21グラムの悲しみ

Melissa

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ひとりぼっち。

失った時

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 目の前に横たわる過去の産物達を見ていると過去の事を思い出していた、出会った頃の色んな事が頭を埋め尽くす。
 まだこんなに綺麗なのにそこに沙優はいない。
沙優……私の中に生き続ける。
 この冷たかった小屋がどこか暖かい、手についた血が心地よく感じる。

 この小屋から出ることができない、この小屋から出たらもうあの2人をいなくなる様な気がした、もういないのに……
 
 でも悲しくは無かった、もうわからなくなっていた…
 沙優の横に寝転んで、目を瞑る、この状態でなぜ沙優と同じになれない、沙優と一緒に去りたかった、和葉が羨ましい。
 目を開けると沙優の顔がこんなにも近くにある、頬に触れてみようかな、今は触れる…
冷たくなった頬に手を触れてみる、柔らかい、死んでいるのに、こうしているうちに目を開けるんじゃないか、怒ってほしかった。
 目を開けることはやはり無かった。

 和葉の存在を忘れていた、和葉は俺に殺されたかったのか、私が和葉を殺すまで沙優は完成されてなかった、人を殺さない私が殺す所を見れてそれは完成だったのか、今でもわからない。

 人を殺してしまった、でもそんなことはどうでも良い、自分が無くしたものを観れる瞬間なのだから。
 あの時のナイフの感触、肌に突き付け、少し力を込めると入り込む……グリップのプラスチックの手触り、全てが忘れられない、ここに私の思いを置いていく、ここでみんな死んだのだ。

 もう何日ここにいたのだろう。
 腐敗臭さえも心地よくなってきた、ここに私はなぜいるのだろう、沙優がいるから?   違う、ここが私の全て、和葉だったの物の目が私を見ている、見ている気がする。
 


 何も考えるのをやめよう……感情要らない。

ここを出よう、心地悪くなる前に。

 沙優…和葉…沙優…そして私……さよなら……

寒くなってきた小屋を逃げる様に……


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