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第7章
7-2 ななのちゃんとデート
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その年の4月になって、ななのちゃんの春休みの時、僕の休みに一緒に遊びに行く連れて行く約束をしていたので、僕達は、琵琶湖の観光船に乗ることにしていた。
やっぱり、途中の駅で待ち合わせをしていて、ななのちゃんはジーンのジャンパースカートに小さなショルダーバッグを下げていた。乗り換えは面倒なのでJRの大津駅から歩いて大津港に向かった。途中は、さすがに手を繋ぐ程度にして歩いていたのだったけど、ななのちゃんは時たまスキップするようになっていた。
「私 船に乗るのって初めてなんだよ 琵琶湖ってやっぱり すごいね こんな大きなお船 ねぇ ねぇ あれっ カモメでしょ? 」
「そうだなぁー 寄ってくるんだね」
「私達の住んでるとこ あっちのほうだね ぜんぜん 見えへんヤン なぁ あのお山 比叡山やなー 高いねぇー あの上からやったら琵琶湖全部見えるんカナー」
「うーん 全部は見えないと思うよ」と、僕は自信無かったのだが、いい加減な返事をしていた。と、言うより、あんまりななのちゃんが大きな声を出していたので、周りに恥ずかしかったのだ。船ではデッキに出て、ななのちゃんはベッタリと僕に寄り添っていた。
降りてきて、芝生の広い所があったので、ななのちゃんが「あそこ 座ろー」と言ってきて、少し小高いところに並んで座ると、ななのちゃんが横にぴったりとくっついて腕を絡ませてきた。
「なぁ 男の子と付き合うって どういうことになるん?」
「えー 誰かに付き合おうって言われたのか?」
「ううん 私なんかー ちょっかいしてくる子おるけど 相手せへんから・・あのなー リョウのこと」
「そうかー まぁ 君達の場合はー 一緒に遊びに行くとか、勉強するとか仲良くすることかなー 中には、好きって気持ちもあるんだろうなぁー」
「キスとか抱き合ったりもするんでしょ?」
「まぁ お互いが信頼するようになるとなー」
「じゃぁー 私達も付き合ってるんやろかー?」
「・・・チョット 違うなぁー 僕は、ななのちゃんのこと好きだよ でも、それとは・・・違うんだ 年も離れているし・・」
「ふーん じゃぁ エンコウ?」
「ジョーダンじゃあないよ そんな気持ちも無い! あのさー ななののことは妹みたいなー」
「へぇー 私って まだ そんなもんなんだぁー つまんないの!」
「あのさー ななのが二十歳過ぎのオッサンと付き合ってますって おかしいだろう?」
「そうかなー 好きな人だったら いいんじゃあないのー」
「それは・・もっと 大人になってからの話だよ いまは、強いて言うなら・・友達だな でも 僕は彼女もいないし ななのちゃんのことは可愛いと思っているよ さぁ お昼ご飯 食べに行こう」
僕達は路面電車に乗って、小さな峠の途中の駅に降り立って、少し、坂を上って林に囲まれたお店を目指した。お昼をまわっていたので、おそらく席は空いているだろう。庭園の小路を案内されて、窓の外には樹々があって、その向こうには、さっき乗ってきた電車が走るのだろう線路が見える。
店に入ってから、案内されている時からななのちゃんは僕の腕に掴まるようにしていて、時折、小路の踏み石をはずすように歩いていたけど
「ねぇ すごいネ このお店 なんか高そうやし・・ こんなの初めて」
「そんなに高くないよ でも 雰囲気はいいよね」
僕は、最初に瓶ビールを頼んだけど、ななのちゃんは特別に飲み物は頼まなくて・・ビールが持ってこられたときに、コップが二つだった。
「ねぇ 私も飲むみたいに思われたのかなー コップ二つある」
「まさか それは、失礼が無いようにと気使っただけだよ」
その後、鰻蒲焼と厚焼き玉子が乗ったお重が運ばれてきて、お店の人が出て行くと、ななのちゃんが僕の隣に移ってきた。
「やっぱりこうしたほうが、仲ええみたいやんかー ウワー おいしそー 私 鰻って 初めてやー あのな 私 シュウのお誕生日 忘れてたんやー ごめんね」と、僕のホッペにいきなりチュッとしてきた。
「お誕生日のお祝いと鰻のお礼」と、言いながら、照れてしまったのか、ななのちゃんは感動してほおばり始めていた。
「うぅー おいしぃぃ~ これが鰻かぁー お母さんにも食べさせてあげたい」
「あぁ お土産に買って帰るかい?」
