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千姫ルート 上海要塞防衛戦4
明軍の軍議(エロ度☆☆☆☆☆)
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明軍の方はと言えば、進安が作戦失敗に怒り心頭になっているかと思いきや。
「なんとしても無傷で捕まえよ。かすり傷でもつけた者は皆首を斬る!」
遠眼鏡で千姫を見ていた進安は、未だ興奮冷めやらぬ様子で作戦失敗のことなど既に忘れているようだ。
「・・・・・・李将軍。本日はあと一刻程矢を撃ち込み、それで撤退します。明日の攻城兵器を交えての本番に備え、夜も最低限の見張りとし、早めに休息させようかと」
失敗の責を取らされるものと思っていた居勝としては、それはそれで願ったり叶ったりだ。
「む、しかし、火砲を城内に撃ち込んではならんぞ。城壁を崩すだけにせい!」
「・・・・・・心得ました」
内心では舌打ちをしながらも、まぁ、良いかとも思う。
未だ圧倒的兵力を誇る明軍において、さほど気にすることもない。
それに、こんなことは大きな声では言えないが、南京にある資金はこの人数に報酬を払うことはできない。
・・・・・・可哀想だが、兵にはもっと減ってもらわなければいけない。
それにしても、倭軍の方は未だに大砲を使わないところを見ると、意外ではあるが持ち込んでいないのかもしれない。
黄海での戦いが砲戦となったと言う情報からすれば、全て艦船に乗せているかもしれない。
だとすれば、やはり北と西からの攻めは行うべきではないだろう。
軽く挨拶を済ませ、進安の幕舎を出、上海要塞に目を向ける。
居勝には今気になっていることがある。
それは・・・・・・。
「何故、味方の悲鳴しか聞こえぬ?」
矢を受ければ、誰だって悲鳴を上げる。
我慢強い者は腕を貫かれても声を上げなかったりもするが、普通は耐えられない。
現に、矢ではないが、敵の烏銃の弾を受けたこちらの兵の悲鳴はそこかしこから聞こえてくる。
倭兵の全てが我慢強いなどあるはずがない。
「・・・・・・これは、城内にも仕掛けがあると考えるべきだな。まぁ良い。あと一刻もすれば兵をさげるのだ」
それよりも今居勝がやるべきことは、味方の火砲をどのように配置するかを練ることだ。
当然、堀を渡す橋を活用しやすいように城門を狙うのが一番だが、それは向こうにとっても分かりきっていること。
それに、城壁を崩す目的なら、崩しやすい場所を狙うべきだ。
敵の堀は少し長い板でもしいてやれば渡ることができる程度。
居勝には現実的な脅威ではないように思えた。
「本来ならもっと幅が広いのだろうに、時間が無くこのようになったのか、それともそれすら企みがあるのか。どちらにせよ、今出来ることは変わらん」
今、攻城をかけている兵の中に指揮官格の者はいない。
倭軍の驚異的な命中率を誇る銃撃を恐れてのことだ。
兵たちには銅鑼の合図で撤退せよとしか伝えられていない。
それまではひたすら矢を撃ち込むのみ。
「策が成っておれば、今頃は総力戦に移っていたかも知れぬが・・・・・・」
今さら言ってもしょうがないことではあるが、居勝にはそれが悔やまれた。
「なんとしても無傷で捕まえよ。かすり傷でもつけた者は皆首を斬る!」
遠眼鏡で千姫を見ていた進安は、未だ興奮冷めやらぬ様子で作戦失敗のことなど既に忘れているようだ。
「・・・・・・李将軍。本日はあと一刻程矢を撃ち込み、それで撤退します。明日の攻城兵器を交えての本番に備え、夜も最低限の見張りとし、早めに休息させようかと」
失敗の責を取らされるものと思っていた居勝としては、それはそれで願ったり叶ったりだ。
「む、しかし、火砲を城内に撃ち込んではならんぞ。城壁を崩すだけにせい!」
「・・・・・・心得ました」
内心では舌打ちをしながらも、まぁ、良いかとも思う。
未だ圧倒的兵力を誇る明軍において、さほど気にすることもない。
それに、こんなことは大きな声では言えないが、南京にある資金はこの人数に報酬を払うことはできない。
・・・・・・可哀想だが、兵にはもっと減ってもらわなければいけない。
それにしても、倭軍の方は未だに大砲を使わないところを見ると、意外ではあるが持ち込んでいないのかもしれない。
黄海での戦いが砲戦となったと言う情報からすれば、全て艦船に乗せているかもしれない。
だとすれば、やはり北と西からの攻めは行うべきではないだろう。
軽く挨拶を済ませ、進安の幕舎を出、上海要塞に目を向ける。
居勝には今気になっていることがある。
それは・・・・・・。
「何故、味方の悲鳴しか聞こえぬ?」
矢を受ければ、誰だって悲鳴を上げる。
我慢強い者は腕を貫かれても声を上げなかったりもするが、普通は耐えられない。
現に、矢ではないが、敵の烏銃の弾を受けたこちらの兵の悲鳴はそこかしこから聞こえてくる。
倭兵の全てが我慢強いなどあるはずがない。
「・・・・・・これは、城内にも仕掛けがあると考えるべきだな。まぁ良い。あと一刻もすれば兵をさげるのだ」
それよりも今居勝がやるべきことは、味方の火砲をどのように配置するかを練ることだ。
当然、堀を渡す橋を活用しやすいように城門を狙うのが一番だが、それは向こうにとっても分かりきっていること。
それに、城壁を崩す目的なら、崩しやすい場所を狙うべきだ。
敵の堀は少し長い板でもしいてやれば渡ることができる程度。
居勝には現実的な脅威ではないように思えた。
「本来ならもっと幅が広いのだろうに、時間が無くこのようになったのか、それともそれすら企みがあるのか。どちらにせよ、今出来ることは変わらん」
今、攻城をかけている兵の中に指揮官格の者はいない。
倭軍の驚異的な命中率を誇る銃撃を恐れてのことだ。
兵たちには銅鑼の合図で撤退せよとしか伝えられていない。
それまではひたすら矢を撃ち込むのみ。
「策が成っておれば、今頃は総力戦に移っていたかも知れぬが・・・・・・」
今さら言ってもしょうがないことではあるが、居勝にはそれが悔やまれた。
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