午前十時を過ぎたなら ―義父との秘密が始まる―

山田さとし

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第一部 恵の選択

第六十九章 愛の誓い

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【啓介と同居 五ヶ月目】 
【20●1年4月22日 PM4:00】

一時間後。
啓介宅の浴室で。

※※※※※※※※※※※※※※※

「ふふ・・・」

義父の腕の中に抱かれながら恵がくすぐったそうに声をあげた。
先程の激しい「営み」の余韻を楽しむように男の唇が首筋を這う。

お湯の暖かさが心地良い。
二人は啓介の家の浴室で抱き合ったまま戯れていた。
何度抱いても恵への愛おしさが込上げてくる。

「恵、俺のめぐみ・・・好きや・・めぐみ・・・」

「ふう・・ん・・お義父・・さん・・・
私も・・好き・・大好き・・あぁ・・んん・・・」

恵の小さな手が湯船の中を這う。
熱くたぎるものを見つけると、嬉しそうに声をあげた。

「わぁ・・・すご・・い・・・」

さっきあんなに恵の背中に放出したのに、もう大きく息づいている。
今さらながら義父の逞しさに驚くのであった。

「そぉや、何ぼでも出来るで・・・」
男も満足気に答える。

「お前とこうしとるだけで
ビンビンになってくる・・・
恵は最高の女や・・・」

義父のこういう所が好きであった。
終わった後でも溶けてしまう位優しく、愛を囁いてくれる。
夫の武には無い愛情の深さであった。

セックスもそうであった。
ネットリと時間をかけて、身体の隅々まで味わってくれる。

足の指であろうと、恵のものなら全て愛おしそうに口に含む。
恵は女の幸せを最高に感じていた。

これ以上の官能は想像すらできなかった。
義父の愛撫に比べると夫のそれは稚拙で弱々しかった。

何よりも世界で一番愛している想いを、休む事無く囁き続けてくれる啓介の声は恵を始終快楽の海に漂わせてくれる。
恵がお礼としてこう言うだけで義父のそれは、はちきれそうに熱くなってくれるのだ。

「う・・うぅん・・うれ・・しい・・・
もっと言って、もっと愛してぇ・・・」

「おぉ、おぉ・・可愛いのぉ、めぐみぃ・・・」

そんな時、男は大袈裟に喜んでくれるのだ。
恵は快感に痺れながらも、少しだけ不安そうに聞くのだった。

例の眉を潜める表情で・・・。

「あぅ・・ふ・・・ね、ねえ・・・?
ど、どうして・・私をこんなに・・・
愛して・・くれるの・・?
私のどこ・・が好きになって・・・
くれた・・の・・・?」

「さぁ、どうやろ・・・なぁ・・」

男は唇を這わしながらはぐらかしている。

「ああ・・ん・・ず、ずる・・い・・・」
女は腹いせに熱いコックを強く握った。

「おほ・・う・・い、いたたた・・・」
男が大袈裟に痛がると女は満足したのか、尚も耳元に熱い息を吐いて聞く。

「ねえ・・ふざけないで・・・」
男はようやく降参したのか、ギュッと天使の身体を抱きしめると気持ちをこめて言った。

「全部や・・お前の全部が好きや・・・」

男の言葉が更に女を綺麗にしていく。
恵は頬を染めながらも男の愛の囁きに酔っている。

「大きな目ぇも・・・
可愛らしい唇も細い指もみんな・・・
大好きや・・・。

全部や・・・そう・・
お前さえ、おってくれたら死んでもええ・・・」

「お義父さん・・あぁ・・お義父・・・さん」

女は男の愛の言葉に口づけの嵐で答える。
湯船のお湯が揺れていく。

二人は飽きる事無く互いの唇を味わうのだった。

※※※※※※※※※※※※※※※

夕食後の場面に戻る。

(お義父さん・・大好き・・・)

いつかしら恵の指が啓介の指に絡んでいた。
夫の武に気付かれないように。

啓介の心に妖しい炎が燃え上がる。
後ろ手に組んだ二人の手が語りかけるように結ばれていく。

チラリと交わした視線が熱い。
二人は夜さえも自分達の時間にしていこうとしていた。
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