25 / 30
第4章
4-1
しおりを挟む
旅行の日からしばらく経っていて、その間会ってなかったが、久々に、舜のマンションに行くという約束をしていた。
「プチどうしょうか」
「どうって? なにを」
「あのね また 迫られたら」
「そんな この前、もう、任せてしまったんだろう」
「でもね 又 しちゃうと、ずるずる なっちゃうんじゃぁないかと」
「そんなことは 俺に聞くなよ わからないよ 女の気持は」
「そうだよね でも プチも一緒じゃぁないし 私が決めることだよね」
今日は、ハンバーグを作ると私は、言っていた。途中、和牛の小間と豚肉の小間を買って行った。我が家のハンバーグはひき肉は使わないというのが、私が料理を教えてもらってからのやり方だ。お母さんも、そう教わってきたと言っていた。
駅から、独りで向かって、マンシヨンの玄関ロビーの手前でインターホーンを使って、部屋番号を押すというシステムだ。部屋の人と話して、ロビーを開けてもらって、建物に入れる。エレベーター
降りると、舜が待っていてくれた。
部屋に入るなり、抱き寄せられ
「待ち遠しかったんだ。旅行に行って以来だからね」
「うーん なんか恥ずかしくって あのさー 今日は、とびっきりのハンバーグだから」
「それは、楽しみだけど キッチンが狭くて、申し訳ないね」
「チョットね でも、大丈夫よ、何とかなるから 待っててね」
料理を始めたけど、舜が側で見ていて
「恥ずかしいから、あっち行って居てよ じゃまだし」
「そう言うなよ なんか 手伝いでもって思って」
「いいよ それより ニンニク 強めが良い 匂いするのダメ?」
「ああ 多い目でいいよ 精つけなきゃ」
気になること言われたけど、私は無視していたのだ。変な言い方だったけど、だって、今日はその気、無かったから・・。付け合せのマカロニのサラダと人参のグラッセもうまく出来た。お皿は、前に買いにいった私のお気に入りの白いお皿で端っこにバラの絵が描いてあるものに盛った。上出来だと思った。最後にクリームベースのソースをかけて
「出来上がり 特製ハンバーグ」
食卓に並べると、舜がワインを用意していた。
「雰囲気的に白を用意したけど、いいかな ハンバーグおいしそうだし あっさりの方が良いかなって」
「べつに 私そんなのわかんないから 白でも赤でも」
「そーだよね こんなのは、雰囲気でいいと思うんだよ じゃぁ 乾杯」
私は、乾杯より、おいしいって言ってよと思っていた。
「うーん うまい 肉の味もしっかりしている 今まで食べていたハンバークは何だったんと思うよ 肉汁も出て来るし、これは、一流だよ」
「そう よかった お口に合うか、心配だったんだもの」
「いや いつも、こんなの食べたいよ すずりは料理も上手だね」
「褒めてもらえて、うれしい 作った甲斐あったわ」
食べ終わった後、お皿を洗っていると、舜に後ろから抱きしめられた。
「ゆつくり して行けないのか?」
「うん お父さんがいるから、晩御飯作んなきゃ」
「そうか 仕方ないよね」と、言って、しっかり抱いて、キスをしてきた。私は、それに応えたが、それ以上は・・。
帰る時、駅まで送ってくれたが、私は、これで良いんだと自分に言い聞かせて、だって、ずるずるは嫌だったんだもの。
— — — * * * — — —
なずなから連絡をもらつて、美浜に行ってみた。カウンター越しになずなが居て、動いていた。
「すずり いらっしゃい ようこそ 美浜に」と、少し、おどけていた。
「なによ すっかり お店の人ね」
「そうよ 美人ウェイトレス 何にする? ビール ワイン?」
「うーん ワイン」
「真鯛のカルパッチヨ 新鮮よ」と、前菜みたいなものを出してきた。ワインは石積さんが注いできた。
「ねぇ 聞いて 私達 結婚するの 年あけたら」
「えー そんななのー おめでとうと言うべきなのかなぁー 私 ショック」
「うふっ 驚きでしょ 彼 プロポーズしてくれたんだ」
その時、私は、石積さんの方を見たが、微笑みながら調理していた。なずな ずるいって思う気持ちと良かったねと思う気持ちが交差していたのだ。
「すずり 何か食べる?」と、言われて、我に帰って
「うん いつものランプ肉 お塩で」と、言ったのだけど
「今日は、ガーリックソースがいいわ」と言い直していた。
「今ね 週に2.3回は修一のとこに泊って、そこから出勤しているのよ」
「なんなのよ 突然 何で そんなこと、前に言ってくんないのよ」
