母子(おやこ)スワッピング -ママ(母さん)を愛しすぎて-

山田さとし

文字の大きさ
38 / 172
第三部 守(まもる)と正(ただし)

第五章 沈黙

しおりを挟む
【ただし16歳】
【2016年 9月10日】

その日の夜。
高杉家のリビングで。

※※※※※※※※※※※※※※※

「へぇー、そうなの・・・?」
守について楽しそうに話す息子に笑みをこぼした。

どちらかというと口数が少なく、いつもは秋穂の方が多く話すのだが今日は饒舌になっている。
彼とはよほど馬が合うのだろうか、それとも何か良いことがあったのか表情も明るくなったような気がする。

「ふふふ・・・」
嬉しそうに白い歯をこぼす母を見て胸が熱くなる。

守の母についてバストが大きいことを山田のエピソードを交えて話したのだが、ツボに入ったのかいつになく笑い声を上げている。
彼女の美しさにも触れたいが、母さんの方が勝っていると言ってしまいそうで抑え目に話した。

「小宮君のお母様にも会ってみたいわね?」
素直な気持ちで言った。

この土地に引っ越してきて、秋穂も友人を作ろうと思ってはいたが中学校のPTAで知り合った人達も転校したこともあり、ママ友のように仲良くなれるほどではなかった。
パートタイムの仕事先も人の入れ替わりが激しく、事務的な付き合い以外は無い。
守の美少年ぶりから美人だと想像できる。
手前味噌かもしれないが息子の正さんもクールなイケメンだから、きっと話が合うに違いないと思うのだ。
正さんの話によると自分と同様に母一人子一人の母子家庭で、しかも美少年の息子と二人きりの生活について話せたら今の悩みも少しは和らぐ気がするのだけど。

話が一段落すると不意に沈黙が続いた。
食後のコーヒーも飲み終わり、秋穂は後片付けを口実にキッチンに向かった。
胸がドキドキしている。
息子が向ける視線が強く感じたから。
いつになく自信に満ちた表情が、二人の時間を別のものに変えそうで怖くなったのだ。

(母さん・・・)
キッチンカウンター越しに見える母をジッと見つめる。

テーブルで向かい合いながら久しぶりに多く話した。
夜のイタズラの背徳感から最近は会話も途切れ勝ちだったから正は軽い高揚感を得ていたのだ。

だが一瞬、続いた沈黙に思わず母の顔をジッと見つめてしまった。
守も自分と同様に母親に恋しているという事実を知り、後ろめたさが和らいだ気がした正は、いつもと違い視線を外すことなく見つめ続けてしまった。
だからだろうか、母の方が先に目を逸らし逃げるように席を立った。

正はフッと口元を綻ばせた。
何を焦っているのだろうか。
今日は悩みを守と共有できたではないか。
別に母が遠くに逃げて行った訳ではない。
ずっと同じ屋根の下にいるのだ。
そう。
母と自分はずっと一緒に暮らしていく。
大好きな母といつまでも。

「じゃあ、部屋に行ってるね・・・」
ワザと明るい声をかけた。

「おやすみなさい・・・」
秋穂は少しホッとした表情で声を返した。

このまま息子に見つめられていると、どうにかなってしまいそうで怖かったから。
リビングを出ていく後姿を追いながら小さく囁いた。

「あとで・・ね・・・」
やがて訪れる息子との背徳な時間を思い浮かべ、期待と不安が入り混じった笑みをこぼすのだった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。 「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…

職場のパートのおばさん

Rollman
恋愛
職場のパートのおばさんと…

熟女教師に何度も迫られて…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
二度と味わえない体験をした実話中心のショート・ショート集です

処理中です...