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第11章
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7月になって、ホテルの進藤フロァーマネージャーから、連絡があった。
「しずかちゃん 懇親会の予定が入っていたところがキャンセルになったんだよ どうする? そっちなら、窓もあって明るいから、良いかなって思ってね それに、円卓も用意出来るんだよ」
「えっ じゃぁ そっちで お願いできれば」
「うん 押さえるよ あんまり、広くないんだけど、20人位っ言っていたから、丁度いいと思う。5~6人用の円卓 5つもあれば良いか?」
「ええ 充分だと思います それと、来週に打ち合わせにお邪魔します。衣装を借りる予定もあるし」
「わかった 待っているよ」
翌週、お店が休みの日に、ホテルに向かった。お義母さんが付いて来てくれたのだ。最初にフロァーマネージャーを訪ねた。
「あぁー しずかちゃん 丁度、良かった 午前中は部屋が使用中だったから、今なら、空いているから、まず、案内するよ」
「マネージャー すみません いろいろとお世話してもらって・・ あっ お義母さんです 主人の」
「あー そうなんですか この度はおめでとうございます」
「お世話になります。いろいろと手配していただきまして」と、お義母さんも、お礼を言ってくれた。
部屋を見せてくれた時、会議用の長テーブルが置いてあって、一面はガラス窓で明るすぎるみたいだった。
「ここに 円卓 用意するから ちょっと殺風景なんだけど、多分、夕方なんで、西陽があれば、ブラインドを降ろして、その前に花を並べるからね これは、なんとか、調達するから」
「マネージャー 思っていたより、広い 空間出来過ぎるんじゃぁ」
「大丈夫だよ なんなり、考えるから それと、ステージって要るのかな」
「ううん そんな 大袈裟なこと考えていないですよー」
「わかった それと、部屋の前には、スペースあるから、そこで、受付するといいんだけど、招待客の控え室がないんでね そのスペースで共用でいいかなぁー 勿論、飲み物用意する あと、花嫁の控室も、埋まっていてね 客室を利用してもらうことになると思うけど、すまない」
「いいですよ 急に言い出した私が悪いんですから 本当に、ここまで、してくださって感謝しています」
「いいんだよ ウチのスターだったんだから 総支配人も出来る限りのことはやれ って言っていたし」
「あのー 総支配人にも 一言、お礼 言えますか?」
「うーん 出掛けて居るんだよ でも、私のほうから、伝えておきます」
その後、衣装室に行って、ドレスの試着をさせてもらった。その時、お義母さんが
「ねぇ さっきの人 どうして、しずかちゃんって、言ってたの?」
「ええ 私 ここで、働いていた時、しずかって名前にしていたんです 美鈴って、捨てたつもりで働いていましたから」
「そうなの 苦労してたんだね」
「いいえ 良い人ばっかりで、楽しかったですよ それに、接客ってこと、ここで、徹底的に教わりましたから」
私は、シンプルなデザインのドレスを選んでいたのだが、お義母さんは
「ダメよもっと華々しいの 美鈴ちゃんはドレス負けしないんだから、もっと派手なのにしなさいよ」って、言っていたけど、だんだん値段が高くって、私 遠慮していた。
私は、ウェディングドレスだけと思っていたが
「何言ってんの お色直ししなさい あなたは、私の娘なんだから、みんなに綺麗なとこ見てもらわないと・・本当は、白無垢も見せたかったんだけどね」
結局、2着目も選んでくれた。深いローズ色のものと、ロイヤルブルーのもの。
「こっちは、胸に大きなリボンが付いているから、こっちの方が良いわね 上品な色よね あなた 胸があんまり無いから、こっちならわかんないわよ」と、ブルーを選んでいた。
「やだー お義母さん 私 今から大きくなるんです!」と、二人で笑っていた。
帰る前にマネージャーの元に挨拶に行くと
「あのね よかったらなんだけど えりかちゃん 知っているだろう 仲良かったから 彼女がね 披露宴の時 司会をやらせてもらえないか聞いといてくれって言っていたんだ どうだろう?」
「そんなー うれしいです ぜひ、お願いって言って居たって伝えてもらえます 私からも、連絡しますけど あと、総支配人さんにも、よろしく、伝えてください うれしいって」
そして、家に帰る前、お義母さんが、買い物をしようと連れて行ってくれた。新しい下着とかそれに・・