「だって 押しかけなんだもの すずりには言えなかったんだよー 年明け 早々に彼がマンション借りてくれて、そこに一緒に住むわ」
「あのねぇー 私 びっくりしているのよ」と、ワインのお代わりをした。
お料理を石積さんが出してきたが「どうぞ ごゆっくり」と言ったきりだった。もう、私には興味もないのかなぁーと感じながら、でも、いつものようにおいしいと思っていると
「あのね すずり マンシヨンに移るの、楽しみにしているのよ」と、小声で言ってきた。
「そりゃぁ そうでしょ」
「彼がね 愛してくれるでしょ 今は、親と一緒だから、声も出せないのよ」
「なによ それ 声ださなきゃいけないの?」
「うん そんなことって、私も思っていたんだけど 自然と声出したくなっちゃうんだよね 愛されているんだと思うと」
「なずな 刺激強すぎるわ そんな生々しいの やめてよー」
「あー ごめんね すずりには・・体験談よ」
その時、私は、舜のことを想い出していた。そして、あの旅行の時のことも。私、真っ白で声も出なかったのだ。
家に帰る時、坂道を歩きながら、私は、舜のことを思い出していた。なぜか、今、抱いて欲しいって思っていたのだ。
「プチどうしょうか」
「どうって? なにを」
「あのね また 迫られたら」
「そんな この前、もう、任せてしまったんだろう」
「でもね 又 しちゃうと、ずるずる なっちゃうんじゃぁないかと」
「そんなことは 俺に聞くなよ わからないよ 女の気持は」
「そうだよね でも プチも一緒じゃぁないし 私が決めることだよね」
今日は、ハンバーグを作ると私は、言っていた。途中、和牛の小間と豚肉の小間を買って行った。我が家のハンバーグはひき肉は使わないというのが、私が料理を教えてもらってからのやり方だ。お母さんも、そう教わってきたと言っていた。
駅から、独りで向かって、マンシヨンの玄関ロビーの手前でインターホーンを使って、部屋番号を押すというシステムだ。部屋の人と話して、ロビーを開けてもらって、建物に入れる。エレベーター
降りると、舜が待っていてくれた。
部屋に入るなり、抱き寄せられ
「待ち遠しかったんだ。旅行に行って以来だからね」
「うーん なんか恥ずかしくって あのさー 今日は、とびっきりのハンバーグだから」
「それは、楽しみだけど キッチンが狭くて、申し訳ないね」
「チョットね でも、大丈夫よ、何とかなるから 待っててね」
料理を始めたけど、舜が側で見ていて
「恥ずかしいから、あっち行って居てよ じゃまだし」
「そう言うなよ なんか 手伝いでもって思って」
「いいよ それより ニンニク 強めが良い 匂いするのダメ?」
「ああ 多い目でいいよ 精つけなきゃ」
気になること言われたけど、私は無視していたのだ。変な言い方だったけど、だって、今日はその気、無かったから・・。付け合せのマカロニのサラダと人参のグラッセもうまく出来た。お皿は、前に買いにいった私のお気に入りの白いお皿で端っこにバラの絵が描いてあるものに盛った。上出来だと思った。最後にクリームベースのソースをかけて
「出来上がり 特製ハンバーグ」
食卓に並べると、舜がワインを用意していた。
「雰囲気的に白を用意したけど、いいかな ハンバーグおいしそうだし あっさりの方が良いかなって」
「べつに 私そんなのわかんないから 白でも赤でも」
「そーだよね こんなのは、雰囲気でいいと思うんだよ じゃぁ 乾杯」
私は、乾杯より、おいしいって言ってよと思っていた。
「うーん うまい 肉の味もしっかりしている 今まで食べていたハンバークは何だったんと思うよ 肉汁も出て来るし、これは、一流だよ」
「そう よかった お口に合うか、心配だったんだもの」
「いや いつも、こんなの食べたいよ すずりは料理も上手だね」
「褒めてもらえて、うれしい 作った甲斐あったわ」
食べ終わった後、お皿を洗っていると、舜に後ろから抱きしめられた。
「ゆつくり して行けないのか?」
「うん お父さんがいるから、晩御飯作んなきゃ」
「そうか 仕方ないよね」と、言って、しっかり抱いて、キスをしてきた。私は、それに応えたが、それ以上は・・。
帰る時、駅まで送ってくれたが、私は、これで良いんだと自分に言い聞かせて、だって、ずるずるは嫌だったんだもの。
— — — * * * — — —
なずなから連絡をもらつて、美浜に行ってみた。カウンター越しになずなが居て、動いていた。
「すずり いらっしゃい ようこそ 美浜に」と、少し、おどけていた。
「なによ すっかり お店の人ね」
