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第2章
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「シュウ君 ななナァー 旅行行かへん お留守番してるって言ったんや そしたら お母さん そうって言って なんか ほっとして 喜んでるみたいやったでー じゃまもんおらへんからなー」
「えぇー そーなんかぁー ななのちゃん それでいいんか? お母さんと・・一緒でなくて」
「うん 今のお母さん嫌いやぁー ええんやー シュウ君と一緒のほうが・・」
「あのさー 僕の実家に一緒に行こうか? 木之本という所 なんにも楽しめるとこ無いけどなー」
「ウン 行く! ええのぉー? シュウ君の育ったとこ見たいしー 行く!」
「あぁ しかたないやろー ななのちゃんと 二人っきりってわけにいかんからなー」
「なんでー あかんのかーぁ」
「あかん お嫁入前やし」
僕は、電車の切符をななのちゃんに渡しておいたので、僕は次の駅から乗ると言ってあった。電車に乗り込むと、彼女は珍しくタイトなスカートで来ていた。だけど、乗り換えの駅まで話し掛けないという約束だったから、眼で合図しただけで、お互い知らんぷりをしていたのだ。
乗り換えて、隣同士で座っていたけど、緊張しているような感じで、ななのちゃんは窓の外を見ていて言葉少なげだった。
「ななのちゃん めずらしく、今日はスカートなんだ」
「うん お出掛けだからネ 気分変えた 短パンやと 子供みたいやからー」
駅を降りて20分ほど歩くのだけど、例の帽子をリュックから取り出して、被ったと思ったら、僕の手を握ってきて歩き出していた。
「なな あんなに 長いこと 電車に乗っていたのって 初めてかも でも、畑や田んぼばっかーなんだね」
「そーだなー 田舎だからな この辺りはもっと田舎だよ」
「そーだね シュウ君もこんなとこで育ったんだ」
僕の実家に着くと、倉庫で二つ上の兄貴とそのお嫁さんが作業していた。実家は椎茸農家で、おそらく乾燥椎茸の作業をしていたのだろう。最初に、僕達の姿を兄貴が見つけて
「おう 秀 あっ お嬢ちゃん こんにちわ 暑かったろー」と、後ろから、嫁さんの かがみさんも出てきていた。
「こんにちわ お世話になります ゆきむらななのです」と、帽子を取って挨拶をしていた。
「こんにちわ まぁ 秀君 可愛らしいガールフレンドね」と、
かがみさんは僕の高校の時の同級生で、去年、兄貴と結婚して、同じ敷地内に新居を建てて、実家の椎茸農家を手伝っているのだ。だから、僕は、高校の時のことがあるので、ちょっと苦手なのだ。
そして、母屋に行って、僕の父母に紹介して・・・僕は、予め事情を説明しておいたから、それなりに受け入れてくれていた。
「ななのちゃん なんにもないところで面白くないでしょうけどね 夕方になったら、お風呂に入って 浴衣着せてあげる 近所で借りてきたの ウチは男の子ばっかーだったから」と、扇風機の風をななのちゃんに向けながら、母は苺の洗ったのを勧めてきていた。
「えー そんなのー」と、ななのちゃんは僕のほうを向いて「いいの?」と、問いかけているようで、僕は、うなずいて見せていた。
それからは、ななのちゃんは庭に向かって、絵を描いていたのだ。
「想い出だからネ 残しておきたいの」
夕方になって、母はななのちゃんをお風呂に入れて、浴衣を着せていた。ピンクに花火の絵柄で、髪の毛もかがみさんが来てくれて、長い髪の毛を上に盛るようにして、花飾りもつけて、大人っぽく仕上げていてくれた。
「シュウ君 こんなの 私 似合う?」と、僕の近くに飛ぶように走ってやってきた。
「わぁー 可愛いネ 大人っぽいなぁー」
「そう? ななは、こんなの初めて うれしい」
辺りが薄暗くなった頃、かがみさんも浴衣に着替えてきてくれて、ななのちゃんを誘って庭で花火をしてくれていた。僕は、縁側で父と兄貴とでビールを飲んでいたのだが
「やっぱり 女の子は可愛いのー あの子は特別 可愛い 無邪気で 突然 孫が出来たようなもんだ 秀が言っていたような 暗いとこ感じさせないようだな」と、見ていた父が言うと
「秀 どうするんだ あの子 あんまり 深入りしてもなぁー」と、兄貴が立ち入ってきた。
