私 彼のこと想い続けているんだけど・・・

すんのはじめ

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第5章

5- 完

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 2か月後 私の手術と入院が決まった。私は、これが 最後と決めて、ガクさんに会って欲しいと、京都まで出て行って、鴨川沿いのお店で食事をして、ラブホテルに入って行った。

 部屋に入ると、いつものように直ぐに抱きしめてきてくれて、ベッドに倒されて脱がされていった。

 私の全身を愛撫してくれていたんだけど

「あ~ん 私 シャワーもしていないからー・・・」

「いいんだ 菜美の匂いを感じていたい」

 そう、私の身体を覚えていてぇー と 微妙な快感に絶えず喘ぎ声が止まらなった。彼が入ってきた時も、私は絶頂の声を何度もあげていて、終わった後も、しばらく彼にしがみついていた。あの時の絶頂に震えが収まらなかったのだ。

「私ね 入院して手術が決まったの もう しばらく 逢えないのよ」

「そうかー 頑張って 回復するように願っているよー」

「うん だねー あのね あの時の夏 夜の海で 初めて、抱き締めてキスしてくれたの あの時 私 すごく、嬉しくって、幸せだったわー 今も そう ガクのを、すごく感じて、このまま 天国に連れてってーぇー って思っていたの」

「何を言い出すんだよ 君は きっと 良くなるんだよ! その時は・・・ 一緒に 帯広に行って暮らそう 子供も一緒だ 幸せにするよー」

「そーだよね 私 帯広って 一度 行ってみたかったなぁー ガクと一緒になれていたんなら・・・きっと・・・」

 ― ― ― ☆ ☆ ☆ ― ― ー

 その後、私は手術の後、入退院を繰り返していて、抗がん剤のせいで髪の毛も抜け始めて、食事も思うように進まなかった。体力もなくなって、見る間に痩せていったのだ。お母さんが、入院中も時々来てくれて、私のお世話をしてくれていたのだけど、菜美も私とか礎良の面倒を献身的にやってくれていた。そして、主人のことも・・・。

 だけど、1年程 再手術も受けて、 私自身も 先行きに希望が持てないと感じていて、菜美に枕元に来てもらって

「菜美 ごめんね こんなになってしまって 子供まで、押しつけちゃってー」

「いいのよ そんなの気にするんだったら 早く 元気になってね」

「あの人は どう? 相変わらず 忙しそう?」

「でもね 良い子ちゃんにしているよ 飲んで帰って来るってことも無いし 帰ってきたら、礎良と一緒に遊んでいるしー でもね 病院の真美の姿を見るのは 耐えられないって・・・」

「あのね 怒らないで聞いてね 私 もう 先行き 短いと感じている その時は、菜美に もし 良かったらで良いんだけどね・・・ 礎良とあの人のことお願いしてもいいかしらー そのー ず~っと」

「何 弱気になってるのよー もしもの時でなくても、面倒見ていくわよー ・・・ 真美 ・・・ウチと・・・タテのこと わかっていたの?」

「ウン 主婦の勘よー」

「ごめんね 最初はね あの篠原さざゑ 居酒屋のアバズレ女から タテを引き離すつもりだったんだけど、だんだんとね 本当に、ごめん」

「いいの 私が あの人のこと 構ってなかったから・・・ 菜美のことは 恨んでいないのよー それで、良かったって思っている」

「真美 元気になってよねー ウチ等のお店も もっともっと大きくしていかなきゃー」

 それから しばらくして 私は 病室には誰もいなかったけど 意識が薄れて、眠りについていた。

 遠くまで草原が広がっていて、そこを礎良が走り回っている。離れたところに馬の親子が草をゆっくりとむしばんでいる。私はガクに肩を抱かれながら、彼に頭を預けて、その光景を幸せを感じながら眺めていたのだ。
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