46 / 135
第四部「不条理な記憶」
第二十一章2 届いた贈り物(挿絵付き)
しおりを挟む※※※※※※※※※※※※※※※
『貴方へのプレゼントです。
説明図に従って電源をいれてみて下さい。
素敵なメッセージが入っていますよ』
恐る恐る電源を入れると、画面が現れるまで数秒かかった。
「こ、これは・・・」
待ち受け画面が自分の写真になっていた。
しかも裸で、それに・・・。
「ああぁ・・・」
悲鳴がタメ息のように漏れた。
セックスしているシーンだった。
あお向けに寝る香奈子の両足は広げられ、浅黒い男の腹の下でペニスがヴァギナを貫いている。
写真の香奈子は抵抗もせずにカメラに顔を向けている。
予想もしない事に香奈子はひどく動揺していた。
しかもその表情はウットリとして幸せそうに笑みを浮かべているではないか。
こんな嬉しそうな顔をした事は自分でも記憶が無い。
いつのまに撮影したのだろう。
香奈子には全く、記憶がなかった。
竹内のことだから夫からスナップ写真等を入手して、
他のポルノ写真と合成したのかもしれないが、それにしても気味が悪い。
不安が益々つのっていく。
突然、着信音が鳴った。
画面に着信メールを示すアイコンが点滅している。
ヴァイブレーターも同時に作動したのか、手を震わせたむず痒い感触に不安が急速に広がっていく。
反射的に受信メールを開いた。
※※※※※※※※※※※※※※※
【香奈子様へ―その1】
タイトルに番号がついている事に、不気味さを覚えながら本文を開いた。
『愛する香奈子様、いかがお過ごしでしょうか?
昨日は大変失礼しました。
いくら長年想い続けていたとはいえ、力づくで奪った事を心からお詫びします。
でも、あなたは私を受け入れてくれました。
待ち受け画面をご覧になりましたか?
優しい笑みを浮かべ、私を愛してくれましたね。
昨日の激しいセックスは生涯忘れられないものになりました。
私は今、世界一幸せな気分を味わっております。
あなたにも感動を分けたくてメールを送りました。
添付ファイルを開いてみて下さい。
私達の熱い思い出が再現される事でしょう』
「そ、そんな・・・」
文章を読み終わって、香奈子はうめくように呟いた。
(あの写真が昨日撮影されたものだなんて・・・)
信じられない事だった。
いや、どうしても認めたくないと思う。
無理やりレイプされたというのに、あんなウットリとした表情をみせるなんてありえない事である。
悪どい竹内の事だから合成したに違いない。
納得出来ない香奈子は思いきって添付ファイルを開く事にした。
ボタンを押し、暫く待つとビデオが再生された。
1
あなたにおすすめの小説
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
