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迎撃宣言(2)
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甲斐達が3階に上がろうとした時、吉良が階段の踊り場に立って待ち構えていた。
吉良は眼鏡を胸ポケットに入れファイティングポーズを取り「助ける」と強く念じる。
「さぁ、きたまえ。」
「きたまえって……。」
姫乃にしてみれば笑いをこらえるのに必死だった。見よう見まねでファイティングポーズなど取っているようだが隙だらけだ。
「組長、ちょいと爺さんに教育させて下さい。残りの3人をお願いします。」
「わかった。」
「じゃあ、副組長。」
そう言って裕が吉良の横を通り過ぎようと階段を駆け上る。
「行かせんよ。」
吉良は、裕に殴りかかる。裕はヘルメットで受けた。
裕は、階段を転がり落ちる。
「裕!」
姫乃は足元に転がってきた裕を見た。気絶している。
殴り方は素人そのものだった。格闘経験どころか、レッスンを受けたこともあるまい。せいぜいボクシングの中継を見たレベルだろう。
だが、裕は吹っ飛ばされ気絶させられた。ひょっとしたら脱いだらスゴイ肉体が現れるのかもしれない。
「姫乃、大丈夫か?」
「大丈夫ですよ、隙だらけですから、かわして一撃入れればケリはつけられます。」
姫乃はゆっくり階段を上り間合いを詰める。吉良の右パンチをかわし、がら空きの右わきに渾身の正拳を打ち込んだ。
「ぐっ。」
なんだ、鉄板を殴ったようだ。
拳に激痛が走る。ひょっとしたら骨が折れたかもしれない。
ろっ骨を折って這いつくばらせるだけの一撃なのに、なぜだ?
吉良の右腕が振り回され姫乃を襲う。痛みをこらえかわし、吉良のがら空きの金的に左足で前蹴りを見舞う。
当たる寸前で左腕でケリが止められてしまう。
吉良は左手で姫乃の足を握る。ブーツを通しても相当な力がかけられていることがわかる。作業用の保護ブーツでなければすねの骨が砕けているかもしれない。
「じじい、てめえ、何もんだ?」
「ただの弁護士だよ。」
吉良は、左手一本で姫乃を持ち上げる。痩せているが姫乃とて成人男性。60キロを切らない。
その姫乃を、吉良は左手一本で振り回す。
あまりの光景に甲斐も誰も言葉を失った。
吉良は姫乃を振り回し、十分に勢いが付いたところで投げた。
「章!」
章の頭部に姫乃の頭部が叩きつけられた。それぞれのヘルメットが砕ける。
倒れた二人を本座がひざまついて見る。当然、2人とも気絶していた。
吉良が階段を降りる。
「撃て!」
甲斐の号令で、忠がサブマシンガンを構え引き金を引く。無論甲斐もサブマシンガンを撃つ。
二人の集中射撃を全身に受け吉良は、後ろに吹き飛んだ。
二人はマガジンが空になるまで撃ち続けた。
「やったよな。」
マガジンを交換しながら裕がつぶやいた。
「さすがに堪えるな。」
ゆっくりと吉良は、体を起こした。来ている服はボロボロになっている。
「ゾンビかよ……。」
忠が、サブマシンガンを構える。
「先生!下がって。」
甲斐には聞き覚えのある声だった。
忠が声のする方を見上げるとキラキラひかる金色の物が飛んできた。
「画鋲?」
ヘルメットやポリカーボネイトのスクリーンに遮られ、画鋲は床に散乱した。何のダメージもない。
「なんだこりゃ。」
「とっさにあったもん投げつけただけだろ。気にすんな。」
二人の会話を聞きながら甲斐は、襟に針を刺されたことを思い出した。
「気をつけろ、何かするかもしれん。」
「何ができるんすか、こんなんで。それよりあの爺さんです怖いのは。」
サブマシンガン2丁の集中射撃、全弾当たってはいまいが、それなりの数が当たったはず。ボディーアーマーを着込んでいるのかもしれないが、全身くまなく覆えるわけでもないし、ましてや頭部に何も着用していない。ガンマニアの本座にしてみれば、吉良の方が恐怖の対象だった。
吉良はゆっくり立ち上がる。
「白野君、黒江ちゃん、逃げていないのか?」
黒江?あの嬢ちゃんか。甲斐が上を見ると手すりから顔を見せている。
「甲斐さん。」
「お嬢ちゃんか。」
甲斐はグロック19を手にした。サブマシンガンは先ほど撃ち尽くしたのでこれとレッドホークしかない。
甲斐がグロックに持ち変えている間に黒江は、踊り場に出ていた。
「もうやめて下さい。なんで私たちを狙うんですか。」
「俺をはめたからさ。」
ゆっくりと狙いをつける。
「危ない!黒江ちゃん。」
白野はダッシュで階段を降りる。
甲斐は引き金を引いた。
白野が黒江を押し倒すのは辛うじて間に合った。
「白野君!」
白野のわき腹が鮮血に染まっていた。
吉良は眼鏡を胸ポケットに入れファイティングポーズを取り「助ける」と強く念じる。
「さぁ、きたまえ。」
「きたまえって……。」
姫乃にしてみれば笑いをこらえるのに必死だった。見よう見まねでファイティングポーズなど取っているようだが隙だらけだ。
「組長、ちょいと爺さんに教育させて下さい。残りの3人をお願いします。」
「わかった。」
「じゃあ、副組長。」
そう言って裕が吉良の横を通り過ぎようと階段を駆け上る。
「行かせんよ。」
吉良は、裕に殴りかかる。裕はヘルメットで受けた。
裕は、階段を転がり落ちる。
「裕!」
姫乃は足元に転がってきた裕を見た。気絶している。
殴り方は素人そのものだった。格闘経験どころか、レッスンを受けたこともあるまい。せいぜいボクシングの中継を見たレベルだろう。
だが、裕は吹っ飛ばされ気絶させられた。ひょっとしたら脱いだらスゴイ肉体が現れるのかもしれない。
「姫乃、大丈夫か?」
「大丈夫ですよ、隙だらけですから、かわして一撃入れればケリはつけられます。」
姫乃はゆっくり階段を上り間合いを詰める。吉良の右パンチをかわし、がら空きの右わきに渾身の正拳を打ち込んだ。
「ぐっ。」
なんだ、鉄板を殴ったようだ。
拳に激痛が走る。ひょっとしたら骨が折れたかもしれない。
ろっ骨を折って這いつくばらせるだけの一撃なのに、なぜだ?
吉良の右腕が振り回され姫乃を襲う。痛みをこらえかわし、吉良のがら空きの金的に左足で前蹴りを見舞う。
当たる寸前で左腕でケリが止められてしまう。
吉良は左手で姫乃の足を握る。ブーツを通しても相当な力がかけられていることがわかる。作業用の保護ブーツでなければすねの骨が砕けているかもしれない。
「じじい、てめえ、何もんだ?」
「ただの弁護士だよ。」
吉良は、左手一本で姫乃を持ち上げる。痩せているが姫乃とて成人男性。60キロを切らない。
その姫乃を、吉良は左手一本で振り回す。
あまりの光景に甲斐も誰も言葉を失った。
吉良は姫乃を振り回し、十分に勢いが付いたところで投げた。
「章!」
章の頭部に姫乃の頭部が叩きつけられた。それぞれのヘルメットが砕ける。
倒れた二人を本座がひざまついて見る。当然、2人とも気絶していた。
吉良が階段を降りる。
「撃て!」
甲斐の号令で、忠がサブマシンガンを構え引き金を引く。無論甲斐もサブマシンガンを撃つ。
二人の集中射撃を全身に受け吉良は、後ろに吹き飛んだ。
二人はマガジンが空になるまで撃ち続けた。
「やったよな。」
マガジンを交換しながら裕がつぶやいた。
「さすがに堪えるな。」
ゆっくりと吉良は、体を起こした。来ている服はボロボロになっている。
「ゾンビかよ……。」
忠が、サブマシンガンを構える。
「先生!下がって。」
甲斐には聞き覚えのある声だった。
忠が声のする方を見上げるとキラキラひかる金色の物が飛んできた。
「画鋲?」
ヘルメットやポリカーボネイトのスクリーンに遮られ、画鋲は床に散乱した。何のダメージもない。
「なんだこりゃ。」
「とっさにあったもん投げつけただけだろ。気にすんな。」
二人の会話を聞きながら甲斐は、襟に針を刺されたことを思い出した。
「気をつけろ、何かするかもしれん。」
「何ができるんすか、こんなんで。それよりあの爺さんです怖いのは。」
サブマシンガン2丁の集中射撃、全弾当たってはいまいが、それなりの数が当たったはず。ボディーアーマーを着込んでいるのかもしれないが、全身くまなく覆えるわけでもないし、ましてや頭部に何も着用していない。ガンマニアの本座にしてみれば、吉良の方が恐怖の対象だった。
吉良はゆっくり立ち上がる。
「白野君、黒江ちゃん、逃げていないのか?」
黒江?あの嬢ちゃんか。甲斐が上を見ると手すりから顔を見せている。
「甲斐さん。」
「お嬢ちゃんか。」
甲斐はグロック19を手にした。サブマシンガンは先ほど撃ち尽くしたのでこれとレッドホークしかない。
甲斐がグロックに持ち変えている間に黒江は、踊り場に出ていた。
「もうやめて下さい。なんで私たちを狙うんですか。」
「俺をはめたからさ。」
ゆっくりと狙いをつける。
「危ない!黒江ちゃん。」
白野はダッシュで階段を降りる。
甲斐は引き金を引いた。
白野が黒江を押し倒すのは辛うじて間に合った。
「白野君!」
白野のわき腹が鮮血に染まっていた。
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