「どうって 小さいガールフレンドかなー ほっておけない 気になるんだよ」
「だから 深入りするなって ややこしいことになるぞ 小学生だろー」
「わかってるって だから 今日は 家に連れてきたんじゃぁないか」
そして、夜になって、かがみさんが
「秀君 どうするの? 寝るの 一緒の部屋に布団敷いていいの?」と、意地悪そうに僕の顔を覗き込んで聞いてきた。
「そんなわけないじゃぁないか 別だよ」
「だって 小さい女の子 独りで寝かすわけにいかないんじゃぁない ぶっそうよ 預かってるんだし」と、意地悪な眼をしていた。
「うーん そうかなー どうしよう」
「うふっ 私が 泊りに来てあげる 一緒に寝るわよ 安心して」
「そうか 頼むよ 助かる かがみさん やっぱー 同級生だな」
「ちがうよー 君のお姉さんだからネ 今や・・・ それに 君の大切なガールフレンドだから あの子 秀君が良いんだったら、お嫁さんになるって言ってたよー どうする? 秀君のこと 本当に信頼しているみたいなのよね」
「かがみ まばたきが多いなぁー そんな時はからかってるんだろー わかるよー 高校の時からだからな」
「うふっ 自分で確かめればー でも 良い子よ あのね あれっ位の女の子って 年上の男に憧れてしまうんだよー でも そのままってこともあるよ 覚悟しときなさいよ」
次の日、ななのちゃんは朝早く起きて、又、庭の絵を描いていた。そして、帰る時、母にそれを渡して
「一生懸命 描きました きれいなお庭 私の想い出だから 貰ってください」
「まぁ ななのちゃん 上手ね 飾っておくわ また 遊びに来てネ 何にもない所だけど」
「いいえ なな 楽しかった 浴衣も着せてもらえて 初めてだったし うれしかったの」
早々に帰ることにして、駅まで、兄貴が車で送ってくれて、電車に乗ると、ななのちゃんは腕を組むようにしてきて
「楽しかったよ よかったぁー 親切にしてくれて かがみさん おいでって一緒のお布団で抱いて寝てくれたんだよ 胸が柔らかくて・・・ でも、ななは 本当は シュウ君と二人っきりでも良かったんだよ」と、からかうような眼をして、僕の手を小さな手で握り締めてきていた。まだ、小学生なのに もう 男を惑わすんかよー かがみさんの忠告を忘れないようにしなきゃー
「えぇー そーなんかぁー ななのちゃん それでいいんか? お母さんと・・一緒でなくて」
「うん 今のお母さん嫌いやぁー ええんやー シュウ君と一緒のほうが・・」
「あのさー 僕の実家に一緒に行こうか? 木之本という所 なんにも楽しめるとこ無いけどなー」
「ウン 行く! ええのぉー? シュウ君の育ったとこ見たいしー 行く!」
「あぁ しかたないやろー ななのちゃんと 二人っきりってわけにいかんからなー」
「なんでー あかんのかーぁ」
「あかん お嫁入前やし」
僕は、電車の切符をななのちゃんに渡しておいたので、僕は次の駅から乗ると言ってあった。電車に乗り込むと、彼女は珍しくタイトなスカートで来ていた。だけど、乗り換えの駅まで話し掛けないという約束だったから、眼で合図しただけで、お互い知らんぷりをしていたのだ。
乗り換えて、隣同士で座っていたけど、緊張しているような感じで、ななのちゃんは窓の外を見ていて言葉少なげだった。
「ななのちゃん めずらしく、今日はスカートなんだ」
「うん お出掛けだからネ 気分変えた 短パンやと 子供みたいやからー」
駅を降りて20分ほど歩くのだけど、例の帽子をリュックから取り出して、被ったと思ったら、僕の手を握ってきて歩き出していた。
「なな あんなに 長いこと 電車に乗っていたのって 初めてかも でも、畑や田んぼばっかーなんだね」
「そーだなー 田舎だからな この辺りはもっと田舎だよ」
「そーだね シュウ君もこんなとこで育ったんだ」
僕の実家に着くと、倉庫で二つ上の兄貴とそのお嫁さんが作業していた。実家は椎茸農家で、おそらく乾燥椎茸の作業をしていたのだろう。最初に、僕達の姿を兄貴が見つけて
「おう 秀 あっ お嬢ちゃん こんにちわ 暑かったろー」と、後ろから、嫁さんの かがみさんも出てきていた。
「こんにちわ お世話になります ゆきむらななのです」と、帽子を取って挨拶をしていた。
