23 / 69
第6章
6-3
しおりを挟む
ななのちゃんも学校が始まったのか、しばらく来てなかったが、水曜日、僕が部屋にいると
「こんにちわー まだ 外は暑いやんかー」と、言いながらベッドのところに行って、スカートを脱ぎ出した。そして、スカートをベッドに丁寧に置いたら、ベッドにくしゃくしゃになっているタオルケットを敷き直しながら
「シュウ くしゃくしゃのまんまやんかー 広げとかんと湿気たまったまんまになるでー シーツもくしゃくしゃやしー」
「わかったよー 洗濯して、さっき 取り込んだとこなんや」
「そしたら よけいやー 熱いままやったら 又 湿気こもるやんかー 広げて冷まさなー」
「うん そーだな ななのは本当に家事のこと万能やのー それより 早く何か穿かないのか?」
「これ オーバーパンツやんかー この下にもパンツ穿いてるでー」と、ずり下げて見せようとしてきた。
「わかったよ もう いいよ」
「なんやねん シュウかって 短パンやんか」と、カバンからプリントを取り出していた。
結局、上は学校のブラウスのままで下は紺色のパンツ姿で勉強を始めたのだ。しばらくすると
「これっ 宿題やってん 次は、数学の予習 わからへんかったら、聞いて良い?」と、後ろに馬の尻尾みたいに留めていた髪の毛を上にもちあげるようにして留め直して、おくれ毛を耳のうしろに描き上げるしぐさで僕のほうを見つめてきた。
そのしぐさにドキッしている僕のことを気に留めることも無く、ななのちゃんは数学の本を開いていたのだ。だけど、傍で本を読んでいる僕に何かを聞いてくるようなことは無かった。
「よし! 完了 数学は方程式になるんだぁー まぁ ちゃんとやってれば理解できるんだけどネ わかんなくなったら、シュウ お願いネ 今日は、もう帰るネ 暗くなる前に」と、スカートを又、穿きだしたけど、めくりあげるようにして
「このスカート 暑いから嫌いやー 長いし うっとおーしい 短こぉーしたら、先生に叱られるしなーぁ」とブツブツ言いながら帰って行った。
でも、確か今のは夏物になってるはずなんだけどなぁー。ずーと、あの子は短パンのことが多かったからなんだろうな。僕は、そうだ問題集を買っておいてあげようと思っていた。
― ― ― * * * ― ― ―
次の土曜日。グラウンドをななのちゃんが後ろに束ねた髪の毛を揺らすようにして元気に走っていた。
僕がグラウンドの脇で見ていると、朝宮監督が寄ってきて
「北番君 女子のほうも試合をやってみようと思ってるんだ。とりあえず、隣のチームでね そこは、社会人も入っているんだが・・・年齢はウチにあわせてくれるらしい 練習だから」
「そーなんですか いや いいんじゃぁないですか 彼女たちも張り合い出るだろーし」
「うん みんなもやりたいと言っていた。それでな 相談なんだけど ユニフォーム揃えようと思うんだけど・・・それぞれの負担じゃぁ どうだろーうな」
「あぁ ななのの分は 僕はべつに構わないですけど・・ 事情があって、負担となると重荷になる子もいるかもしれませんねぇー」
「だよなー やっぱり 協賛金という形で父兄から集めたほうが いいかぁーなぁ 送迎のバスは僕の知り合いの自動車屋から借りて、僕が運転するんだがな それは男子の時もなんだ」
「あのー 僕も 偉そうなことは言えませんけど、協力させてもらいますんで 足らなかったら言ってください 監督もかなり負担してるんでしょ」
「まぁ それは 僕の楽しみでもあるからな」
結局、目標には届かなくて、僕もボーナスから不足分を協賛していたのだ。併せて、ななのちゃんのシューズも新調することにしていた。
その日、僕が部屋に帰ると、ななのちゃんが、駆け寄ってきて
「あかんよー こんなんにお金使わんとって」
僕は、数学と英語の問題集をテーブルの上に置いておいたのだ。
「どうして? 問題やっていったほうが実力つくよ」
「そーなんやろけどー 私は、予習復習もちゃんとやってるでー 平気やー」
「それは わかってる だけどな・・ こういうのやってると 授業では触れないこともわかるようになってくるんや 僕は、ななのが頑張ってるの知ってるからこそ こういうことも必要だと思う 珠には 言うこと聞け!」
「うぅー わかった でも ありがとう シュウ」
「それとな 明日 僕が帰ったら、スポーツ店に一緒に行く 朝宮監督の紹介 ななののシューズ買いに」
「えぇー 要らん 要らん そんなん」
「要らんことないやろー もう、小さいはずだよ この半年で、だいぶ背が伸びているよ それに、横の方が破れ掛けている 貰ったもんだからな」
「シュウ 私・・・ そんなんしてもうてー・・どうしたら ええのん?」
「だからー 前に言ったろー ななのは 勉強もサッカーも伸び伸びとやって 明るく真直ぐに成長していってくれれば 僕も楽しいんだよ 今は、余計な事考えるなよー」
「・・・ウン ええのかなー シュウに甘えてて」と、下を向いていたかと思ったら、長いまつ毛を濡らして上目遣いで僕を見てきていた。僕は、動揺していたが
「いいよ 僕は、ななのの笑顔が好きだよ さぁー 今日のご飯は?」
「えへっ 私の愛情たっぷりの 豚肉のオムレツあんかけとマカロニサラダ」と、可愛い笑顔を見せてきたのだ。その絵顔とおいしい食事だけで、僕は満足なんだよ
「こんにちわー まだ 外は暑いやんかー」と、言いながらベッドのところに行って、スカートを脱ぎ出した。そして、スカートをベッドに丁寧に置いたら、ベッドにくしゃくしゃになっているタオルケットを敷き直しながら
「シュウ くしゃくしゃのまんまやんかー 広げとかんと湿気たまったまんまになるでー シーツもくしゃくしゃやしー」
「わかったよー 洗濯して、さっき 取り込んだとこなんや」
「そしたら よけいやー 熱いままやったら 又 湿気こもるやんかー 広げて冷まさなー」
「うん そーだな ななのは本当に家事のこと万能やのー それより 早く何か穿かないのか?」
「これ オーバーパンツやんかー この下にもパンツ穿いてるでー」と、ずり下げて見せようとしてきた。
「わかったよ もう いいよ」
「なんやねん シュウかって 短パンやんか」と、カバンからプリントを取り出していた。
結局、上は学校のブラウスのままで下は紺色のパンツ姿で勉強を始めたのだ。しばらくすると
「これっ 宿題やってん 次は、数学の予習 わからへんかったら、聞いて良い?」と、後ろに馬の尻尾みたいに留めていた髪の毛を上にもちあげるようにして留め直して、おくれ毛を耳のうしろに描き上げるしぐさで僕のほうを見つめてきた。
そのしぐさにドキッしている僕のことを気に留めることも無く、ななのちゃんは数学の本を開いていたのだ。だけど、傍で本を読んでいる僕に何かを聞いてくるようなことは無かった。
「よし! 完了 数学は方程式になるんだぁー まぁ ちゃんとやってれば理解できるんだけどネ わかんなくなったら、シュウ お願いネ 今日は、もう帰るネ 暗くなる前に」と、スカートを又、穿きだしたけど、めくりあげるようにして
「このスカート 暑いから嫌いやー 長いし うっとおーしい 短こぉーしたら、先生に叱られるしなーぁ」とブツブツ言いながら帰って行った。
でも、確か今のは夏物になってるはずなんだけどなぁー。ずーと、あの子は短パンのことが多かったからなんだろうな。僕は、そうだ問題集を買っておいてあげようと思っていた。
― ― ― * * * ― ― ―
次の土曜日。グラウンドをななのちゃんが後ろに束ねた髪の毛を揺らすようにして元気に走っていた。
僕がグラウンドの脇で見ていると、朝宮監督が寄ってきて
「北番君 女子のほうも試合をやってみようと思ってるんだ。とりあえず、隣のチームでね そこは、社会人も入っているんだが・・・年齢はウチにあわせてくれるらしい 練習だから」
「そーなんですか いや いいんじゃぁないですか 彼女たちも張り合い出るだろーし」
「うん みんなもやりたいと言っていた。それでな 相談なんだけど ユニフォーム揃えようと思うんだけど・・・それぞれの負担じゃぁ どうだろーうな」
「あぁ ななのの分は 僕はべつに構わないですけど・・ 事情があって、負担となると重荷になる子もいるかもしれませんねぇー」
「だよなー やっぱり 協賛金という形で父兄から集めたほうが いいかぁーなぁ 送迎のバスは僕の知り合いの自動車屋から借りて、僕が運転するんだがな それは男子の時もなんだ」
「あのー 僕も 偉そうなことは言えませんけど、協力させてもらいますんで 足らなかったら言ってください 監督もかなり負担してるんでしょ」
「まぁ それは 僕の楽しみでもあるからな」
結局、目標には届かなくて、僕もボーナスから不足分を協賛していたのだ。併せて、ななのちゃんのシューズも新調することにしていた。
その日、僕が部屋に帰ると、ななのちゃんが、駆け寄ってきて
「あかんよー こんなんにお金使わんとって」
僕は、数学と英語の問題集をテーブルの上に置いておいたのだ。
「どうして? 問題やっていったほうが実力つくよ」
「そーなんやろけどー 私は、予習復習もちゃんとやってるでー 平気やー」
「それは わかってる だけどな・・ こういうのやってると 授業では触れないこともわかるようになってくるんや 僕は、ななのが頑張ってるの知ってるからこそ こういうことも必要だと思う 珠には 言うこと聞け!」
「うぅー わかった でも ありがとう シュウ」
「それとな 明日 僕が帰ったら、スポーツ店に一緒に行く 朝宮監督の紹介 ななののシューズ買いに」
「えぇー 要らん 要らん そんなん」
「要らんことないやろー もう、小さいはずだよ この半年で、だいぶ背が伸びているよ それに、横の方が破れ掛けている 貰ったもんだからな」
「シュウ 私・・・ そんなんしてもうてー・・どうしたら ええのん?」
「だからー 前に言ったろー ななのは 勉強もサッカーも伸び伸びとやって 明るく真直ぐに成長していってくれれば 僕も楽しいんだよ 今は、余計な事考えるなよー」
「・・・ウン ええのかなー シュウに甘えてて」と、下を向いていたかと思ったら、長いまつ毛を濡らして上目遣いで僕を見てきていた。僕は、動揺していたが
「いいよ 僕は、ななのの笑顔が好きだよ さぁー 今日のご飯は?」
「えへっ 私の愛情たっぷりの 豚肉のオムレツあんかけとマカロニサラダ」と、可愛い笑顔を見せてきたのだ。その絵顔とおいしい食事だけで、僕は満足なんだよ
10
あなたにおすすめの小説
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる