エリート妻色情飼育―性奴隷は人妻にかぎる―

山田さとし

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第九部 花嫁蹂躙

第六十五章 本心

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「いいっ・・いいっ・・・
井上君、いっちゃうぅ・・・」

女の悲鳴が心地良く耳に届く。

「はっ・・はぅっ・・おぁっ・・おおぉ・・・」
荒い息がリズムを刻む。

「お預け」の後の「御褒美」は最高だった。
この一ヶ月、悟に命じられた仕事の忙しさもあったが急に冷たい態度をとる裕子に翻弄されていたのだ。

※※※※※※※※※※※※※※※

結婚式の一週間前「秘書室で」 
20●2年9月13日AM 10:00


『どうせ、遊びなんでしょ・・・?』
『そ、そんな・・愛しています・・・』

からかうような口調にムキになって言葉を返す。

『愛しているなんて・・・
春香ちゃんはどうするの・・・?』

意地の悪い笑みを受かべ、聞き返す。

『そ、それは・・・』

答えられず俯く男に裕子が身体を摺り寄せる。
耳元に熱い息で囁いていく。

『ふふ・・・冗談よ・・・
私の方から誘ったんだから・・・』

秘書室のソファーに二人が並んで座っている。
井上は寄り添う裕子の温もりを嬉しく感じながらも、社長室のドアを心配そうに見ていた。

悟に呼び出されたのだが、社長との打ち合わせが長引いているのか30分以上も待たされていた。
連日の残業で疲れが残っていたが、久しぶりに裕子と話ができて胸が高まっていた。

この一ヶ月、電話もメールも素っ気ない返事ばかりで会ってくれることすらなかった。
上司の恋人だから当然、慎むべきなのは分かっている。

だが、あれほど激しいセックスをした仲だというのに。
特に嫌われる様子もなかったし、した記憶も無い。

婚約者を裏切っている罪悪感もあり、井上の精神は憔悴し限界に近づいていた。
だから思わず裕子に問い詰めてしまったのだ。

冷たい態度の理由を。
それが「遊びなんでしょ?」という答えだった。

『ごめんね・・・』
裕子の両手が顔を挟むようにして覗き込んでくる。

『ん・・・』
軽くだが唇に触れた柔らかな感触が嬉しかった。

『だって・・本気になっちゃいそうで・・・』
小さなキスを繰り返しながら囁きが続く。

『怖かったの・・・』」
最後の言葉の後、ネットリと舌が絡んできた。

『んっ・・・んふぅ・・・』

(ゆ、裕子・・さん・・・)

社長室のドアが開かないか不安になりながらも、誘惑に負けた男は裕子の唇を貪っていく。
ピチャピチャと曇った音が秘書室に響いている。

婚約者の春香は研修で一日不在と聞いていたが、もしもこの場面を見られでもしたらと更に罪悪感が増すのだった。

『私も・・愛してます・・・』
長いキスの後、オデコをつけるようにして囁いた。

『大好きよ・・井上君・・・』
『裕子さん・・・』

再び唇が重なり激しく舌を絡ませ合っていく。
二人の両手は互いの背中を泳ぎながら引き寄せる。

『ふふ・・言っちゃった・・・』
男の肩に顎を乗せ、嬉しそうに呟いている。

それは裕子の本心だった。
罠にかけるために井上を誘惑したのだが、純情な心をいたぶるうちに本気で好きになっていたのだ。

それでも悟や幸造への愛と忠誠は変わらない。
二人の奴隷である幸せを捨てる気持ちは無いのだ。

春香と井上を夫婦として奴隷にする。
悟と孝造の企みに裕子もゾクゾクしていた。

裕子にとって春香も井上も可愛い恋人なのだから。
二人を共に愛している。

そして。
三人で「御主人様達」の奴隷になるのだ。

『愛してるわ・・ボウヤ・・・』
囁く裕子の瞳が妖しく燃えていくのだった。
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