「いいよ! そこまでー それに、私の知らないところで 食べているよ きっと」と、ななのちゃんは、しばらくの間 黙って食べていた。何かを考えているのだろうか そして 思い出したように 僕にビールを継いでいたのだ。
やっぱり、途中の駅で待ち合わせをしていて、ななのちゃんはジーンのジャンパースカートに小さなショルダーバッグを下げていた。乗り換えは面倒なのでJRの大津駅から歩いて大津港に向かった。途中は、さすがに手を繋ぐ程度にして歩いていたのだったけど、ななのちゃんは時たまスキップするようになっていた。
「私 船に乗るのって初めてなんだよ 琵琶湖ってやっぱり すごいね こんな大きなお船 ねぇ ねぇ あれっ カモメでしょ? 」
「そうだなぁー 寄ってくるんだね」
「私達の住んでるとこ あっちのほうだね ぜんぜん 見えへんヤン なぁ あのお山 比叡山やなー 高いねぇー あの上からやったら琵琶湖全部見えるんカナー」
「うーん 全部は見えないと思うよ」と、僕は自信無かったのだが、いい加減な返事をしていた。と、言うより、あんまりななのちゃんが大きな声を出していたので、周りに恥ずかしかったのだ。船ではデッキに出て、ななのちゃんはベッタリと僕に寄り添っていた。
降りてきて、芝生の広い所があったので、ななのちゃんが「あそこ 座ろー」と言ってきて、少し小高いところに並んで座ると、ななのちゃんが横にぴったりとくっついて腕を絡ませてきた。
「なぁ 男の子と付き合うって どういうことになるん?」
「えー 誰かに付き合おうって言われたのか?」
「ううん 私なんかー ちょっかいしてくる子おるけど 相手せへんから・・あのなー リョウのこと」
「そうかー まぁ 君達の場合はー 一緒に遊びに行くとか、勉強するとか仲良くすることかなー 中には、好きって気持ちもあるんだろうなぁー」
「キスとか抱き合ったりもするんでしょ?」
「まぁ お互いが信頼するようになるとなー」
「じゃぁー 私達も付き合ってるんやろかー?」
「・・・チョット 違うなぁー 僕は、ななのちゃんのこと好きだよ でも、それとは・・・違うんだ 年も離れているし・・」
「ふーん じゃぁ エンコウ?」
「ジョーダンじゃあないよ そんな気持ちも無い! あのさー ななののことは妹みたいなー」
「へぇー 私って まだ そんなもんなんだぁー つまんないの!」
「あのさー ななのが二十歳過ぎのオッサンと付き合ってますって おかしいだろう?」
「そうかなー 好きな人だったら いいんじゃあないのー」
「それは・・もっと 大人になってからの話だよ いまは、強いて言うなら・・友達だな でも 僕は彼女もいないし ななのちゃんのことは可愛いと思っているよ さぁ お昼ご飯 食べに行こう」
僕達は路面電車に乗って、小さな峠の途中の駅に降り立って、少し、坂を上って林に囲まれたお店を目指した。お昼をまわっていたので、おそらく席は空いているだろう。庭園の小路を案内されて、窓の外には樹々があって、その向こうには、さっき乗ってきた電車が走るのだろう線路が見える。
店に入ってから、案内されている時からななのちゃんは僕の腕に掴まるようにしていて、時折、小路の踏み石をはずすように歩いていたけど
「ねぇ すごいネ このお店 なんか高そうやし・・ こんなの初めて」
「そんなに高くないよ でも 雰囲気はいいよね」
僕は、最初に瓶ビールを頼んだけど、ななのちゃんは特別に飲み物は頼まなくて・・ビールが持ってこられたときに、コップが二つだった。
「ねぇ 私も飲むみたいに思われたのかなー コップ二つある」
「まさか それは、失礼が無いようにと気使っただけだよ」
その後、鰻蒲焼と厚焼き玉子が乗ったお重が運ばれてきて、お店の人が出て行くと、ななのちゃんが僕の隣に移ってきた。
「やっぱりこうしたほうが、仲ええみたいやんかー ウワー おいしそー 私 鰻って 初めてやー あのな 私 シュウのお誕生日 忘れてたんやー ごめんね」と、僕のホッペにいきなりチュッとしてきた。
「お誕生日のお祝いと鰻のお礼」と、言いながら、照れてしまったのか、ななのちゃんは感動してほおばり始めていた。
「うぅー おいしぃぃ~ これが鰻かぁー お母さんにも食べさせてあげたい」
「あぁ お土産に買って帰るかい?」
「いいよ! そこまでー それに、私の知らないところで 食べているよ きっと」と、ななのちゃんは、しばらくの間 黙って食べていた。何かを考えているのだろうか そして 思い出したように 僕にビールを継いでいたのだ。
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