午前十時を過ぎたなら ―義父との秘密が始まる―

午前十時。
家事も一段落し、一休みできる時間だ。

主婦の恵にとって、かけがえのないひととき。
夢にまで見たマイホームでのティータイム。

だが、席を共にする男は大嫌いな義父であった。
関西弁で品が無く、恵の嫌いなタバコをふかし折角のコーヒーの味を台無しにする。

それでも家の購入費を全て出してくれた男を露骨に拒否もできない。
もどかしい時間は恵にとって複雑な気持ちを抱かせていた。

それが、ある時を境に変わってしまう。
あれほど嫌っていた男と共に過ごす時間が、切なく胸をときめかすものになっていく。

午前十時。
恵と義父、秘密の時間が始まるのだった。
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