」

「はい。植木鉢っていう鉢の中に土を入れて、木を植え、水を上げたりして、育てるんです。こちらの世界では見かけませんけど、向こうの世界では、家の中に、緑を置くって事は、別に、珍しい事では無かったので(果物は流石に見た事は無いけど、0では無いんじゃないかな?多分、きっと、恐らく・・・世界規模で見たら、1人位、いるんじゃないかなぁ?)」

「そうなのですか、面白いですね・・・低木の果実・・低木の果実・・・ん~、ブルーベルの木なんて、どうでしょう?青い小さな実がなるのですが、甘酸っぱくて美味しいですよ?」

ブルーベリーみたいな感じ?

名前が似てるけど、どうなんだろう。

「ありがとうございます。ブルーベルの木ですね。明日、商人ギルドで、手に入るか、訊いてみます。ですので、明後日、その結果も含めて、話しに来ます」

「はいっ!お待ちしてます」

にこにこのアンバー王子に見送られながら、執務室を後にした。



ー・-・おまけ(執務室にて)・-・-


お友達になってくれるよう、直球で勝負する事にしていたのに、いざ、葵殿を目の前にしたら、言い出す事ができませんでした。

残念です。

ですが、次の約束を取り付けられたので、取りあえずは、良しとしましょう。


使って欲しいと渡された、お土産を胸に抱きながら、執務机へ移動。

インク壺とガラスペン1本を、執務机の上へと置き、追加で頂いた、もう1本のガラスペンと、インク壺やガラスペンの入っていた包みを、引き出しの中へと、大切に仕舞い込んだ。




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