母子(おやこ)スワッピング -ママ(母さん)を愛しすぎて-

山田さとし

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第五部 禁断の果実

第二章 初めてのキス(守と礼子)

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「ん・・ふぅ・・・」
ママの息が熱い。

柔らかな唇の感触に僕は叫び出しそうだ。
薄っすらと目を開けると、ママの長い睫毛が揺れているのが見えた。

ママとキスしている。
幼い頃にしてくれた母親としてのものではない。
僕の想いに応えてくれる愛おしい口づけだ。
大好きな顔が目の前に見えることが幸福感を一層、強いものにしてくれる。

「うぅ・・・」
興奮が強すぎて、息苦しさに唇を放してしまった。

「ママ・・・」
僕は後悔しながらも愛おしい人を呼ぶ。

「まもるちゃん・・・」
僕を見つめる瞳が潤んで光を散乱させていた。

初めてのキス。
僕とママの。

勿論、僕はママ以外の人としたことはない。
触れあった唇はママだけだ。

幼い頃。
母としてのキスは何度もしてくれた。

でも、今は違う。
男と女を意識したキスなんだ。

「ママ・・・」
細い肩を抱き寄せ、ギュッとした。

「まもるちゃん・・・」
ママも両腕を背中に回している。

「大好きだ、ママ・・・」
「私も・・大好き・・・」

囁きが重なる。
窓からさしていたオレンジ色の光が弱まり、僕達のシルエットが薄闇に溶け込もうとしていた。

ママと抱き合う温もりを。
僕は心地良く噛み締めていたんだ。
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