「美鈴ちゃんは、私の本当の娘のように思っているからね 結婚して、最初の夜はこういうの身に付けなさい 恥ずかしがらなくって、一生の想い出なんだから」と、白いヒラヒラしたお姫様みたいのを買ってくれたのだ。
― ― ― ☆ ☆ ☆ ― ― ー
美鈴と打ち合わせするために、いつものカフェで待ち合わせをしていた。今日も、ジョギングをしてきたと言って
「こめんね 汗臭い?」
「いいや 頑張るね」
「お腹 出てきちゃぁ嫌でしょ?」
「まあな それより、もう少し、太ればぁー それで、よく体力持つよ」
「そうだね 胸はもっとあった方がいいのかなー」
「もう、いいって 充分 可愛いよ そーいえば 式のドレス 写真見たよ 可愛いなぁ」
「そう 良かった 喜んでもらえて お義母さんに甘えちゃった 高いのよ 蒼は、どうするの?」
「いいじゃぁないか 一生一回だよ 僕は、折見て、ホテルに行くよ、クリーム色のタキシードにするつもり」
「ウン わかった 楽しみだね 招待状 20部で間に合うかしら?」
「うーん リスト作ろうよ」
「私はね 松永さん 田中さん 堤さん あと、ホテルの進藤マネージャー そんなものよ」
「そうか 僕は、伯父さん、社長、製造部長、友部さん、天野原さんと、後、昇二、光瑠 じゃぁ 余り過ぎちゃうね」
「そうだね テーブルは私の親族席 松永さん夫婦、田中さん呼ぶから、5人でしょ 来賓席は堤さん夫婦、進藤マネージャー、晋さん、舞依ちゃんの5人」
「僕の所は、伯父さん夫婦呼んで5人、会社関係が4人、あと友人席に昇二、光瑠、明璃の3人かぁー じゃぁ大学の時、仲の良かった増渕呼ぶかなぁー」
「うん 任せるよ 私ね 今年のお盆休みに、3人で旅行しようと思うのよ そんなこと、最後だから それに、工事するから、3日ほどお店休んで欲しいって言われたから」
「そうか 良いんじゃないか お父さんも喜ぶよ」
「あそこの海岸に行ってみようかなって思って 何か、思い出すかも知れないし」
「昔、一緒に行ったとこか うーん あんまり、思い出してほしくないこともあるんだろう?」
「そう なんだけどね 私 今 2つの夢が叶おうとしている 私だけがこんなに幸せで良いのかって思うの 旅行でね お父さんが、何かを思い出さなくても、いいの せめて、今回のことを想い出にしてもらえたらなって思うの」
「美鈴 優しいな」
「しずかちゃん 懇親会の予定が入っていたところがキャンセルになったんだよ どうする? そっちなら、窓もあって明るいから、良いかなって思ってね それに、円卓も用意出来るんだよ」
「えっ じゃぁ そっちで お願いできれば」
「うん 押さえるよ あんまり、広くないんだけど、20人位っ言っていたから、丁度いいと思う。5~6人用の円卓 5つもあれば良いか?」
「ええ 充分だと思います それと、来週に打ち合わせにお邪魔します。衣装を借りる予定もあるし」
「わかった 待っているよ」
翌週、お店が休みの日に、ホテルに向かった。お義母さんが付いて来てくれたのだ。最初にフロァーマネージャーを訪ねた。
「あぁー しずかちゃん 丁度、良かった 午前中は部屋が使用中だったから、今なら、空いているから、まず、案内するよ」
「マネージャー すみません いろいろとお世話してもらって・・ あっ お義母さんです 主人の」
「あー そうなんですか この度はおめでとうございます」
「お世話になります。いろいろと手配していただきまして」と、お義母さんも、お礼を言ってくれた。
部屋を見せてくれた時、会議用の長テーブルが置いてあって、一面はガラス窓で明るすぎるみたいだった。
「ここに 円卓 用意するから ちょっと殺風景なんだけど、多分、夕方なんで、西陽があれば、ブラインドを降ろして、その前に花を並べるからね これは、なんとか、調達するから」
「マネージャー 思っていたより、広い 空間出来過ぎるんじゃぁ」
「大丈夫だよ なんなり、考えるから それと、ステージって要るのかな」
「ううん そんな 大袈裟なこと考えていないですよー」
「わかった それと、部屋の前には、スペースあるから、そこで、受付するといいんだけど、招待客の控え室がないんでね そのスペースで共用でいいかなぁー 勿論、飲み物用意する あと、花嫁の控室も、埋まっていてね 客室を利用してもらうことになると思うけど、すまない」
「いいですよ 急に言い出した私が悪いんですから 本当に、ここまで、してくださって感謝しています」
「いいんだよ ウチのスターだったんだから 総支配人も出来る限りのことはやれ って言っていたし」
