それから 本町絢と水島基は

すんのはじめ

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第6章

6-4

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 教育の専門授業の後、茜ちゃんが

「あのポスター 絢じゃあないの」とポツンと言ってきた。

 ああ、やっぱりばれちゃうかと、思って、その場に詩織ちゃんもいたので

「やっぱり、わかっちゃうか 茜、詩織 お願いがあるの」

「あのねぇー いつも、一緒にいるし 絢が藤や商店の子だって知っているし、直ぐに、絢だってわかったわよ」

「そーだよね でも、藤や商店のこと、茜と詩織にしか言って無いんだ だから、他の人はわからないと思う お願い黙っててほしいの 私、お世話になっているから、頼まれて・・」

「そーだね あんな可愛く映っているし でも、私だからピンときたのかも」

「茜 私だって、そのままで、充分可愛いと思うけど・・エヘッ でも、騒がれるの嫌なんだ お願い、黙ってて、詩織もお願い」

 詩織ちゃんは、訳わからないまま「うん」と言ったけど、茜ちやんは、私の頭をコツンとして

「絢の可愛さじゃあねぇ、ポスターのあの人はきれいだもん。比べもんなんないから、他の人が見たら、結びつかないものね わかったよ、黙ってる」

「そうなの そんな可愛いのー 茜 何処で見たの 私も見に行く でも、絢は、ばれるの嫌なんだね」と詩織ちゃんも

「うん お願い モト君もあんまり、いい風に思ってないみたいだし・・」

「絢 白い服のやつ 下になんにも着てないの?」

「ううん 着てるよー でも、身体の線、そのまま出てるねー」

 でも、実際は、パンティは穿かないでって言われた。ブラは胸を強調するから、カップ付きを着けろって言われて、「そんなの聞いてない 恥ずかしい」って、言ったんだけど、そのまま流されてしまったんだった。

「きれいよ とっても 絢、あんなに胸あったっけ」と、茜ちゃんは疑っていた。

「あるよー 茜よりは」

「そーでもないよー この貧乳」と、詩織ちゃんが、いきなり触ってきた。私が、一番気にしていることを・・。

「モトシ君、知ってんの ポスターのこと」

「ポスターを撮るんだってことは、知ってるんだけど 見たかどうか知らない」

「ふーん 気になんない訳ないじゃぁない 絢だって、見て欲しいんでしょ あんなにきれいなの」

「絢 もしかして、まだ、モトシ君としてないのー」と、詩織ちゃんが、ドキッとすること聞いてきた

「うん ウチ等、そんなこと・・」

「えー ほんとうに、絢はそういうこと、純なんだね あんなに仲いいのにー」

「詩織 もう、したのー」

「ううん 彼氏も居ないのに―」

「なんなの もう、経験あるみたいにー」

「あはー 絢に教えてもらおうと思ってさ」

「あきれるわー そういうの 茜は?」

「まだに決まっているやん 相手も居ないのに」

「私等 何を話し合っているんや お昼休みに一緒する男、探さなきゃ 教育の男はもう駄目だからね 理工の男でも探す?」と、詩織が言っていた。そういうのは、貪欲だ。

 私は、お姉ちゃんとダイニングで晩御飯を食べていた。おじさんとおばさんは、奥の座敷で、飲みながら食事をしている。私が、ここに来てから、こんな感じになっていた。

 食べ終わったら、たまにはお話したいからって、こっちへ来て欲しいって、言われていた。お姉ちゃんに

「何か、話あるんかな 叱られるんだろうか?」

「叱られるようなことやったの?  私、何の話かなんとなく予想つくけど」

「何? 教えてー」

「まぁ 心配するようなことじゃぁないと思うよ 私、洗い物しておくから、先に行きなさいよ」

 私、おじさんの向かいに座ったんだけど

「もっと、そばに、こっちに座りんさい」と、おじさん、隣を指さした。

「もう、飲めるんだろう」とグラスを置いたけど

「いえ 私 まだ」と、少し、遠慮した。

「そうか 学生は飲み会なんかも多いんだろう」と言って、おばさんに同意を求めているようだった。

「まぁ 話ってのはな あのポスターの出来栄えが、思っていたより良かった。ごっつう、店の宣伝になって、絢に感謝しちょるよ。反響もあってな あの時のカメラマンも、モデルにもう一度、お願いしたいから、連絡とってくれって言ってきた。絢の素性は誰にも言ちょらんからな。今日、新聞社からも、誰だか教えてくれって、言ってきた。取材したいそうだ。もちろん、絢との約束だから、漏らしちょらんし、店のみんなにも、絶対に秘密にしろって言ってあるがー」

「すみません ご迷惑お掛けしてしまって」

「絢ちゃん そんな他人行儀な言い方よしなさいよ もともと、この人の我儘なんだからね」

「うん 気にせんでええがな 話と言うのは、土曜か日曜のどっちか、店を休みなさい デートもあるやろ これから、勉強する時間も増えるやろ」

「ええ 大丈夫です 彼も忙しいから 相談してみます」

「どう 喧嘩しない?」っておばさんが聞いてきた。その時、お姉ちゃんが来て

「ぜんぜん 大丈夫よ 仲良くて、ラブラブよ 土曜の夜は、いつもデートしてるみたいよ」

「お姉ちゃん なんで、知ってるの」

「わかるわよー 土曜日は、ちょっと帰り遅いし 私、見たんだよ 近くまで、送ってもらって、ふたり寄り添って、絢なんか腕組んじゃって」と言いながら、ビールを自分で継いで、私にも継いできた

「白状しなさいよ 彼があっち行っちゃって、寂しいのわかる うん」と
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