エリート妻色情飼育―性奴隷は人妻にかぎる―

山田さとし

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第四部 犠牲

第二十八章 興奮

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(い・・やぁ・・・)

握り締めた裕子の指が上下している。
先端から透明な液体を光らせたそれは別の生き物の如くうごめいている。

「は・・あ・・ん・・。」
吐息が熱い。

むず痒さを感じる。
唇を離した裕子の顔が降りていく。

「んふぅ・・・大きい・・・すご・・い・・・」
瞳を潤ませながら囁いている。

(す、すご・・い・・・)
春香の想いが裕子の言葉をなぞる。

(ほ、本当・・に・・・)
大きいと思った。

否定できない。
視線を外すことができない。
裕子の白い指が巻き付く赤黒いコックから。

春香の瞳が妖しい色に変わっていくのだった。

※※※※※※※※※※※※※※※

(こ、こん・・な・・・)
更に信じられない光景が続いていく。

「んんん・・んふっ、んんっ・・・んぐぅ・・」
愛するヒトがケダモノになっている。

裕子は狂ったように貪っていた。
春香の目の前で。

ベッドに座る醜い老人のコックを握り締めながら、美しい顔を歪ませ咥え込んでいく。

「んんあっ・・んふぅっ、んっんっ・・・。
おい・・・しい・・あふぅ・・・」

(す、すご・・い・・・)
ショックが次々と春香を襲う。

さっきまで毅然とした態度で春香をかばってくれていた裕子が、メス犬のように幸造のおぞましいペニスを咥えているではないか。

愛おしそうに味わっている。

何という屈辱。
何という淫靡な光景であろう。

怒りを通り越した切ない感覚が、絶え間なく春香の身体を這っていく。
異常な興奮が春香を包む。

喉が大きく上下した。

「おおお、おお・・・ええぞ、裕子・・・。
どや、春香・・お前も咥えたいんやろ?」

(ああぁ・・ひ、ひどい・・・)
これが、あの優しかった社長であろうか。

あんなおぞましいモノを、愛おしい裕子に咥えさせながら残忍な顔で笑っている。
春香は屈辱で真赤になった顔を幸造に向けて睨んだ。

「おほぉー・・きつうて、ええ顔や・・・
無理すんな、春香・・・。

お前は素質があるでー・・・
筋金入りの淫乱や・・・。

その証拠に・・ほれ・・・」

幸造がリモコンのスイッチを押すと、鏡だった壁に再び春香と裕子の痴態が映し出された。

『あああー、ああんっ・・・そう、もっと。
もっと、舐めてぇ・・・おネェ様ぁ・・・。
淫乱な春香をもっと虐めてぇ・・・』

怒りに燃えていた春香の顔が一気に崩れる。

「い、いやっ・・・」
顔を伏せた耳元が赤く染まっていく。

恥ずかしい自分が映っていた。
壁に映る淫靡な姿が容赦無く自尊心を攻めたてる。

「ええ声やぁ・・イヤらしいで、春香ぁ・・・」
幸造の声が心を揺さぶる。

そうなのだ。
自分はケダモノなのだ。

幸造を批判する資格など無い。
男の言う通り淫乱な女なのだ。

『んん、はあー・・・凄いっ、凄いー・・。
ああっー・・おネェ様ぁ、好きぃ・・・』

嬉しそうに淫靡な痴態を繰り広げる自分の姿が、容赦なく写し出されていく。
春香の身体にその時の快感が蘇ってくる。

(そう・・わたし・・・)

気持ちよかった。
感じていたのだ。

春香は顔を上げ画面を見つめた。

『いいわよ、春香・・そう、もっと舐めて。
あ、あぁはああっー・・いいー・・・』

裕子は激しく愛してくれた。

『ああー・・はいっ、おネェ様ぁ・・・。
春香、いいっ・・いいのぉー・・・』

巧みな愛撫は何も知らなかった春香を、完全に目覚めさせてくれたのだ。
その裕子が今、目の前にいる。

「んっんっ・・・あふぅ・・あはぁ・・・」

大きく開いた口から舌を出し、コックを舐め上げる裕子がいる。
まるで見せつけるように。

「おおお・・おほぅ・・・」
快感の声を漏らす幸造が優しく髪を撫で付けている。

(わた・・し・・・)
敗北感に打ちのめされてしまう。

尊敬し愛していた裕子をいとも簡単に操る、幸造の巨大な力に圧倒されていた。
倒錯した想いがこみ上げてくる。

羨ましかった。
置き去りにされた寂しさを感じている。

(わ、わた・・し・・・)
春香は戸惑いを感じた。

(何だろう・・この感覚・・・?)

こんな獣じみた行為なのに。
欲望が膨れていく。

もう耐えられない。
何故一人、ここにいるのだろう。

堪らなく寂しかった。
身体が震えてくる。

その時、細い肩がそっと抱きしめられた。
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