「こんにちわ まぁ 秀君 可愛らしいガールフレンドね」と、
かがみさんは僕の高校の時の同級生で、去年、兄貴と結婚して、同じ敷地内に新居を建てて、実家の椎茸農家を手伝っているのだ。だから、僕は、高校の時のことがあるので、ちょっと苦手なのだ。
そして、母屋に行って、僕の父母に紹介して・・・僕は、予め事情を説明しておいたから、それなりに受け入れてくれていた。
「ななのちゃん なんにもないところで面白くないでしょうけどね 夕方になったら、お風呂に入って 浴衣着せてあげる 近所で借りてきたの ウチは男の子ばっかーだったから」と、扇風機の風をななのちゃんに向けながら、母は苺の洗ったのを勧めてきていた。
「えー そんなのー」と、ななのちゃんは僕のほうを向いて「いいの?」と、問いかけているようで、僕は、うなずいて見せていた。
それからは、ななのちゃんは庭に向かって、絵を描いていたのだ。
「想い出だからネ 残しておきたいの」
夕方になって、母はななのちゃんをお風呂に入れて、浴衣を着せていた。ピンクに花火の絵柄で、髪の毛もかがみさんが来てくれて、長い髪の毛を上に盛るようにして、花飾りもつけて、大人っぽく仕上げていてくれた。
「シュウ君 こんなの 私 似合う?」と、僕の近くに飛ぶように走ってやってきた。
「わぁー 可愛いネ 大人っぽいなぁー」
「そう? ななは、こんなの初めて うれしい」
辺りが薄暗くなった頃、かがみさんも浴衣に着替えてきてくれて、ななのちゃんを誘って庭で花火をしてくれていた。僕は、縁側で父と兄貴とでビールを飲んでいたのだが
「やっぱり 女の子は可愛いのー あの子は特別 可愛い 無邪気で 突然 孫が出来たようなもんだ 秀が言っていたような 暗いとこ感じさせないようだな」と、見ていた父が言うと
「秀 どうするんだ あの子 あんまり 深入りしてもなぁー」と、兄貴が立ち入ってきた。
「どうって 小さいガールフレンドかなー ほっておけない 気になるんだよ」
「だから 深入りするなって ややこしいことになるぞ 小学生だろー」
「わかってるって だから 今日は 家に連れてきたんじゃぁないか」
そして、夜になって、かがみさんが
「秀君 どうするの? 寝るの 一緒の部屋に布団敷いていいの?」と、意地悪そうに僕の顔を覗き込んで聞いてきた。
「そんなわけないじゃぁないか 別だよ」
「だって 小さい女の子 独りで寝かすわけにいかないんじゃぁない ぶっそうよ 預かってるんだし」と、意地悪な眼をしていた。
「うーん そうかなー どうしよう」
「うふっ 私が 泊りに来てあげる 一緒に寝るわよ 安心して」
「そうか 頼むよ 助かる かがみさん やっぱー 同級生だな」
「ちがうよー 君のお姉さんだからネ 今や・・・ それに 君の大切なガールフレンドだから あの子 秀君が良いんだったら、お嫁さんになるって言ってたよー どうする? 秀君のこと 本当に信頼しているみたいなのよね」
「かがみ まばたきが多いなぁー そんな時はからかってるんだろー わかるよー 高校の時からだからな」
「うふっ 自分で確かめればー でも 良い子よ あのね あれっ位の女の子って 年上の男に憧れてしまうんだよー でも そのままってこともあるよ 覚悟しときなさいよ」
次の日、ななのちゃんは朝早く起きて、又、庭の絵を描いていた。そして、帰る時、母にそれを渡して
「一生懸命 描きました きれいなお庭 私の想い出だから 貰ってください」
「まぁ ななのちゃん 上手ね 飾っておくわ また 遊びに来てネ 何にもない所だけど」
「いいえ なな 楽しかった 浴衣も着せてもらえて 初めてだったし うれしかったの」
早々に帰ることにして、駅まで、兄貴が車で送ってくれて、電車に乗ると、ななのちゃんは腕を組むようにしてきて
「楽しかったよ よかったぁー 親切にしてくれて かがみさん おいでって一緒のお布団で抱いて寝てくれたんだよ 胸が柔らかくて・・・ でも、ななは 本当は シュウ君と二人っきりでも良かったんだよ」と、からかうような眼をして、僕の手を小さな手で握り締めてきていた。まだ、小学生なのに もう 男を惑わすんかよー かがみさんの忠告を忘れないようにしなきゃー
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