「そうよ 美人ウェイトレス 何にする? ビール ワイン?」
「うーん ワイン」
「真鯛のカルパッチヨ 新鮮よ」と、前菜みたいなものを出してきた。ワインは石積さんが注いできた。
「ねぇ 聞いて 私達 結婚するの 年あけたら」
「えー そんななのー おめでとうと言うべきなのかなぁー 私 ショック」
「うふっ 驚きでしょ 彼 プロポーズしてくれたんだ」
その時、私は、石積さんの方を見たが、微笑みながら調理していた。なずな ずるいって思う気持ちと良かったねと思う気持ちが交差していたのだ。
「すずり 何か食べる?」と、言われて、我に帰って
「うん いつものランプ肉 お塩で」と、言ったのだけど
「今日は、ガーリックソースがいいわ」と言い直していた。
「今ね 週に2.3回は修一のとこに泊って、そこから出勤しているのよ」
「なんなのよ 突然 何で そんなこと、前に言ってくんないのよ」
「だって 押しかけなんだもの すずりには言えなかったんだよー 年明け 早々に彼がマンション借りてくれて、そこに一緒に住むわ」
「あのねぇー 私 びっくりしているのよ」と、ワインのお代わりをした。
お料理を石積さんが出してきたが「どうぞ ごゆっくり」と言ったきりだった。もう、私には興味もないのかなぁーと感じながら、でも、いつものようにおいしいと思っていると
「あのね すずり マンシヨンに移るの、楽しみにしているのよ」と、小声で言ってきた。
「そりゃぁ そうでしょ」
「彼がね 愛してくれるでしょ 今は、親と一緒だから、声も出せないのよ」
「なによ それ 声ださなきゃいけないの?」
「うん そんなことって、私も思っていたんだけど 自然と声出したくなっちゃうんだよね 愛されているんだと思うと」
「なずな 刺激強すぎるわ そんな生々しいの やめてよー」
「あー ごめんね すずりには・・体験談よ」
その時、私は、舜のことを想い出していた。そして、あの旅行の時のことも。私、真っ白で声も出なかったのだ。
家に帰る時、坂道を歩きながら、私は、舜のことを思い出していた。なぜか、今、抱いて欲しいって思っていたのだ。
10
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。
すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。
だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。
イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。
変わり果てた現実を前に、
夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。
深い後悔と悲しみに苛まれながら、
失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。
しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。
贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。
そして、母の心を知っていく子供たち。
イネスが求める愛とは、
そして、幸せとは――。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
裏切りの代償
中岡 始
キャラ文芸
かつて夫と共に立ち上げたベンチャー企業「ネクサスラボ」。奏は結婚を機に経営の第一線を退き、専業主婦として家庭を支えてきた。しかし、平穏だった生活は夫・尚紀の裏切りによって一変する。彼の部下であり不倫相手の優美が、会社を混乱に陥れつつあったのだ。
尚紀の冷たい態度と優美の挑発に苦しむ中、奏は再び経営者としての力を取り戻す決意をする。裏切りの証拠を集め、かつての仲間や信頼できる協力者たちと連携しながら、会社を立て直すための計画を進める奏。だが、それは尚紀と優美の野望を徹底的に打ち砕く覚悟でもあった。
取締役会での対決、揺れる社内外の信頼、そして壊れた夫婦の絆の果てに待つのは――。
自分の誇りと未来を取り戻すため、すべてを賭けて挑む奏の闘い。復讐の果てに見える新たな希望と、繊細な人間ドラマが交錯する物語がここに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる