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第1章
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そのまま夏休みになろうとしていたのだけど、私は まだ 翔琉君に応えていなかったのだ。だけど、毎日 そのことに 悶々として過ごしてしまっていた。だけど、決心して
「あのさー 夏休みになったらネ 嫌ちごぉーたら ウチに来て 一緒に宿題 せーへん?」
「あー だなー 会えんようになるもんなー それも 良いなー でも 水澄がウチに来いよー 水澄んチの家の人に挨拶するの 面倒ヤン それに、女の子のウチやと 色々と面倒ヤン」
十蔵君は前からなんだけど、翔琉君が私の名前を 水澄って呼び捨てにするってあんまり聞いたことがなかったような気がする。だから、この時 私の名前を呼び捨てで・・・そんなことだけで、もっと ふたりの間が近くなったようでうれしかったのだ。
「ウン じゃぁ 私がお邪魔するね! 休みになっても 好きな人と時々 会えるなんて 楽しみだネ」と、その時、翔琉君はうっすらと笑っているだけだったけど、私は、素直に自分の気持ちを伝えられたのだ。
そして、夏休みに入って3日後に行く約束をした。午前中は兄貴がクラブで居ないから9時で良いかと言われた。翔琉君のお兄さんと私の兄は同学年で同じサッカーの部活をやっていて、割と仲が良いのを聞いていた。午前中は部活動があるって私のお兄ちゃん 達樹兄ちゃんも言っていた。
お母さんに翔琉君のとこで一緒に夏休みの宿題をやることになったと話すと 「まぁ 大変」と、慌てて私の洋服を買いに連れられて、当日の前日には近くで人気の和菓子屋さんで、手土産にとプリンを買ってきて持たされていた。私は、お母さんがこんなに大騒ぎするなんて思ってもいなかったのだ。
当日、私はお母さんに揃えてもらった桔梗の花模様のブラウスに水縹色という少しフレァーなスカートで、持たされたプリンを下げて、翔琉君の家を訪ねた。お兄ちゃんは、7時過ぎにクラブ活動で家を出たので、翔琉君のお兄ちゃんもそうだろう。おおよその場所は知っていたが、書いてもらった地図を頼りに探し当てて、門と母屋の間には、日本庭園が広がる立派なお家だった。
9時丁度ぐらいに着いたと思う。チャイムを押すと、多分 お母さんだろう人が出てきてくれて
「まぁ 水澄ちゃん 幼稚園の時以来かしらー」
「こんにちは 今日はお邪魔します」
と、開けてくれて案内されると、玄関に翔琉君が待っててくれた。
「これっ お母さんが持って行けって」と、プリンを差し出すと
「あらっ そんなの いいのにー じゃぁー 後で いただきましょうかねー そのブラウス 可愛いわー 水澄ちゃんも すっかり お嬢さんになってー あのね 小さい頃から 優しくて落ち着いていて 小学校に入った時も 翔琉と一緒のクラスだったじゃぁない? そして 今も・・・ 仲良くやっているって 翔琉から聞いて 水澄ちゃんなら 間違いないって 安心しているのよー これからも よろしくね!」
そして、案内されたのは、ダイニングで6人掛けの大きなテーブル。
「俺の部屋は扇風機しか無いしね 2階で日中は暑い ここは エァコン無しでもなんとかねー それに 部屋で二人っきりになるのはダメって おっかぁが言うし」
「あっ そうかー いいよ 私は どこでもー」
「そうかー よかった でも 今日の水澄さんは 特に 可愛いよ」と、彼は言ってしまった後、恥ずかしそうにしていたのだが
「うふっ そんな風に言ってくれて良かったぁー」でも、さんづけなのかぁー・・・変なの!
そして、算数のドリルから・・・と 言うのも 私の 得意科目なのだ。問題に詰まったりしたらお互いに確認し合っていて、最初は向かい合って座った居たのだが、そのうち翔琉君が隣に移って来て、並んで座っていたのだ。
時々、偶然 身体が触れ合ったりして、私は 段々と意識してしまっていたけど、彼は別に そんな風でも無いのかなー。
途中、お母さんが 休憩と言って、私が持って行ったプリンを運んできてくれた。
「水澄ちゃんって お勉強も出来るんでしょう?」
「そんなこと無いですよー いつも 翔琉君に負けているみたい」
「この子ねー クラスの宮川君と江州さんには いつも 負けているって 勝てないみたいよー 算数が苦手というか 考えるのが面倒って 途中で止めてしまうの 今日は 水澄ちゃんが居るから ちゃんとやっているみたいだけどねー」
「あぁー あの二人は 特別ですからー でも 翔琉君が頭良いの 知っています 授業とか いい加減に聞いているのに・・・ あっ すみません いゃっ ちゃんと聞いているみたいで・・・」
「ふふっ 良いのよー 確かに 勉強なんてしている様子無いのに お兄ちゃんはちゃんとやっているのにね その脇で遊んでいるの 昔っからね でも 不思議なことに そんなに 成績悪くないのよー」
「お母さん もう じゃまだよー あっち 行けよー」
「そうね そうだ 水澄ちゃん お昼ご飯も食べていってね オムライスだけどー」
私 お昼ご飯も頂くことになって 食べ終わった頃にお兄さんが帰って来て
「おぅ 水澄ちゃん 来てくれた? 翔琉はちっとも机に向かわないから、ちっとは刺激を与えてやってくれると助かるよ ねぇ お母さん」
「そうねぇ 翔琉が勉強しているとこって 初めて見るかもねー」
「そんなことないよー 他人知れず やってるんだよ!」
「私も そう 思います で ないと あんなに出来るわけないものー」
「おっ おー 二人の間は 割と 良い感じだねぇー 顔が何となく似ているから兄妹カナ それともカップルカナ」と、お兄さんは私達を冷やかしていた。
それを聞いて、私は赤くなっていたのだが、翔琉君は無視しているみたいだった。
「あのさー 夏休みになったらネ 嫌ちごぉーたら ウチに来て 一緒に宿題 せーへん?」
「あー だなー 会えんようになるもんなー それも 良いなー でも 水澄がウチに来いよー 水澄んチの家の人に挨拶するの 面倒ヤン それに、女の子のウチやと 色々と面倒ヤン」
十蔵君は前からなんだけど、翔琉君が私の名前を 水澄って呼び捨てにするってあんまり聞いたことがなかったような気がする。だから、この時 私の名前を呼び捨てで・・・そんなことだけで、もっと ふたりの間が近くなったようでうれしかったのだ。
「ウン じゃぁ 私がお邪魔するね! 休みになっても 好きな人と時々 会えるなんて 楽しみだネ」と、その時、翔琉君はうっすらと笑っているだけだったけど、私は、素直に自分の気持ちを伝えられたのだ。
そして、夏休みに入って3日後に行く約束をした。午前中は兄貴がクラブで居ないから9時で良いかと言われた。翔琉君のお兄さんと私の兄は同学年で同じサッカーの部活をやっていて、割と仲が良いのを聞いていた。午前中は部活動があるって私のお兄ちゃん 達樹兄ちゃんも言っていた。
お母さんに翔琉君のとこで一緒に夏休みの宿題をやることになったと話すと 「まぁ 大変」と、慌てて私の洋服を買いに連れられて、当日の前日には近くで人気の和菓子屋さんで、手土産にとプリンを買ってきて持たされていた。私は、お母さんがこんなに大騒ぎするなんて思ってもいなかったのだ。
当日、私はお母さんに揃えてもらった桔梗の花模様のブラウスに水縹色という少しフレァーなスカートで、持たされたプリンを下げて、翔琉君の家を訪ねた。お兄ちゃんは、7時過ぎにクラブ活動で家を出たので、翔琉君のお兄ちゃんもそうだろう。おおよその場所は知っていたが、書いてもらった地図を頼りに探し当てて、門と母屋の間には、日本庭園が広がる立派なお家だった。
9時丁度ぐらいに着いたと思う。チャイムを押すと、多分 お母さんだろう人が出てきてくれて
「まぁ 水澄ちゃん 幼稚園の時以来かしらー」
「こんにちは 今日はお邪魔します」
と、開けてくれて案内されると、玄関に翔琉君が待っててくれた。
「これっ お母さんが持って行けって」と、プリンを差し出すと
「あらっ そんなの いいのにー じゃぁー 後で いただきましょうかねー そのブラウス 可愛いわー 水澄ちゃんも すっかり お嬢さんになってー あのね 小さい頃から 優しくて落ち着いていて 小学校に入った時も 翔琉と一緒のクラスだったじゃぁない? そして 今も・・・ 仲良くやっているって 翔琉から聞いて 水澄ちゃんなら 間違いないって 安心しているのよー これからも よろしくね!」
そして、案内されたのは、ダイニングで6人掛けの大きなテーブル。
「俺の部屋は扇風機しか無いしね 2階で日中は暑い ここは エァコン無しでもなんとかねー それに 部屋で二人っきりになるのはダメって おっかぁが言うし」
「あっ そうかー いいよ 私は どこでもー」
「そうかー よかった でも 今日の水澄さんは 特に 可愛いよ」と、彼は言ってしまった後、恥ずかしそうにしていたのだが
「うふっ そんな風に言ってくれて良かったぁー」でも、さんづけなのかぁー・・・変なの!
そして、算数のドリルから・・・と 言うのも 私の 得意科目なのだ。問題に詰まったりしたらお互いに確認し合っていて、最初は向かい合って座った居たのだが、そのうち翔琉君が隣に移って来て、並んで座っていたのだ。
時々、偶然 身体が触れ合ったりして、私は 段々と意識してしまっていたけど、彼は別に そんな風でも無いのかなー。
途中、お母さんが 休憩と言って、私が持って行ったプリンを運んできてくれた。
「水澄ちゃんって お勉強も出来るんでしょう?」
「そんなこと無いですよー いつも 翔琉君に負けているみたい」
「この子ねー クラスの宮川君と江州さんには いつも 負けているって 勝てないみたいよー 算数が苦手というか 考えるのが面倒って 途中で止めてしまうの 今日は 水澄ちゃんが居るから ちゃんとやっているみたいだけどねー」
「あぁー あの二人は 特別ですからー でも 翔琉君が頭良いの 知っています 授業とか いい加減に聞いているのに・・・ あっ すみません いゃっ ちゃんと聞いているみたいで・・・」
「ふふっ 良いのよー 確かに 勉強なんてしている様子無いのに お兄ちゃんはちゃんとやっているのにね その脇で遊んでいるの 昔っからね でも 不思議なことに そんなに 成績悪くないのよー」
「お母さん もう じゃまだよー あっち 行けよー」
「そうね そうだ 水澄ちゃん お昼ご飯も食べていってね オムライスだけどー」
私 お昼ご飯も頂くことになって 食べ終わった頃にお兄さんが帰って来て
「おぅ 水澄ちゃん 来てくれた? 翔琉はちっとも机に向かわないから、ちっとは刺激を与えてやってくれると助かるよ ねぇ お母さん」
「そうねぇ 翔琉が勉強しているとこって 初めて見るかもねー」
「そんなことないよー 他人知れず やってるんだよ!」
「私も そう 思います で ないと あんなに出来るわけないものー」
「おっ おー 二人の間は 割と 良い感じだねぇー 顔が何となく似ているから兄妹カナ それともカップルカナ」と、お兄さんは私達を冷やかしていた。
それを聞いて、私は赤くなっていたのだが、翔琉君は無視しているみたいだった。
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