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第四部 礼子(れいこ)と秋穂(あきほ)
第四章 告白
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【守と正16歳】
【2016年 9月20日】
数日後。
新人戦の翌日。
小宮家のリビングで。
※※※※※※※※※※※※
「そう・・そんなことがあったの・・・」
私の声に礼子さんは小さく頷いた。
口元が綻び白い歯を覗かせる。
悩みを吐き出してホッとした表情は、私と同様に嬉しそうに見えた。
「新人戦決勝」の翌日、私は礼子さんの家に訪問した。
笑顔で迎えてくれた彼女と暫くお茶を飲みながら雑談したのだけど、やがて互いの息子との背徳な関係を告白しだしたのだった。
最初は私からで「浴室での情事」の内容を恥ずかしさを堪えながら話し、次に礼子さんから悪戯を目撃されたところを今、聞き終えたところだった。
二人共、頬を赤く染めている。
余りにも赤裸々な告白に不条理な興奮が沸き上がってしまうからだ。
つい先日始まった淫靡な関係は既に戻ることのできない状況を迎えていた。
愛する息子との背徳な罪の重さを礼子さんも私も切なく噛み締めている。
偶然なのだろうか。
私と礼子さんは、ほぼ同じ時期に息子との関係を深め始めたのだ。
高校一年生という年齢が同じということもあったが、正さんと守君が友人だというのも理由の一つかもしれない。
これは想像でしかないが、彼らも私達と同じように悩みを打ち明け合っているのではないだろうか。
そうではないと守君はともかく、先日の正さんの大胆な行動は理解できるものではない。
守君が偶然、礼子さんの悪戯を目撃したことを正さんに告白したに違いない。
そして、それから礼子さんとの関係が深まったことを知った正さんに、妙な自信を与えてしまったのではないだろうか。
「そ、それで・・その後は・・・?」
尋ねる私に礼子さんは恥ずかしそうに声を返した。
「ずるいわ・・次は秋穂さんの番でしょ?」
言われた途端、私は更に頬を染めてしまう。
それでもジッと見つめる礼子さんの視線に逆らうことが出来なかった。
少し冷めた紅茶を一口飲むと、私はおずおずと口を開くのだった。
広く豪華なリビングで、私達の怪しい物語が続きを始めようとしていた。
【2016年 9月20日】
数日後。
新人戦の翌日。
小宮家のリビングで。
※※※※※※※※※※※※
「そう・・そんなことがあったの・・・」
私の声に礼子さんは小さく頷いた。
口元が綻び白い歯を覗かせる。
悩みを吐き出してホッとした表情は、私と同様に嬉しそうに見えた。
「新人戦決勝」の翌日、私は礼子さんの家に訪問した。
笑顔で迎えてくれた彼女と暫くお茶を飲みながら雑談したのだけど、やがて互いの息子との背徳な関係を告白しだしたのだった。
最初は私からで「浴室での情事」の内容を恥ずかしさを堪えながら話し、次に礼子さんから悪戯を目撃されたところを今、聞き終えたところだった。
二人共、頬を赤く染めている。
余りにも赤裸々な告白に不条理な興奮が沸き上がってしまうからだ。
つい先日始まった淫靡な関係は既に戻ることのできない状況を迎えていた。
愛する息子との背徳な罪の重さを礼子さんも私も切なく噛み締めている。
偶然なのだろうか。
私と礼子さんは、ほぼ同じ時期に息子との関係を深め始めたのだ。
高校一年生という年齢が同じということもあったが、正さんと守君が友人だというのも理由の一つかもしれない。
これは想像でしかないが、彼らも私達と同じように悩みを打ち明け合っているのではないだろうか。
そうではないと守君はともかく、先日の正さんの大胆な行動は理解できるものではない。
守君が偶然、礼子さんの悪戯を目撃したことを正さんに告白したに違いない。
そして、それから礼子さんとの関係が深まったことを知った正さんに、妙な自信を与えてしまったのではないだろうか。
「そ、それで・・その後は・・・?」
尋ねる私に礼子さんは恥ずかしそうに声を返した。
「ずるいわ・・次は秋穂さんの番でしょ?」
言われた途端、私は更に頬を染めてしまう。
それでもジッと見つめる礼子さんの視線に逆らうことが出来なかった。
少し冷めた紅茶を一口飲むと、私はおずおずと口を開くのだった。
広く豪華なリビングで、私達の怪しい物語が続きを始めようとしていた。
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