「あのー 総支配人にも 一言、お礼 言えますか?」
「うーん 出掛けて居るんだよ でも、私のほうから、伝えておきます」
その後、衣装室に行って、ドレスの試着をさせてもらった。その時、お義母さんが
「ねぇ さっきの人 どうして、しずかちゃんって、言ってたの?」
「ええ 私 ここで、働いていた時、しずかって名前にしていたんです 美鈴って、捨てたつもりで働いていましたから」
「そうなの 苦労してたんだね」
「いいえ 良い人ばっかりで、楽しかったですよ それに、接客ってこと、ここで、徹底的に教わりましたから」
私は、シンプルなデザインのドレスを選んでいたのだが、お義母さんは
「ダメよもっと華々しいの 美鈴ちゃんはドレス負けしないんだから、もっと派手なのにしなさいよ」って、言っていたけど、だんだん値段が高くって、私 遠慮していた。
私は、ウェディングドレスだけと思っていたが
「何言ってんの お色直ししなさい あなたは、私の娘なんだから、みんなに綺麗なとこ見てもらわないと・・本当は、白無垢も見せたかったんだけどね」
結局、2着目も選んでくれた。深いローズ色のものと、ロイヤルブルーのもの。
「こっちは、胸に大きなリボンが付いているから、こっちの方が良いわね 上品な色よね あなた 胸があんまり無いから、こっちならわかんないわよ」と、ブルーを選んでいた。
「やだー お義母さん 私 今から大きくなるんです!」と、二人で笑っていた。
帰る前にマネージャーの元に挨拶に行くと
「あのね よかったらなんだけど えりかちゃん 知っているだろう 仲良かったから 彼女がね 披露宴の時 司会をやらせてもらえないか聞いといてくれって言っていたんだ どうだろう?」
「そんなー うれしいです ぜひ、お願いって言って居たって伝えてもらえます 私からも、連絡しますけど あと、総支配人さんにも、よろしく、伝えてください うれしいって」
そして、家に帰る前、お義母さんが、買い物をしようと連れて行ってくれた。新しい下着とかそれに・・
「美鈴ちゃんは、私の本当の娘のように思っているからね 結婚して、最初の夜はこういうの身に付けなさい 恥ずかしがらなくって、一生の想い出なんだから」と、白いヒラヒラしたお姫様みたいのを買ってくれたのだ。
― ― ― ☆ ☆ ☆ ― ― ー
美鈴と打ち合わせするために、いつものカフェで待ち合わせをしていた。今日も、ジョギングをしてきたと言って
「こめんね 汗臭い?」
「いいや 頑張るね」
「お腹 出てきちゃぁ嫌でしょ?」
「まあな それより、もう少し、太ればぁー それで、よく体力持つよ」
「そうだね 胸はもっとあった方がいいのかなー」
「もう、いいって 充分 可愛いよ そーいえば 式のドレス 写真見たよ 可愛いなぁ」
「そう 良かった 喜んでもらえて お義母さんに甘えちゃった 高いのよ 蒼は、どうするの?」
「いいじゃぁないか 一生一回だよ 僕は、折見て、ホテルに行くよ、クリーム色のタキシードにするつもり」
「ウン わかった 楽しみだね 招待状 20部で間に合うかしら?」
「うーん リスト作ろうよ」
「私はね 松永さん 田中さん 堤さん あと、ホテルの進藤マネージャー そんなものよ」
「そうか 僕は、伯父さん、社長、製造部長、友部さん、天野原さんと、後、昇二、光瑠 じゃぁ 余り過ぎちゃうね」
「そうだね テーブルは私の親族席 松永さん夫婦、田中さん呼ぶから、5人でしょ 来賓席は堤さん夫婦、進藤マネージャー、晋さん、舞依ちゃんの5人」
「僕の所は、伯父さん夫婦呼んで5人、会社関係が4人、あと友人席に昇二、光瑠、明璃の3人かぁー じゃぁ大学の時、仲の良かった増渕呼ぶかなぁー」
「うん 任せるよ 私ね 今年のお盆休みに、3人で旅行しようと思うのよ そんなこと、最後だから それに、工事するから、3日ほどお店休んで欲しいって言われたから」
「そうか 良いんじゃないか お父さんも喜ぶよ」
「あそこの海岸に行ってみようかなって思って 何か、思い出すかも知れないし」
「昔、一緒に行ったとこか うーん あんまり、思い出してほしくないこともあるんだろう?」
「そう なんだけどね 私 今 2つの夢が叶おうとしている 私だけがこんなに幸せで良いのかって思うの 旅行でね お父さんが、何かを思い出さなくても、いいの せめて、今回のことを想い出にしてもらえたらなって思うの」
「美鈴 優しいな」
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